憲法改正案1
安倍政権や自民党のおかしなことがたくさん目につくが、今、自民党が検討している憲法改正案(平成24年4月27日決定案)を見ると驚く・・・・・・何のことは無い、肩で風を切って歩いているチンピラ兄ちゃんと大差ないだろう・・・・
全てをまとめると時間がかかるので少しづつ書いていこう。まず、前文である。
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前文(現憲法)
日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に 除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。
これに対して、
前文(自民党改正案)
日本国は、長い歴史と固有の文化を持ち、国民統合の象徴である天皇を戴く国家であって、国民主権の下、立法、行政及び司法の三権分立に基づいて統治される。
我が国は、先の大戦による荒廃や幾多の大災害を乗り越えて発展し、今や国際社会において重要な地位を占めており、平和主義の下、諸外国との友好関係を増進し、世界の平和と繁栄に貢献する。
日本国民は、国と郷土を誇りと気概を持って自ら守り、基本的人権を尊重するとともに、和を尊び、家族や社会全体が互いに助け合って国家を形成する。
我々は、自由と規律を重んじ、美しい国土と自然環境を守りつつ、教育や科学技術を振興し、活力ある経済活動を通じて国を成長させる。
日本国民は、良き伝統と我々の国家を末永く子孫に継承するため、ここに、この憲法を制定する。
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この前文の段階で、360度違う世界を表示しています。現憲法では1番に「主権は国民にあることを宣言する」といっています。即ち一番重要な事は、主権が国民にあることを強調しています。しかし自民党案は「国民統合の象徴である天皇を戴く国家」であることを優先的に述べています。これは意図的に国民主権より天皇を強調しています。ましてや、天皇に関しては現憲法では前文に一切出てきません。これは、次の第1章で出てきますが、天皇に権力を持たせる考えです。国民主権と短い言葉にして軽く扱い、三権分立で天皇をトップにおいた組織で、国民を統治することを考えているようです。(時代錯誤も甚だしい。明治時代に戻るようです。)
現憲法では「正当に選挙された国会における代表者」を削除しています。今現在が違憲状態で選挙をしていますので、現在の国会代表に施政をする権利はありません。それを誤魔化すために削除しています。もっと後には、衆議員の任期までも勝手に変えられる文言が付け加えらています。要は何をやっても俺の勝手だろう・・・・レベルの内容です。
更に「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにする」という文言も削除。現状がそうですが、他国の感情を壊すことを政府関係者がしておいて、相手国がさも問題があるような雰囲気を作って戦闘準備に入ろうとしています。先日できたNSCのメンバーで、戦争の決定をするためにも、自民党にとってこの文言は削除しておかねばなりません
そして自民党案には「自ら守り・・・」「家族や社会がお互い助け合って・・・・」と入れています。正に戦争状態になった場合、「自ら兵隊になって戦え」「大変なことになっても、みんなで我慢せよ」と言っています。
国民の代表者がこれを行使し、「その福利は国民がこれを享受する」と現憲法では書かれていますが、これを削除し代わりに、自民党案では「活力ある経済活動を通じて国を成長させる」と入れています。現憲法において代表者は国民のために奉仕をしなさい。努力して得た結果は広く国民が享受するのだと書いていますが、それを自民党案では「国を成長させる」と置き換えています。即ち、代表者は利益の出る企業のみに優先的に活動し、国民の生活が苦しくなっても関知しないと言っている訳です。これを見ると、現状の流れがよく分かりますね。中小企業以下で働く国民が圧倒的に多い中、そこの企業は利益が出ないので無視しておいて、大企業のみが利益が出る仕組みを作っていますね。法人税はどんどん下がるが、国民の保険料や税金は上げる一方・・・尚且つ円安に強引に持ち込んで、輸出企業は大儲けしているが、国民の生活は物価が上がり実質的にはレベルダウン・・・・・・官僚・政治屋・大企業がつるんで利権にありつこうとしている訳です。
最後に「全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成」とある日本の平和や世界平和を願う文言を削除しています。自民党案には「平和主義」という似た臭い文言が入っていますが、その内容は全く違いますね。現憲法では、「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有すること」の目標に向かう事を誓っていますが、自民党の平和主義は意味が全く違います。積極的平和主義と言葉をきれいに見せていますが、その意味はどんどんこちらから武力を持って規制して行こうという事です。紛争が起きそうであれば、それを感知して事前に武力で持って抑え込もうというのが、積極的平和主義ですね。要は、その結果武力衝突が起きても、相手にやられるよりは被害が少ないという考えですね・・・・・・
