2024年3月 京都童心の会 通信句会結果
春桃会
金澤輝
三月三日雛祭。京都東山七条の三十三間堂は春桃会(もものほうえ)で拝観無料。嬉しいですね。
晴れてはいますが、寒いです。でも人はいっぱいです。
まずはお堂の周りを一周。桃の節句ですが、実際は梅が咲いています。
三十三間堂一周日の永く 輝
お堂の長さを実感します。
お堂の中に入るのは、何年ぶりでしょう。千体の千手観音立像が雛壇のように立ち並んでいます。
まん中に大きな千手観音座像。縁を結ぶための紐をお持ちです。
観音立像の前には、風神、雷神、四天王、修羅、仁王、自在天など、個性的な神が守っています。全て国宝。大迫力です。
千の手に千の春乗せ千一体 輝
※輝(かがやき)は、ひろあきのペンネームです。社寺を訪れた時の文は、輝を使おうと思っています。
皆さんの選です。
選者 真・・野谷真治 白・・白松いちろう 康・・暉峻康瑞
修・・遠藤修司 辰・・蔭山辰子 ひ・・金澤ひろあき
硯・・中野硯池 照・・佐久間照三 須・・三村須美子
さ・・岡畠さな子 加・・野原加代子 真理・・岡畠真理子
芳・・松村芳子 す・・塩見すず子
○塩見すず子
1 雨傘に梅の花びら客迎え ひ 加 須 真理
2 客の雨傘 梅の花びら一つ二つ 照
3 しなやかな指揮者の梅の花ざかり 修 須
4 書き終えて雛の細い目に膝まづく
5 歩いた 休んだ 梅のひらく音聴いた ひ 真 修
○白松いちろう
6 孫娘見違えるほどの艶姿 成人式は晴れ 修
7 涙嗄れて爆音に怯える今朝のキイウイ 須
8 大寒 一点灯す愛椿 加 真 修 須 芳
9 梅の小枝に春の訪れ 加
10 ポンポン山から富嶽の白銀光る
11 次から次と梅林飾る紅と白 真 す
12 事件発生 バックミラーのカバーが消えた焼き肉パーテイ ひ
13 次世代へのバトンタッチが見えてきた 墓参 ひ 加 修 須 す
14 「つどい」の文字を丁寧に拭く孫二人 修
15 大杉を仰ぐ初詣は快晴
○野谷真治
16 寒月だあれもいない画廊の油絵 ひ 真理
17 猫寝顔ポケットの春がある ひ 修 須 芳 照
18 風呂の水換える夕暮と口笛 (特 す)芳
19 信号機ぎくしゃく出窓の春一番
20 辛い一本の棒の幸せ ひ
○青島巡紅
21 ポチポチと薬を出して白湯で飲む (特 真)修 芳 す
22 ビルの間を一直線に鳶の飛ぶ 芳
23 森を行く仄かに照らす月夜茸 修 真理
24 葉と枝の燃える音呼ぶ腹の虫 す
25 北風とワルツを踊る火の粉かな 須 芳
26 線香の煙に乗せて般若心経 真理
27 枯尾花比翼の鳥を陽と月に ひ
28 玉葱を剥いて涙の味を知る (特 辰)加 真 芳 す
29 線香の煙に乗せて般若心経
30 焼けた炭裸足で渡る星祭り
31 雨垂れを数え丸まるアルミシート ひ 須
32 続く雨止み快晴の結婚式 ひ 修
○金澤ひろあき
33 雨の梅 夢の扉の半開き 真 真理 す
34 冴え返る まだ「思想犯」ある地球 (特 照)須
35 春一番 ショーヘイロスが吹き荒れる
36 句読点 第二の定年弥生尽 (特 芳)真 す
37 雲を踏むその一歩先梅ま白 須
38 プーチンの顔から消えたしなやかさ 照
39 恋の猫雅な雛をひとまたぎ 加 真 修 須 す
40 名残り雪嫁入り前の雛の家 辰 照
41 卒業の母校は花の城の中 加 修 す
42 卒業歌背中合わせの別離来る (特 修)芳
43 卒業と一緒に消えるなごり雪 (特 須)加 真 芳 照 す
44 卒業の前後自動車教習所
○野原加代子
45 雨の後菜の花畑露落ちて 辰 真理
46 立春に心新たや芽ふぶき 修 真理
