京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

こらしめられて

2021-06-23 07:49:12 | 俳句
こらしめられて
       金澤ひろあき
黄菖蒲のこらしめられて干されたる
白く塗る塀乗り越えて半夏生
老鶯のなわばり宣言絶え間なし
もしもし亀よ緊急時態明日あける
体当たりむくげにもぐるくまん蜂
緊急時態今日まで蓮も咲いている
目には青葉休業中の二軒茶屋
青葉の社すぐに百年経ちそうな
土蔵より先祖の声か風涼し
夕暮れの山鳩鳴いて梅雨休み
※長岡天神句会を久しぶりに行えました。句会の後、長岡天満宮へ吟行しました。
 久しぶりで、新鮮でした。

フリー句「金網や」の巻

2021-06-22 07:46:55 | 俳句
フリー句「金網や」の巻
金網や猫と女の足の指        巡紅
いたずらっ子裏からこっそり帰って来る ひろあき
サーチライトに照らされるルパン三世  巡紅
ミラクルも夢も熱い頃だった      ひろあき
雨上がる麦藁帽子の探検隊       巡紅
蝉達の交響曲も始まって        ひろあき
秘密基地親にバレてた夕食前      巡紅
宿題をまるごと残す日焼け顔      ひろあき
風立ちぬ担任の視線受け流す      巡紅
彼女とは目と目で会話できるのに    ひろあき
風光るアクセル回し鬼ごっこ      巡紅
探し物大人になっても見つからぬ    ひろあき
時の狭間で生き物が見たい夢を見る   巡紅
宇宙の砂に命の元がありました     ひろあき
宇宙の終焉を乗り越えても尚遠い    巡紅
神々の黄昏ワグナー鳴り響く      ひろあき
人の手と大気の距離が測れない新生児  巡紅
漂う羊水が世界の全て         ひろあき
かつて月は太陽より大きく見えた    巡紅
不老不死につながる神話持っていて   ひろあき
竹内宿禰は五代天皇と神功皇后に仕えたと聞く 巡紅
鮎釣って大きな吉日始まりぬ      ひろあき

懐かしの席題「ぬくたい」

2021-06-21 07:56:38 | 俳句
懐かしの席題「ぬくたい」
苦吟するぬくたい心のばあちゃんと   二神大輔
初句会ぬくたい友と方言で
ぬくたい場所求めて密集バスの中

