ヒゲ社長の徒然日記

(有)西工務店ヒゲ社長の、華麗で無謀なチャレンジ物語

不揃いの美しさ?   No199

2015年07月31日 | レトロ硝子
今日は、施主様曰く「築250年の古民家」であるらしいお家の、雨漏りを修理しています。

雨トイの不備が原因だったのですが、それよりも仮に屋根から降ろされたこの瓦!

来待赤色の古い石州瓦が放つ、独特の色合いとオートメーション化されていない無骨さが、とても愛おしく、思わず写真に収めてしまいました。


不揃いの美しさっていう事も、忘れてはいけませんよね。


確かに最近の製品は、ゆがみや色むらもなく、均一で正確で一点の曇りもない。

それが当たり前になってしまい、それこそが美しいのであり、そうでなければ製品として世に出してはいけないという、そんな時代になっています。

不特定多数の人の目に触れる恐怖から、無難な製品しか作れなくなっているのかも知れませんんね。

でも時々出会うこの不揃いの瓦には、かなりの自己主張が見て取れます。

それが何とも言えない、安心感を与えてくれるのはなぜなのでしょう?

決まりきった物、事しか受け入れない世の中よりも、多様性を重んじる世の中であってほしいと、心から思うのです。

しっかり歪んだ透明レトロな・・・  No195

2015年03月24日 | レトロ硝子
さ、さぶいですねーって挨拶してしまうほど、寒さを感じる今日のここ斐川町。

結構晴れ間ものぞき、風も決して強かったわけでもないのですが、なぜか身も心も震え上がっていたヒゲ専務ですが、皆さんの心は震えていませんか?

これはきっと先日の日曜日に訪れた、春の陽気に気が緩んでしまった証拠なのでしょうね。

人は皆、楽しかったり嬉しかったり、また気持ち良かったりすることを欲求してしまいますよね。

しかし一度それを味わうと、ずっ~と続くような錯覚を覚えてしまうようです。

それ故、逆の苦しみがやってきたときに、なぜこんな目に・・・と思ってしまい、このヒゲ専務のごとく打ちひしがれてしまうのです。

春のこない冬なんて、今だかつて一度も無いことにさえ思いが至らないのは、まだまだ修行が足りないのでしょうね。。。


などなど、取りとめのないことを言いながら、ブログの更新が出来なかった罪をごまかそうと、必死なわけですよ。

言い訳させてもらえるのなら、その理由を簡潔に述べさせて頂きましょう。(エッエラそうに・・)

実は、昨年から始めたFacebookが割と簡単に投稿できることから、なんとなくそちらに傾いてしまい、情報発信した気分になってしまうのです。

これはやはり、冒頭に書いた「楽な方を選ぶ、究極なる人間の心理」であるとはいえ、結局は修行が足りないせいなんですけどね。

そのFacebookでは、おもに近況を短文と写真でごまかし・・いや、解りやすく紹介しています。

今朝もそちらに投稿したのですが、FBやっていない方にはこちらで紹介しますね。


これは弊社の若手有望株の川上君が、専務の指示によりスロープになっている廊下に滑り止めのテープを貼っているところ。


そしてこれが、働く川上君を差し置いて、横にあったガラス建具を撮った写真。

上のガラスがナルトで、渦を巻いたような図柄になっていますよね。

そして下にあるガラスが錦(にしき)で、レトロ硝子のコラボってことで紹介をしました。

ついでと言ってはなんですが、一か月前に紹介したのがこれ
なんだかわかりますか?

そう、しっかりと歪んだ透明レトロな硝子なのですよ。

若干のゆがみ・・なんてもんじゃなく、初めて見た時には樹脂系のパネルが太陽熱で歪んでいるんじゃないかと思ったくらい。

ヒゲ専務の分析によれば、製造法が一般的なフロート式ではなく、それ以前に作られていた引き揚げ式か何か?と思われます。

もし製造法に詳しい方ありましたら、メッセージを寄せてくださいね。

それにしても、こんなガラスも世の中に存在していたなんて、絶対驚きですよね~。

などと言いながら、実はこの歪んだ硝子は、明日の解体予定になっている小さな物置小屋にはめ込んで有るのです。

ということはですよ、そう、奇跡的にもこのヒゲ専務の努力により、命を永らえることになると言う結論に至るわけですよ。

また一つ、宝物が増えてしまい、蔵など建てようかなどと、あらぬ妄想が・・・

ではまたっ!!



レトロ硝子の声なき声が・・・  No193

2015年02月04日 | レトロ硝子
2月に入ってからは寒さも一段と厳しくなり、今朝も震えていたヒゲ専務ですが、皆さんはいかがお過ごしですか?