47 待春や花買いして供えたり
48 バレンタインねぎらい言葉貰いして ひ 真 芳 照
49 春うらら空見渡して気は晴れし (特 真理)
50 風吹きし春一番のそよ風や
51 春日和友の足追いウォーキング 真 須 照 す
52 春帽子被りて歩く颯爽と 辰 真理
53 レタス噛み季節味わい夕食に
○松村芳子
54 奈良町に墓だけ残し梅供う (特 ひ)加 す
55 紅白梅枝しなやかに争わず ひ 真理
56 梅の実や人のうわさも転びづめ 須 照
57 梅粥やバターの堅き二月果つ 照
58 老いてこそ遊び心を雛かざる 加 真理 す
59 雛かざり背なにねんねこ幼な児と 真 修 辰
60 しなやかに滋賀の湖より嫁ぎ来し
○三村須美子
61 友のコロナ肺炎に至る余寒あり 芳
62 鶏を褒めていただく寒卵 (特 ひ)真 芳 照
63 嘴でつつかれ色増す椿かな ひ
64 菜の花ちらし我が家の定番ひな祭り 加 修 辰
65 春の雪丸い山並み鷹ヶ峰
66 腰に手を芽出し具合をみて一周 芳 真理
67 牡丹の赤い手青い手ほつれつつ 真 辰
68 枝揺り芽立ち促す雨に風 芳 真理
69 葉牡丹や盛り上がりつつ青みけり 芳 照
70 小鳥達囀り渡る四温かな (特 加)真理
71 寄せ植えの春苗選び土作り 加 真 辰
72 もうすぐ一年生持ち上げられて励まされ ひ
○蔭山辰子
73 ピンク白緑かわいい菱餅たべ 真理
74 弥生の朝夢のつづきの青い空 加 真理 照 す
75 しょうへいくん今年初めていいニュース
76 大谷君お体だいじに幸せに
77 海の民国中の海をさわやかに
78 登り龍いいこと有ると信じてる 加 真 須
79 自然災害 国会 戦争もう「イヤ」という訳にもいかない(特 ひ)須 照
80 日々生活老体痛みどう生きよう 照
春桃会
金澤輝
三月三日雛祭。京都東山七条の三十三間堂は春桃会(もものほうえ)で拝観無料。嬉しいですね。
晴れてはいますが、寒いです。でも人はいっぱいです。
まずはお堂の周りを一周。桃の節句ですが、実際は梅が咲いています。
三十三間堂一周日の永く 輝
お堂の長さを実感します。
お堂の中に入るのは、何年ぶりでしょう。千体の千手観音立像が雛壇のように立ち並んでいます。
まん中に大きな千手観音座像。縁を結ぶための紐をお持ちです。
観音立像の前には、風神、雷神、四天王、修羅、仁王、自在天など、個性的な神が守っています。全て国宝。大迫力です。
千の手に千の春乗せ千一体 輝
※輝(かがやき)は、ひろあきのペンネームです。社寺を訪れた時の文は、輝を使おうと思っています。
皆さんの選です。
選者 真・・野谷真治 白・・白松いちろう 康・・暉峻康瑞
修・・遠藤修司 辰・・蔭山辰子 ひ・・金澤ひろあき
硯・・中野硯池 照・・佐久間照三 須・・三村須美子
さ・・岡畠さな子 加・・野原加代子 真理・・岡畠真理子
芳・・松村芳子 す・・塩見すず子
○塩見すず子
1 雨傘に梅の花びら客迎え ひ 加 須 真理
2 客の雨傘 梅の花びら一つ二つ 照
3 しなやかな指揮者の梅の花ざかり 修 須
4 書き終えて雛の細い目に膝まづく
5 歩いた 休んだ 梅のひらく音聴いた ひ 真 修
○白松いちろう
6 孫娘見違えるほどの艶姿 成人式は晴れ 修
7 涙嗄れて爆音に怯える今朝のキイウイ 須
8 大寒 一点灯す愛椿 加 真 修 須 芳
9 梅の小枝に春の訪れ 加
10 ポンポン山から富嶽の白銀光る
11 次から次と梅林飾る紅と白 真 す
12 事件発生 バックミラーのカバーが消えた焼き肉パーテイ ひ