中年よ恋もぬくたいぐらいがよい    金澤ひろあき
ぬくたいね見てないフリをしてくれる
柳の芽そろそろぬくたい昼下がり
じゃんけんのあいこが続くぬくたいね

2021年6月 京都童心の会 通信句会作品

2021-06-21 07:50:55 | 俳句
2021年6月 京都童心の会 通信句会作品

この中より、十五句を選んでください。さらに特選一句をお願いします。
特選句の選評をいただけるとありがたいです。
1 雨上がりあおぞらの鼻唄
2 咳込む背中のサイレン
3 義眼のある画廊の画集
4 夕焼け切り抜く駅の燕の巣
5 月花ひとひら瞳の少女
6 そらくすぐるくもくしゃみ
7 出せなかった手紙のこった梅雨空
8 悲しいお便り来て五月雨になる
9 大切な人いなくなり街は深い霧雨
10 別れが来る胸の中に豪雨
11 終わりは静かに青葉に隠れられたか
12 雨漏りに注意コロナも足元も
13 紫陽花の風の余韻の届きけり
14 若葉とはなんと女体のやわらかさ
15 衣更若き匂いを惜しげなく
16 その一語 右往左往のシャボン玉
17 人生の旅の宿帳古ギター
18 メーデーの中止の広場誰もゐず
19 母の日の仏飯高く盛りにけり
20 コロナ禍になんじやもんぢやと咲きにけり
21 予備校に合格憲法記念の日
22 牡丹の添木過重となりにけり
23 楊貴妃の名の緋牡丹の総くずれ
24 新緑の鞍馬街道とうせんぼ
25 新緑のアーチの続く糺かな
26 積ん読の机のあたり黴臭し
27 つばに手をタラップ降りる夏帽子
28 電線や燕がホッとお茶を飲む
29 葉桜の赤い実のなる朝日かな
30 雨の朝立ち食い蕎麦に足取られ
31 梅雨晴れや三面顔の薔薇の花
32 瑠璃光寺テーブル下の青葉陰
33 流転の世昇る朝日にアカンベー
34 巣作りや狐の毛抜く四十雀
35 黄昏の一朶の雲に明日の犀
36 雨後の朝平面蛙ここかしこ
37 天の河片道切符のライカ犬
38 讃岐より空豆届く日なりけり
39 新緑の窓一ぱいに開きけり
40 蹲居の水に写りし春の雲
41 今年竹延びて小籔の浅眠り
42 コロナ禍に施設静かに初燕
43 嵯峨住みの古りて鮎焼く夕餉かな
44 夏暖簾娘が掛けに来てくれし
45 いつものアーケード街ワクチン接種で安堵
46 コロナ関係なし大混雑の眼科検診
47 青く赤く境を越えて紫陽花咲き乱れ
48 くちなしの蕾ふっくらと香り漂う
49 早苗青々と整列梅雨間近
50 コロナ時短今日も続く憂愁
51 黒く熟して歩道濡らすサクランボ
52 あれから十年地酒復活して「ただいま」
53 酸性アルカリ性問わず競う青と赤の大輪
54 どくだみの根性 茶となって恩返し
55 軒下のつばめのヒナの元気よく
56 旅立つ日ちょっとおしえてごあいさつ
57 六月の雨の香りに草木萌え
58 コロナ禍でもあじさい見られ梅雨の中
59 ああとうとうやられましたよ左腕
60 ワクチンを待ちつ待たずの梅雨来たる
61 密を避け並ぶ注射の列は密
62 気を抜くな人さまのためと背を押され
63 泉から噴いて出るのは小銭かな
64 ダブかラブ缶詰め蜜柑秘密基地
65 殺し屋二番が来たり春の星
66 広告のおもちゃ箱ある永遠に
67 ベランダに空蝉になる確か今
68 更衣息子の古着着て処分
69 午前三時ホトトギスにて目覚めけり
70 万緑や深呼吸してマスク付く
71 初キュウリ糠床もんで塩加減
72 竹落ち葉水族館の群れるアジ
73 蛍火や養殖保護の芸術品
74 提灯持て蛍見守るボランティア
75 つぎつぎにゾーンくぐりし接種済む
76 コロナ未知数ワクチン済ませまず安堵
77 ゆったり起き庭木眺める日曜日
78 カラオケで絆確かむ田の蛙
79 コロナ禍や以外に密のエジプト展
80 黒猫の目くっきりやエジプト展
81 春日や今日は君だけしか鳴かないの鴉君
82 農協の昼のサイレン犬の遠吠え
83 寝惚け目にそよ風浴びてああ生きている
84 久しぶり光明寺の鐘が聞こえる
85 蕾のまま雨に耐えてるアマリリス
86 老いの身を攻めるか日々の天候不良
87 今日も暮れやれやれ嬉や娘が帰る
88 目も耳も遠のく春よ八十路かな
89 孫歩き青葉繁りて颯爽と
90 青梅や今年は漬けたし母想い
91 鶯や鳴き声聞きて耳澄まし
92 燕巣や今年も来たり子等泣きて
93 紫陽花や雨の雫で七変化 




サングラスとマスク

2021-06-17 07:47:52 | 俳句
サングラスとマスク
        金澤ひろあき
 目を悪くしてから、医者の勧めで、夏はサングラス。そして、コロナでマスク。我ながら怪しいスタイルです。
  マスクする二度目の長い夏が来る ひろあき