それでも今日のお昼頃には、久しぶりに10℃という二けたの気温になったここ斐川町でした。

たとえ晴れても気温が低い日が続いていましたが、さすがに今日は少しだけ温もりを感じながら車を走らせていましたよ。

せっかくのこんな天気なので、私たちの季刊誌「住まいるニュース・冬号」を、気分よくお客様宅に配達している最中に、瓦屋さんから電話がかかってきました。

以前依頼していた屋根の修理の現場に、午後にでも出かけたいとのことでした。

さっそくお客様に確認し、了解を得たので屋根に上がってもらうことにしました。

このお家は、瓦の固定が粗末だったために、破風(はふ:屋根の両サイド)部分の瓦が浮き上がっていたので、その固定をお願いしていたのです。

ただそれだけではなく、この家の問題・・それは(TVのビフォーアフター気分で)・・・

母屋の後ろに増築された離れがあるのですが、そこにある物干し場には古いドアが、なんとなく無造作に、風除けとして打ち付けられていたのです。

問題とはそのドアに入れられていた、小さな古いガラス窓のこと。

それはこんな感じで・・・



写真に写っているこの2階建ての建物は、春になったら外壁の塗り替えをお願いされているのですが、その時の調査段階から気になっていて、いつ皆様にお知らせしようかと・・・。

そこで良い機会ですので、思い切って今回このレトロ硝子を公表してみたいと思います。

もう少しアップしてみるとこんな感じになります。



そして、ここで大写し・・



片面からは縦に、反対の面からは横に、硝子が筋状に膨らみをつけてあります。

それが透明のガラスになっていて、一見格子柄に見えるために、一般的にチェッカーガラスと呼ばれています。

その中でも、格子のサイズが15ミリタイプはよく見かけますが、これは24ミリの大きな格子になっているのです。

それだけに、とても希少価値があるのですよ。

15ミリのチェッカーガラス、これはよく見かけますよね。

それはこんな感じで、古い玄関などに使われています。



この写真に写っているチェッカーガラスもすでにヒゲ専務の手に落ち、倉庫に眠っていますが、引っ張り出してちょっと撮影してみました。



こんな感じですが、室内なので輝きが今一つ感じられないのが残念ですね。

でもこのチェッカーガラス、皆さんもよく見かけているんじゃ無いですか?

中には「あ~っ、家のガラスもまさにこれだよ~!!」という方もきっとあるでしょうね。

破壊され、処分されたら単純に消えるのみのこれら「レトロ硝子」たちの、救いを求める声なき声が聞こえ、苦悩の日々を送るヒゲ専務。

もちろんこちらのご主人には「このドアを捨てる時には、きっと私に声をかけてくださいね」と、懇願しておきましたよ。

ちょっと軽蔑気味ね「はあっ・・・」との返事に、一抹の不安を覚えるヒゲ専務なのでした。

ではまたっ!!








架空の「ヒゲ専務硝子博物館」 No189

2014年12月15日 | レトロ硝子
いつの間にか今年も残り2週間あまりとなってしまいましたね。

暖冬の筈のこの冬なのに、毎日寒さで震え上がっているヒゲ専務ですが、皆さんの心と身体は冷え切っていませんか?

積雪は無いにしても、時々降るアラレやミゾレ交じりの冷たい雨と強い風に、不満いっぱいの日々を過ごしているのは私だけでも無いと思いますよ。

この斐川町に吹きすさぶ、北西の季節風には慣れているとはいえ、さすがに閉口していますが、今週はさらに冷えて、マイナス3度ナンテとんでもない予報が出ていますね。

暖冬の予報も外れたんだから、ついでに気温予報も外れて欲しい~と、つくづく思っているところですよ。

その寒い北風の中、先週の土曜日から不要になった物置の、解体工事をしています。

私たちと同世代の人たちが考えることは同じで「次の世代に負の遺産を残したくはないな。自分に体力があるうちに、処分出来るものは今のうちに処分してしまいたいものだ!」と思うのです。

今回もそんなところからの計画なのですが、田舎の大きな敷地に建つ必要以上の建築物は、だれもが重荷に感じているので、快く協力させていただきました。

しかし、当然のごとくここでも、調査の段階から気になっていたレトロ硝子の問題が生じてくるのです。

と言っても、問題視しているのはこのヒゲ専務だけだったりするわけですが、とはいえ無視はできませんよね。

さてさて、家の北側に残された小さな物置小屋に、不自然に取り付けられた一枚のドア。

その窓には定番の小さな窓があり、そしてそこに入れられていたのが、なんと以前からこのヒゲ専務の憧れの的だった「菊」だったのです。

小屋はこんな感じで建っていました。正面に見える小さな小窓が「菊」で、右側に見えるドアの縦長の窓ガラス3枚は「銀河」でした。



そして「菊」部分のアップがこれになりますが、これでも魅力は伝えきれません。


そこで、大事に持ち帰ったガラスを、この寒さの中無謀にも水洗いしてみました。

なんとこんなにも輝きます。

いかがですか?この細やかな菊花模様のデザインは芸術の域に達していると思いませんか?