13 次世代へのバトンタッチが見えてきた 墓参 ひ 加 修 須 す
14 「つどい」の文字を丁寧に拭く孫二人 修
15 大杉を仰ぐ初詣は快晴
○野谷真治
16 寒月だあれもいない画廊の油絵 ひ 真理
17 猫寝顔ポケットの春がある ひ 修 須 芳 照
18 風呂の水換える夕暮と口笛 (特 す)芳
19 信号機ぎくしゃく出窓の春一番
20 辛い一本の棒の幸せ ひ
○青島巡紅
21 ポチポチと薬を出して白湯で飲む (特 真)修 芳 す
22 ビルの間を一直線に鳶の飛ぶ 芳
23 森を行く仄かに照らす月夜茸 修 真理
24 葉と枝の燃える音呼ぶ腹の虫 す
25 北風とワルツを踊る火の粉かな 須 芳
26 線香の煙に乗せて般若心経 真理
27 枯尾花比翼の鳥を陽と月に ひ
28 玉葱を剥いて涙の味を知る (特 辰)加 真 芳 す
29 線香の煙に乗せて般若心経
30 焼けた炭裸足で渡る星祭り
31 雨垂れを数え丸まるアルミシート ひ 須
32 続く雨止み快晴の結婚式 ひ 修
○金澤ひろあき
33 雨の梅 夢の扉の半開き 真 真理 す
34 冴え返る まだ「思想犯」ある地球 (特 照)須
35 春一番 ショーヘイロスが吹き荒れる
36 句読点 第二の定年弥生尽 (特 芳)真 す
37 雲を踏むその一歩先梅ま白 須
38 プーチンの顔から消えたしなやかさ 照
39 恋の猫雅な雛をひとまたぎ 加 真 修 須 す
40 名残り雪嫁入り前の雛の家 辰 照
41 卒業の母校は花の城の中 加 修 す
42 卒業歌背中合わせの別離来る (特 修)芳
43 卒業と一緒に消えるなごり雪 (特 須)加 真 芳 照 す
44 卒業の前後自動車教習所
○野原加代子
45 雨の後菜の花畑露落ちて 辰 真理
46 立春に心新たや芽ふぶき 修 真理
47 待春や花買いして供えたり
48 バレンタインねぎらい言葉貰いして ひ 真 芳 照
49 春うらら空見渡して気は晴れし (特 真理)
50 風吹きし春一番のそよ風や
51 春日和友の足追いウォーキング 真 須 照 す
52 春帽子被りて歩く颯爽と 辰 真理
53 レタス噛み季節味わい夕食に
○松村芳子
54 奈良町に墓だけ残し梅供う (特 ひ)加 す
55 紅白梅枝しなやかに争わず ひ 真理
56 梅の実や人のうわさも転びづめ 須 照
57 梅粥やバターの堅き二月果つ 照
58 老いてこそ遊び心を雛かざる 加 真理 す
59 雛かざり背なにねんねこ幼な児と 真 修 辰
60 しなやかに滋賀の湖より嫁ぎ来し
○三村須美子
61 友のコロナ肺炎に至る余寒あり 芳
62 鶏を褒めていただく寒卵 (特 ひ)真 芳 照
63 嘴でつつかれ色増す椿かな ひ
64 菜の花ちらし我が家の定番ひな祭り 加 修 辰
65 春の雪丸い山並み鷹ヶ峰
66 腰に手を芽出し具合をみて一周 芳 真理
67 牡丹の赤い手青い手ほつれつつ 真 辰
68 枝揺り芽立ち促す雨に風 芳 真理
69 葉牡丹や盛り上がりつつ青みけり 芳 照
70 小鳥達囀り渡る四温かな (特 加)真理
71 寄せ植えの春苗選び土作り 加 真 辰
72 もうすぐ一年生持ち上げられて励まされ ひ
○蔭山辰子
73 ピンク白緑かわいい菱餅たべ 真理
74 弥生の朝夢のつづきの青い空 加 真理 照 す
75 しょうへいくん今年初めていいニュース
76 大谷君お体だいじに幸せに
77 海の民国中の海をさわやかに
78 登り龍いいこと有ると信じてる 加 真 須
79 自然災害 国会 戦争もう「イヤ」という訳にもいかない(特 ひ)須 照
80 日々生活老体痛みどう生きよう 照