9・10読了しました。
9を夕方に読み終えて、10はそこから一気に。
1〜10を通しての感想を書こう。
「民主主義とはどんなものなのか」を具体的に噛み砕いて教えてもらいました。いや〜、「民主主義とはどんなものなのか」きちんと考えた事無かったね〜。その点で、全く勉強になりましたよ。
あと、戦争の悲惨さをきちんと書いている。残酷さ、悲惨さ。きちんとグロテスクに書いていて。ひとが死ぬ時、殺される時の苦しさとか。こういう、戦闘をテーマとした?小説って読まないから、イメージでの話だけど、戦闘の華やかさばかりを描いて、現実にそこにどんな苦しみや悲しさがあるのかが描かれていないものが多いんじゃないかと思っていたので、「きちんと書いてるな」って思いました。
ヤンくんが、その辺の話をしているのもいい。破壊した艦船に沢山いる、一兵士の、人生や家族に思いを馳せるのもいい。
あと、戦略と戦術の違いも、読みながら学びましたよ〜。始めの頃はさっぱりわからなかったのだけれども、終盤にはすっかりわかったつもりで読んでました。こうやって語彙を覚えてきたんだなぁ。
1・2巻辺りは面白く読みました。こんな小説を読むのは初めてだったので、頭の中で宇宙を舞台に陣形がイメージされて、陣形を変えながら戦闘が行われる様は面白かった。これは著者の筆力と私の想像力の賜物です。筆力はもちろんだけど、読者の読解力と想像力もないと、なかなか頭の中で映像が動くには至らないんじゃないかと思ったので、それができてよかった😄。楽しみました。楽しかったー。……多分、宇宙戦争ものは、読んだことも見たこともないのでー(多分〜〜今思い出せないだけかもしれないけど〜〜)、初体験で、面白かったですよ〜〜。でも、宇宙戦闘シーンを楽しんだのは、1・2巻あたりまでかも。
地球教は、もう少しどうにかなっても良かったな〜。あまりにも何にもなってないというか、散発過ぎるというか。ユリアンが地球に潜入までしたんだから、もう少し、陰謀が形になって欲しかった。勿体無かった。4巻のあたり、地球教を絡める陰謀の云々のあたり、頑張って読んだんだよー。大して面白くもなかったのを、頑張って読んだので、それに報いて欲しかったなー。もう少し大きな、秩序だったコトを起こして欲しかったですよ。
後半になるにつれ、のちの歴史家による論評がいっぱい出てくる。私にとってはアレは邪魔くさかった。作者からすると、一つの出来事を多面的に捉える、その視点を、読者に提供したかったのかもしれないが、「それはこっちで勝手にやるからいいですぅ」という気分だった。面倒くさかったー。
あと、ちょいちょい結果を先出ししちゃう。あれ、なんで?あれ、何でかな?何か意図があるのかな?あれもいらなかったけど〜〜〜
登場人物が多すぎて、覚えられない。混同しながら読んでたところとかあったから、もう一度読んだらその辺がすっきりして、もっと楽しめるかもしれない。でも、登場人物はなかなか魅力的です。似たような人物像もあったけど〜。登場人物が魅力的すぎて、誰が主役だか分からなくなった時があったよね。主役多すぎた時があったよね。そこは失敗だったんじゃないかな〜、も少しシンプルなほうが良かったな。ちょっと、混乱した。うむ。でも、そうですね、これだけ魅力的なので、各登場人物にファンができてもおかしくない感じ。漫画やアニメになったのも納得できるところです。
ちなみに、誰のファンかと言われれば、ミーハーな気持ちでいうならロイエンタール。アニメだったら(全くみていないが)間違いなくロイエンタール。好きな女子多いと思うわー。女性で無くて女子が好きだと思うわ〜。後半のロイエンタールとミッターマイヤーのあのあたりのミッターマイヤーもステキだわぁ。そう、9・10巻ではミッターマイヤーが魅力的。まあ、好きなのはヤンくんですけどね。キルヒアイスもなかなか。キャァキャァいうならロイエンタールですよ。
夕方、ロイエンタールが亡くなったところで泣きました。泣ける小説です。「始めて泣いたな」と一瞬思ったんだけど、どうだったでしょう?キルヒアイスやヤンくんが亡くなったところでも泣いてたかもしれない。もう忘れた〜、泣いだだっけかな〜?泣いてそうだぞー。
続きが読みたくなりますね。でも、書かないんだって〜、そうかー、残念〜〜〜。どうなったかな〜、彼らの人生は。
とりあえず、時間をおいて、もう一度読み返したいと思っています。
一度読んだだけでは、分からないことがあるに違いない。
私はまだ、銀英伝の魅力をわかりきっていないかもしれない。
とりあえず、ひと通り読み終えた後の感想でした。