京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

トマトの甘み

2019-05-31 13:14:21 | 日記
トマトの甘み
                              金澤 ひろあき
 4月から近所の学校に勤務してします。今度は農業学科があり、野菜を販売しています。今の時季はトマトや豆が多いです。
 トマトはじっくり畑で実らせるせいか、甘みがあります。青臭さやすっぱさがないのが驚きです。畑から直にというのは、すばらしいことなんですね。
    畑成りのトマトの生きる色もらう    ひろあき


2019年3月17日 長岡天神句会作品鑑賞

2019-05-30 08:12:28 | 日記
2019年 3月17日 長岡天神句会鑑賞
            金澤 ひろあき
 今月で退職です。退職後は、教員を継続希望していますが、どうも別の学校になりそうです。別れを惜しんで、若い友人と伏見稲荷へ行って来ました。
 京都に来たての頃、父と最初に訪れたのがここ。そして退職の月に再び。ふしぎなご縁を感じます。あわただしい中、ほっとするひとときでした。
 そして句会もほっとするひととき。皆さんの句を楽しみます。
 皆さんの作品です。
橋四(はし)になり医者と仲よし梅咲いて    岡畠さな子
 「橋四」とは「八四」の掛詞だそうです。「医者と仲よし」になったのは、まあ仕方が無い。でも「梅咲いて」で少しほっとします。そのあたりの微妙な心境がよく描かれています。
雛飾る町屋の主変りけり            中野硯池
 京町屋、最近ブームですが、維持できなくなって持ち主が変わることも多いそうです。新しい持ち主は「雛飾る」家なので、女の子をお持ちの人のようですね。家の雰囲気が変わりますね。
白一灯 一人母待つ膝小僧           青島巡紅
 帰りの遅い母を待つ子供の姿が思い浮かびます。私自身こういう体験があり、心に響く句です。「膝小僧」をクローズアップし、心象が非常に具体化しています。
全開す一重の梅の奴さん            坪谷智恵子
 「一重の梅」を人物に喩えると? 坪谷さんは「奴さん」に。名答ですね。
手袋の綻び引き払った下宿           野谷真治
 これまた私自身の体験が、ありありと想い出されます。大学卒業の時、友人達が次々に下宿を引き払い、その手伝いもしました。私自身は大学院修了時に最初の下宿を引き払いました。その雰囲気を「手袋の綻び」とは。言い得て妙です。
老いてできたるわが娘 日々の誠の嬉しき言の葉 木下藤庵
 実感ですね。特に自分が落ち込んだ時にこういう言葉をもらった時には。
定年や一回地面に降りる凧           金澤ひろあき
 「定年」は大きな出来事だったので、その題でたくさん作句しました。というか、自然に出てきました。一番言い得たなという実感が出たのがこの句。自分は「一回地面に降りる凧」のようなもんだなと思ったことです。


つるべ

2019-05-29 08:41:02 | 日記
つるべ
                            金澤 ひろあき
 大津の義仲寺の境内には、木曽義仲・芭蕉さん以下、有名な人のお墓があります。寺内の無名庵で、連句会をやりますが、緑多い庭です。池もあります。亀がいて、春には亀の子がいっぱいです。
 昔ながらの井戸もあり、水をくむつるべがあります。芭蕉さんもこの井戸を使ったのかな。
 このつるべの写真を若い人に見せたところ、「知らない」とのこと。そのうち、つるべのある井戸が文化遺産になったりして。
 ちなみに千代女作と言われる「朝顔につるべとられてもらひ水」の「つるべ」とは、これです。
亀の子を育む水のつるべかな   ひろあき

蚊も一座

2019-05-28 08:16:33 | 日記
蚊も一座
                      金澤ひろあき
 5月に大津の義仲寺へ行き、連句の会に参加しました。34度になり、夏を思わせます。その日の参加は、4人。句をつないで行きます。言葉のパズルをはめている心地です。つながるたびに模様が変化します。そこが楽しい。
 蚊が一匹、つきまとってきます。来なくなったなと思ったら、くわれていました。
    義仲寺や連句の席に蚊も一座 ひろあき

5月の巴塚

2019-05-27 08:14:52 | 日記
5月の巴塚
                          金澤ひろあき
 5月の琵琶湖は灰色でした。陸のほうはまぶしいぐらい晴れているのに、湖はかすみ、灰色に包まれています。
 その足で大津義仲寺へ。境内はまぶしいぐらいの緑の滴りです。
 木曽義仲の恋人巴の塚には、洋花が供えてあります。
 なんという鮮やかな鎮魂。
  洋花を手向け五月の巴塚 ひろあき