京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

西瓜の脱線

2020-08-31 08:08:17 | 俳句
西瓜の脱線
           金澤ひろあき
 阪急電車長岡天神駅前に田んぼがあります。用水路もあり、水量もけっこうあります。とんぼが飛んでいて季節を感じさせてくれます。
 あぜ道にも彼岸花が咲いたりで見事なのですが、今年は西瓜の蔓が這っていて、実もつけています。
 それがどうした拍子か脱線して、用水路に転げ落ちているのです。蔓はつながっているので、用水路の上に宙づり。助けてあげたいのですが、届きません。
  脱線し西瓜土手から川の上   ひろあき

懐かしの席題 その3「台風」

2020-08-29 07:55:51 | 俳句
懐かしの席題 その3「台風」
瓦飛ぶ風速になる道絶える     二神大輔
月換わる生まれは伊予の台風銀座
萩の花忘れぬ内に来る台風
台風となじみの地に生き恐威知る

台風やしぶしぶ走っている電車   金澤ひろあき
台風が話のように立ち消える
台風が祇園祭と入れ替わる


懐かしの席題 その2「夜長」

2020-08-28 07:58:40 | 俳句
懐かしの席題 その2「夜長」
夜長に詩 夢見る子供だったころ  金澤ひろあき
中断の小説再開する夜長
お互いの扉開かぬ夜長し
民話聞く夜長の土間の深さかな
サイレンに合わせて犬の鳴く夜長

南海の騒擾を聞くこの夜長     二神大輔
本伏せる騒擾横目に床につく
今一度月を眺める夜長かな 

フリー句「小さくなった」の巻

2020-08-27 08:11:22 | 俳句
フリー句「小さくなった」の巻
コロナ禍で小さくなった送り火よ   ひろあき
夢一杯の袋は背負い切れなかった   巡紅
大黒天ちょろりと舌を出していて   ひろあき
虫眼鏡で朝日を集めて火を起こす   巡紅
言い伝え通りに神事奉り       ひろあき
隕石落下の時間を消して二人は巡り合う 巡紅
シナリオにないストーリーもあるシネマ ひろあき
アドリブで艦隊戦出来なくて海賊と言えぬ 巡紅
ひとつなぎの大秘宝目指し仲間集める ひろあき
黄金の山を見て笑むと吟遊詩人は去った 巡紅
ピラミッドの謎の文字を解き明かし  ひろあき
夫婦喧嘩は犬も食わぬの実例列挙の石版 巡紅
生活ぽいコントやってた志村けん   ひろあき
コロナ禍の恐ろしさ教えてくれた人  巡紅
またひとつ惜しまれつつも昭和の灯  ひろあき
負の遺産「敵国条項」は今も生きている 巡紅
白紙の回答にかなしみがある     ひろあき
最後の時まで明日があると信じて生きよ 巡紅
幸せだなあが口癖で月下の花     ひろあき
HEROはHとEROから出来ている    巡紅
怒涛の寄せで天下統一        ひろあき
一国家惑星、赤子を捻るようなもの  巡紅
 今年はコロナ禍ですべての行事が中止か縮小です。送り火は行ったのですが、大文字が六つの点になっていました。淋しい送り火です。来年は回復できるとよいのですが。

懐かしの席題「糸瓜」

2020-08-26 07:58:34 | 俳句
懐かしの席題 「糸瓜」
ぶら下げる糸瓜の数だけ平和追う  二神大輔
肌こする糸瓜の固さ今はなく
今日の暑さを糸瓜忌と知る

恋の歌さすがに無いねへちまには  金澤ひろあき
大鈍才へちま頭と呼ばれけり
偉大なる正岡子規にへちまの句
ひょうたんとへちまどっちが美人かね