おとぎのお家と青い鳥

本ブログでは、主に人間が本来持つべき愛や優しさ、温もり、友情、勇気などをエンターテイメントの世界を通じて訴えていきます。

~青春うたものがたりシリーズ 5 ~「生きる力」 6

2009-02-18 22:27:19 | 人・愛・夢・運命・教育・家族・社会・希望

音譜本作品、~青春うたものがたりシリーズ~「生きる力」は、私の妻が三十八歳という若さで癌(乳がん)にかかり、その癌というとてつもない巨悪な病魔と戦う現実の姿を、ほとんど実話に近い形で書いているものです。それだけに、本作品が本当に人の生きることや命の大切さの意味を訴えているのを、よくみなさんにご理解していただいているのか、本作品が、小説や音楽、ドラマetcのジャンルを越えて、今凄い多くのみなさんに読まれていることがわかりました。本作品、~青春うたものがたりシリーズ~「生きる力」が、何故?そんなに人の心を魅了し感動を与えるのか!ぜひあなた自身もその目とその心で直接確かめてみてください。


人は、この世に生まれて時から。
人、それぞれの運命の中で。
自分の意思や望みに関係なく。
もしも、生きて行くのが決められているのなら。
その生と死の命の重さや長さは
誰が量って決めているのだろうか?
もしも、その方の居場所を知っている人がいたら。
すぐに教えて欲しいお願いだから。
たとえ、この使い古した命でもよかったら。
愛する者(妻)の命を、この命と引き換えにしても守ってあげたいから・・・


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(六)

やはり、東京病院の理事兼教授の紹介ということがあってか、病院側も気を使い愛美の手術後の容態が落ち着くまではと、個室の部屋を用意してくれた。

さすがに、個室だけあって団体の病室に比べると、入院費用はかなり割高だった。

ただ、そのときには彼女のために出来ることは何でもしてあげたいという気持ちがあっただけに、いちいち他人に気を使うことがなく、愛美が手術までの時間をゆったりと過ごせることを思うと、すぐに金のことにも納得が出来た。

愛美の手術が行われたのは、ちょうど予定通りに入院した日から三日後の、十月二十五日の午後一時からだった。

その日は、直接担当医から手術が約五、六時間程度かかると説明を受けた後、手術に向けての様々な書類に目を通し、その一枚一枚にサインをすることから始まった。

だが、やはり拓也がそんな説明よりも一番に気になったのは、手術が上手くいった場合にでもがん細胞が脇の下のリンパ節へ転移しているために、もしも七個あるリンパ節のうち四個以上を切除することになった場合には、愛美の利き腕である右腕が使えなるということだった。

ただ可笑しいのは、実際には病人であるはずの愛美を、拓也の方が励まさなければいけない立場にあるはずなのに、いつの間にか極度の緊張からすっかり彼の方が彼女に比べて冷静さを失い、逆に励まされていた。

そんな拓也と愛美のやり取りを見て、彼女の当初からの担当看護師である平野ひなたが、よほど可笑しかったのだろう。

「別に、ご主人が手術をするわけでもないのに、そんなに緊張しなくたって大丈夫よねえ、奥さん・・・」と言いながら、拓也が愛美の手術するためにサインした数枚の同意書とボールペンを手に持って、クスクスと笑いながら病室を出て行った。

その後も、愛美自身は達也に心配かけまいと思ってか、それともこれから手術を迎える自分の気持ちを落ち着かせようとしていたのか、いやその両方だったに違いない。

手術時間の直前まで「大丈夫よ、もしも右手が使えなくなっても、まだ左手が残っているじゃないの・・・」「この世の中には、両手がない人だっていっぱいいるのだし、もしも右手が使えなくなったとしても左手は使えるのだから、その人たちに比べたらまだまだずっと幸せじゃないの・・・」などと言いながら、逆にいっぱいの笑顔を見せて彼の緊張した気持ちを和ませてくれていた。

それから一時間ほど経ったときだった。

愛美の病室に、突然極度の緊張感が走った。

それは、愛美の担当看護師の平野ひなたと木内葵が、入院患者を乗せて運ぶための搬送車を持って、病室にやって来たからである。

「大沢さん、これから五階の手術室に向かいますからね・・・」


そして同時に、担当看護師の平野ひなたのその言葉は、いよいよ愛美の手術が始まることを告げるものだった。



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第6話「青い目の少女」

大翔くんは、とつぜん青い目の女の子に声を掛けられて、何も予想もしていないことだっただけに、凄く驚きました。

でも、自分が毎にち彼女のことが気になって会いに来ていることを、ちゃんと彼女が見ていてくれたのかと思うと、ついつい嬉しくなって心の中は「やった!」という、幸福感でいっぱいになりました。

「僕、大翔。君の名前は?」

「ナナよ。」

「君は、いつもどうして窓の中から公園を眺めているだけで、みんなと一緒に公園に来て遊ばないの?」
大翔くんそう言って話しかけると、とつぜん青い目の女の子は寂しそうな表情を見せて、何にも話すことなく黙り込んでしまいました。




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