前文だけで、これほどの違いを変更しようとしています。この後、憲法11章の百項目以上を見ていくと気が遠くなりそうですね・・・・頑張ろう。
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第1章 天皇(現憲法)
第一条 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。
次に自民党改正案を載せる
第1章 天皇(自民党改正案)
第一条 天皇は、日本国の元首であり、日本国及び日本国民統合の象徴であって、その地位は、主権の存する日本国民の総意に基づく。
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以前に元首相の鳩山は「宇宙人」と呼ばれたが、安倍のボンボンはそれを遙かに超えていますね。もうほとんど「猿の惑星」レベル。一挙に明治時代へ逆行・・・・・
現憲法では主権を国民において、天皇は象徴であるとしていますが、自民党案は明治憲法(=帝国憲法)の「元首」に戻しています。
元首の発想は国家有機体説からであり、その意味は「国家をひとつの生物であるかのようにみなし、その国民は生物とみなした一部分を分担するものである」という考えです。その生命体の頭の部分が元首だという事です。すなわち頭(元首=天皇)が言ったことを、国民は言われた通りすればよいという事になります。更に、一部の国法学者によると「単に法的組織だけでなく、文化的多様性をもった歴史的存在としての論理的・精神的な生命体」としています。この考え方は「前文」にもあります。自民党改正案の前文に「日本国は、長い歴史と固有の文化を持ち」と書き始め「天皇」に結び付けています。
「国民に主権があることを宣言する」と謳っている現憲法から見ると、完全に正反対の考え方です。これが、長年研究し続けてきた自民党の最新版なのです・・・・・・理解できないですね!というより、自民党とはこのような党であり、全ての言葉をオブラートで包んでいるが、その実態はとんでもない政党であるという事でしょうね。「前文」「第1章」でこのレベルですから、第11章までには信じられないことがたくさん出てくるのでしょう・・・・・・
安倍政権や自民党のおかしなことがたくさん目につくが、今、自民党が検討している憲法改正案(平成24年4月27日決定案)を見ると驚く・・・・・・何のことは無い、肩で風を切って歩いているチンピラ兄ちゃんと大差ないだろう・・・・
全てをまとめると時間がかかるので少しづつ書いていこう。まず、前文である。
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前文(現憲法)
日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に 除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。
これに対して、
前文(自民党改正案)
日本国は、長い歴史と固有の文化を持ち、国民統合の象徴である天皇を戴く国家であって、国民主権の下、立法、行政及び司法の三権分立に基づいて統治される。
我が国は、先の大戦による荒廃や幾多の大災害を乗り越えて発展し、今や国際社会において重要な地位を占めており、平和主義の下、諸外国との友好関係を増進し、世界の平和と繁栄に貢献する。
日本国民は、国と郷土を誇りと気概を持って自ら守り、基本的人権を尊重するとともに、和を尊び、家族や社会全体が互いに助け合って国家を形成する。
我々は、自由と規律を重んじ、美しい国土と自然環境を守りつつ、教育や科学技術を振興し、活力ある経済活動を通じて国を成長させる。
日本国民は、良き伝統と我々の国家を末永く子孫に継承するため、ここに、この憲法を制定する。
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この前文の段階で、360度違う世界を表示しています。現憲法では1番に「主権は国民にあることを宣言する」といっています。即ち一番重要な事は、主権が国民にあることを強調しています。しかし自民党案は「国民統合の象徴である天皇を戴く国家」であることを優先的に述べています。これは意図的に国民主権より天皇を強調しています。ましてや、天皇に関しては現憲法では前文に一切出てきません。これは、次の第1章で出てきますが、天皇に権力を持たせる考えです。国民主権と短い言葉にして軽く扱い、三権分立で天皇をトップにおいた組織で、国民を統治することを考えているようです。(時代錯誤も甚だしい。明治時代に戻るようです。)