そしてこちらが「銀河」、長いガラス板だったので、一部カットして、事務所に持ち込み撮影してみましたが、これもなかなかでしょう?

はるか宇宙の彼方にまたたく星達が、見事に表現されていますよね。

これによく似た「夜空」というのも有りますが、いまだ「ヒゲ専務硝子博物館」(実は、そんなものは存在しません!)に確保されていませんが、機会があればまた紹介してみたいと思います。

お楽しみに~、ではまたっ!!



これぞ究極のレトロガラス!! No188

2014年12月04日 | レトロ硝子
12月の声が聞こえた途端、急に寒くなってきましたね。

そんなにあわてなくても良いのに~と思いながら、寒空を見上げているヒゲ専務ですが、皆さんはどんな空を見上げていますか?

昨日と一昨日は、小雪も舞っていたここ斐川町ですが、全国的にもかなり冷え込んで居るみたいですよ。

そんな寒風をものともせず、2度の延期をくぐり抜けやっと「はやぶさ2」がはるかな旅に出発しましたね。

日本中のみんなが「がんばれっ!」の気持ちを空に放ち、H2Aを押し上げ、引っ張り上げたんじゃないかと思っています。

6年後にはまたあの感動を再現してくれるのかと、ついつい期待してしまいましたが、今度は「もうドラマはいらない!」がテーマだなんだそうですね。

こうなりゃなんでもいいから、無事にミッションを終えて、元気な姿を見せてくれることを、心から願っているヒゲ専務なのですよ。

がんばれ「はやぶさ2」そして日本の誇るJAXAのみなさ~~ん!!。


さてさて、この地上ではそれ以上の感動が、弊社事務所を襲いましたが、皆さんご存知でしたか?

先日、新築予定の現場敷地に建っていて、解体されるのを待つばかりの物置小屋から、一つの命がヒゲ専務の手により救い出されました。

その物置小屋は、最初の調査時にはこんな感じで、たくさんの古い家庭ごみで埋まり、奥の方にもいけない状態でした。



先日お邪魔をすると、家族で頑張って片付けをされたらしく、随分家庭ごみは無くなっていました。

何かに導かれるように、ふとそこに入ってみると、奥に何やら食器棚らしきものが見えていました。

その食器棚には、小さなガラスの扉が2枚建っていたのですが、そのうちの一枚が不気味な光を放っていました。

それがこんな感じなのですが、なにか不思議な力を感じたヒゲ専務なのでした。



よく見ると右側のガラスだけが、とても複雑に光を反射しているでは有りませんか?

あわてて近づいてみると、見たこともないレトロ硝子がそこに鎮座していたのです。

さっそくご主人に「貴重品ですから、ぜったに壊したり傷をつけないでくださいね!絶対ですよ!!」と懇願しておきました。

ところが、ご主人曰く「気になって片付けも出来ないから、さっさと持って帰ってくれないか?ワシはいらんから・・・」と一言。

何たることだ、これを持って帰れとおっしゃるか?そんな馬鹿な~~と思いながらも、さっさといただいて帰りましたとさ。

そしてこれが弊社の事務机に、なぜか無造作に置かれた「究極のレトロガラス」入り建具なのですよ。



そして昨日、さっそくそのガラスを木枠から外し、仕事そっちのけっで、必死で洗剤をつけ漂白剤をぶっかけ、ピカピカに磨いた結果がこれです。



それでも何となく見えにくいので、もう一度木枠におしこめ、垂直に建ててみました。



いかがですか?後光が差しているのが解りますか?

そして、ガラス部分のアップがこれです。



どうです?さすがに感動したでしょ?

そうでしょ、そうでしょ、涙なんかも出てきたでしょうね~!わかりますよ~!

でもこれは、来年春のリフォーム祭りまで、金庫の最奥にしまいこんで置きますから、誰も取りに来ないでくださいね~!

事務所にはちゃんと警備もかかっていますから、窃盗はあきらめてくださいね~!(頼んだぞっ、あるそっく君!!)

それでは、この「究極のレトロ硝子」にお目に掛かれるのを唯一の楽しみにして、厳しい冬を乗り切り、無事に春を迎えましょうね~皆さん!

ではまたっ!!