京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

山吹の頃

2022-04-28 07:47:57 | 俳句
山吹の頃
           金澤ひろあき
去りゆくものはいとおしい。
 夢の中でこんな声を聴きました。桜が終わろうかというこの頃です。日陰に残るしだれ桜などを名残惜しく見たせいでしょうか。
 次の春は、私はどんな状態で花を見ているのかなと。そして、コロナと戦争に覆われているこの世界がどうなっているのかなと。
 松尾大社も葉桜となり、境内の小川ぞいに山吹が咲き満ちています。
 4月最後の日曜日が大きなお祭りのようで、社殿では巫女さんが三人、神楽の練習をしています。鈴の音が春風に乗ってきます。若葉の中に、白と赤の衣装が映えています。
  山吹や風に神楽の音乗せる  ひろあき
 何年か前の山吹の頃、親しい人達とここを訪れました。その内の何人かは、もう会えなくなりました。
 去りゆくものはいとおしいのです。
  春暮れる去りゆくものはいとおしい  ひろあき


フリー句「伊勢参り」の巻

2022-04-27 07:50:53 | 俳句
フリー句「伊勢参り」の巻
伊勢参りバイクのキー抜きコカコーラ  巡紅
風薫ります海沿いの道         ひろあき
夫婦岩朝日その間に撮る皮肉      巡紅
葉桜でお店は全て休業中        ひろあき
石囲み固形燃料湯を沸かす       巡紅
煙まみれのガキ大将の顔になり     ひろあき
我に続けと大声出したゲームセンター  巡紅
宿題は見ないで家を飛び出して     ひろあき
ハングライダーから見下ろす山桜    巡紅
ドローンも連れて空中散歩       ひろあき
屑パンあげた翌日から鳩囲む      巡紅
手品師の帽子くるりと裏返し      ひろあき
御来光下山者皆の寝息にほっこり    巡紅
般若心経声を揃えて練習し       ひろあき
鳶の指揮に合わせて新緑の山      巡紅
祭近し神楽の稽古新人の巫女      ひろあき
ホーホッピ、手抜きで鳴くハワイの鶯  巡紅
*80年前に日本からもたらされる。
外人の坊さんお寺で愛を説く      ひろあき
流木の枝に脚取られた雌諦観する鴛鴦の雄 巡紅
いっしょにいた当たり前の日々虹消える ひろあき
宇宙人を出さなくてもその時代に生きた人々の底力 巡紅
鉄骨の無骨昭和の東京タワー      ひろあき
※コロナが出現してから、お伊勢様も東京も行っていません。そろそろ旅行したいのですが、どうなんでしょう。
発生数は多いし、戦争も起こっているし、どうしても慎重になってしまいます。


京都タワー待ってるよ

2022-04-26 07:52:04 | 俳句
京都タワー待ってるよ
        金澤ひろあき
 桜も終わった京都は、少し人出も落ち着いてきました。
京都タワーがあるJR京都駅八条口も、観光客は訪れているのですが、桜の頃ほど混んでいない感があります。
 思い出してみると、コロナが発生する前は、中国人を中心に外国の人がごったがえしていました。彼らはよく京都タワーの写真を撮っていましたが、今はほとんどいません。コロナもなく、平和だった頃、中国人、韓国人、アメリカ人もですが、ウクライナ人やロシア人も京都に来て楽しんだのではないでしょうか。
 コロナと戦争が終わり、また平和の内に、世界中の人々が訪れるようになりますように。
  戦争とコロナの終わり 京都タワー待ってるよ  ひろあき


フリー句「花の午後」

2022-04-23 13:22:18 | 俳句
フリー句「花の午後」の巻
花の午後逢いたい人に逢う予感     ひろあき
麺がご飯の熱貰い口の中ハフハフ    巡紅
気の早い浴衣姿の観光客        ひろあき
チキンカツカレーにまぶし口の中ヘルプはアイスコーヒー 巡紅
「夫婦善哉」真似て道頓堀デート    ひろあき
ジャズに合わせてたこ焼きお好み焼きビールで流し込む 巡紅
〆はラーメンモテない大学院時代    ひろあき
月に向かってぽんぽこぽんとビール腹  巡紅
前に出る昔気質の押し相撲       ひろあき 
挨拶を先にした者勝ちの朝日      巡紅
第一日目の新入社員          ひろあき
糸を引いて緩めて上下右左喧嘩凧    巡紅
茶畑の広がる河原汗拭う        ひろあき
まあお茶でもとカップも出せる立ち泳ぎ 巡紅
殿様の御前で演技五月晴れ       ひろあき
三羽のエミューが走り回る府立大学   巡紅
不用不急名物教授のゼミナール     ひろあき
月の向こうに土星が顔出しお邪魔します 巡紅
オールナイト主役次々入れ替わる    ひろあき
七色に変化する三本の噴水弧を描く   巡紅
クルージング水着の形に日焼けする   ひろあき
流し素麺の喉越しと打ち上げ花火の大輪 巡紅