京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

ひがん花

2019-09-30 08:52:03 | 俳句
ひがん花
              金澤ひろあき
 今年は9月の末にひがん花の花盛りです。洛西の田んぼや桂のお寺の空き地で見ました。
 どういう形であれ、この世で生きていけるのは良い。ひがん花を見て、ふとそんな事を感じました。
  ひがん花目立つ意志などないけれど   ひろあき
  まんじゅしゃげかまわんといてほっといて
  まんじゅしゃげこれだけ咲けば悔いはなし

家がやられて

2019-09-29 14:39:45 | 俳句
家がやられて
               金澤ひろあき
去年の地震と台風で家がやられていたらしく、改修工事でバタバタしていました。毎年、日本のどこかで、台風等で大変な目に遭っています。
 これも温暖化の悪影響でしょうか。
 新海誠監督の映画『天気の子』を見たのですが、どうも人ごとではありませんでした。映画では雨が降り続いて、東京が水没しました。まさかとは思うのですが、海面がⅠメートル上昇すれと・・・と考えると現実味を帯びますね。
 未来の人に責任を押しつけることにならないようにしたいものです。
  未来への責任想い家直す     ひろあき

桂の京町屋

2019-09-27 08:10:32 | 俳句
桂の京町屋
金澤 ひろあき
 亡くなった来空さんのご実家と私の家は近い所にあります。縁あって今、地元の高校に勤めていますが、通勤の通り道です。
 そのあたりはまだ古い京町屋が残っていたりしています。ここで来空さんおお母さんと会ったこともありました。90歳をこえて初めて短詩を書いた元気いっぱいの方でした。
  朝顔や時の厚みの京町屋    ひろあき


朝方と夕方

2019-09-26 13:17:31 | 俳句
朝方と夕方
        金澤 ひろあき
 かつて親しかった人の訃を朝思うのと夕方思うのでは受け止め方が違うのだなと感じました。亡くなった方は来空さんと言い、短詩を書いている人でした。
 出会ったのが、私が30代でしたから、もう25年以上前になるのですね。出身が京都の桂で、今の私の住居に近く。そのせいか、京都に来られた時は、よく会って詩会を行ったものでした。コーヒーが大好きなので、詩会は必ず喫茶店。夕方は、こういう思い出が心の中に思い浮かびます。
 非常に明晰な人で、詩の分析。中でも碧梧桐研究を通して、語彙、リズム、文体など、定型俳句の成立から、自由律への変遷、そして短詩への道までの分析は目から鱗の思いでした。ただ惜しむらくは、自説を説くのに急で、他者や異論を聞き、対話する面がなく、理解者も少ないことでした。朝方はそういう彼の言動が思い浮かびます。
 そうはいうものの、私の中で、彼の存在は大きいことは否定できません。
  秋深む故人とよく来た喫茶店     ひろあき

月祀る

2019-09-25 08:06:27 | 俳句
月祀る
             金澤 ひろあき
 知り合いの方が、京都大覚寺の観月祭の様子の写真をフェイスブックにアップしていました。隣の広沢の池に竜頭の船を浮かべたり、池のほとりにお餅を供えたり・・・。
  月祀る池の端なる観光地   ひろあき
というそのままの句を作りました。言っただけで身も蓋もない句ですね。作り直して、
  月祀る名古曽の滝の消えた跡 ひろあき
月光がしだいに冴える季節になっていきます。