現憲法では「正当に選挙された国会における代表者」を削除しています。今現在が違憲状態で選挙をしていますので、現在の国会代表に施政をする権利はありません。それを誤魔化すために削除しています。もっと後には、衆議員の任期までも勝手に変えられる文言が付け加えらています。要は何をやっても俺の勝手だろう・・・・レベルの内容です。
更に「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにする」という文言も削除。現状がそうですが、他国の感情を壊すことを政府関係者がしておいて、相手国がさも問題があるような雰囲気を作って戦闘準備に入ろうとしています。先日できたNSCのメンバーで、戦争の決定をするためにも、自民党にとってこの文言は削除しておかねばなりません
そして自民党案には「自ら守り・・・」「家族や社会がお互い助け合って・・・・」と入れています。正に戦争状態になった場合、「自ら兵隊になって戦え」「大変なことになっても、みんなで我慢せよ」と言っています。
国民の代表者がこれを行使し、「その福利は国民がこれを享受する」と現憲法では書かれていますが、これを削除し代わりに、自民党案では「活力ある経済活動を通じて国を成長させる」と入れています。現憲法において代表者は国民のために奉仕をしなさい。努力して得た結果は広く国民が享受するのだと書いていますが、それを自民党案では「国を成長させる」と置き換えています。即ち、代表者は利益の出る企業のみに優先的に活動し、国民の生活が苦しくなっても関知しないと言っている訳です。これを見ると、現状の流れがよく分かりますね。中小企業以下で働く国民が圧倒的に多い中、そこの企業は利益が出ないので無視しておいて、大企業のみが利益が出る仕組みを作っていますね。法人税はどんどん下がるが、国民の保険料や税金は上げる一方・・・尚且つ円安に強引に持ち込んで、輸出企業は大儲けしているが、国民の生活は物価が上がり実質的にはレベルダウン・・・・・・官僚・政治屋・大企業がつるんで利権にありつこうとしている訳です。
最後に「全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成」とある日本の平和や世界平和を願う文言を削除しています。自民党案には「平和主義」という似た臭い文言が入っていますが、その内容は全く違いますね。現憲法では、「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有すること」の目標に向かう事を誓っていますが、自民党の平和主義は意味が全く違います。積極的平和主義と言葉をきれいに見せていますが、その意味はどんどんこちらから武力を持って規制して行こうという事です。紛争が起きそうであれば、それを感知して事前に武力で持って抑え込もうというのが、積極的平和主義ですね。要は、その結果武力衝突が起きても、相手にやられるよりは被害が少ないという考えですね・・・・・・
前文だけで、これほどの違いを変更しようとしています。この後、憲法11章の百項目以上を見ていくと気が遠くなりそうですね・・・・頑張ろう。
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第1章 天皇(現憲法)
第一条 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。
次に自民党改正案を載せる
第1章 天皇(自民党改正案)
第一条 天皇は、日本国の元首であり、日本国及び日本国民統合の象徴であって、その地位は、主権の存する日本国民の総意に基づく。
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以前に元首相の鳩山は「宇宙人」と呼ばれたが、安倍のボンボンはそれを遙かに超えていますね。もうほとんど「猿の惑星」レベル。一挙に明治時代へ逆行・・・・・
現憲法では主権を国民において、天皇は象徴であるとしていますが、自民党案は明治憲法(=帝国憲法)の「元首」に戻しています。
元首の発想は国家有機体説からであり、その意味は「国家をひとつの生物であるかのようにみなし、その国民は生物とみなした一部分を分担するものである」という考えです。その生命体の頭の部分が元首だという事です。すなわち頭(元首=天皇)が言ったことを、国民は言われた通りすればよいという事になります。更に、一部の国法学者によると「単に法的組織だけでなく、文化的多様性をもった歴史的存在としての論理的・精神的な生命体」としています。この考え方は「前文」にもあります。自民党改正案の前文に「日本国は、長い歴史と固有の文化を持ち」と書き始め「天皇」に結び付けています。
「国民に主権があることを宣言する」と謳っている現憲法から見ると、完全に正反対の考え方です。これが、長年研究し続けてきた自民党の最新版なのです・・・・・・理解できないですね!というより、自民党とはこのような党であり、全ての言葉をオブラートで包んでいるが、その実態はとんでもない政党であるという事でしょうね。「前文」「第1章」でこのレベルですから、第11章までには信じられないことがたくさん出てくるのでしょう・・・・・・