京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

うちあけると、ふっと楽な(7)

2017-11-30 08:51:11 | 日記
うちあけると、ふっと楽な (7)
         金澤 ひろあき
  手術済む台風去って行った日に   ひろあき
 夕方から2時間かかった。手術室でサザンの曲「勝手にシンドバット」などが流れていた。聞いていると落ちついた。
サザンの曲っていいな。人を助ける力もあるんだな。
  命拾いしているような木守柿
  仕事追いかけて来ない病室のうたたね
  入院の夢の中で授業している
  僕と病気示すバーコード右手首

うちあけると、ふっと楽な(6)

2017-11-29 10:26:27 | 日記
うちあけると、ふっと楽な (6)
         金澤 ひろあき
 入院する部屋に案内された。入院の説明も丁寧に受けた。
  新入りですよ六階最上階の病室
  病室から見る紅葉は半端者
  六階が世界のすべて当分は
 入院したら、この六階フロアーだけの生活になる。他の階に行く時は付き添いと一緒にとのこと。
  待っている人がいる 眠りの力味方せよ
  受け入れる準備のうたたねをする
  見えない目にがんばろうねと言うてみる鏡
  洗礼のような手術前の点眼

うちあけると、ふっと楽な(5)

2017-11-28 16:03:55 | 日記
うちあけると、ふっと楽な (5)
         金澤 ひろあき
 10月24日、手術・入院となった。手術は夕方。2時間ほどとのこと。
待っている間に、できごとを書き留めた句。
  寒くて肩のあたりがさびしい
  いつでも自然体 風船に乗る夢
  先客長い間がんばられるおトイレ
  秋晴れにサインする同意書たくさん
 他の患者さん達は帰って行く。私はこれから入院
  支払い終わって帰る顔のはればれ
  右目左目見え方が違い秋の雲

2017年11月句会作品

2017-11-27 09:10:02 | 日記
 2017年11月句会作品
              京都童心の会  金澤 ひろあき

 先月の句会は、私自身の目の手術と台風で中止でした。手術してから約1ヶ月。句会に行けるだけで嬉しいです。
 神戸より、坪谷様、岡畠様、そして童心を10年間愛読して下さっている大橋様が来て下さりました。
 大橋様は坪谷様のお知り合い。私や青島さんのファンだそうで、ありがたいことです。

句会作品です。
台風や時代祭を持ち逃げす     青島巡紅
海眺め心はじけて同窓会      岡畠さな子
吹く風に枯葉舞い落ち髪飾り    富岡智恵子
紅葉見るワレモノ注意の片目にて  金澤ひろあき
晩鐘の五体に響き紅葉濃し     中野硯池
「アーウン」の話相手の夜長かな  三村須美子

12月は17日(日)午後2時に句会を予定しております。
場所は同じ、阪急長岡天神駅東口 アーバンです。よろしくお願いします。

うちあけると、ふっと楽な(4)

2017-11-24 16:12:16 | 日記
うちあけると、ふっと楽な (4)
         金澤 ひろあき
 夜中に台風のきつい音を聞きながら、「明日は手術か」と思った。翌日、台風は去ったようで、晴れてきた。京都桂病院へ行った。
  台風あけ ひっそりこおろぎ
相変わらず、自由律の句が出てくる。
  問題解けない洗濯物乾かない
  旅支度のような入院準備さ
  待たされて湿気がふえる
待ち時間がどれほどか、忘れた。ただ、むやみに眠い。
  眠りの国に魔法なしで行ける
  忙しかったこれまで取り返すように眠る
  きれいに晴れて眠りの国に亡命する
  世間と違う ゆっくり歩く
  ゆっくり歩きの師匠はペンギン
  病院の長い待ち時間の温泉雑誌
  生き返ったら温泉でも行くか
 紹介状をもらって、即入院かといさんで来たら、まあ受付から長い待ち時間だよ。大病院だから仕方ないねえ。
  目の中に星が棲んでいそうだ
  同じ病気持つ人の空気がわかる
  いさみ足です入院はあした
  検診から薬もらうまで長い旅
  湯水のようにこぼれ落ちて行く時間
  またあしたおいでとおしゃれな診察券
  迷路から抜けたい病院の長い廊下
  台風の音きいて明日は手術か
  口数少ないのは病気・秋雨