ヒゲ社長の徒然日記

(有)西工務店ヒゲ社長の、華麗で無謀なチャレンジ物語

 土蔵をお持ちの皆さんへ!  No.153

2012年11月21日 | 住まい

皆様おはようございます。(有)西工務店 ヒゲ専務です。

寒い朝になりましたが 、皆さんいかがお過ごしですか?

私の住む斐川町は、雨こそは降らないものの、なんとなく憂鬱な曇り空が続いていますが、皆さんの地域は如何ですか?

すっかり冬支度を終えた木々たちが、容赦なく枯葉を落し続け、庭いっぱいに絨毯を敷き詰めていますね。

掃き集めて「落ち葉炊き」なんぞでも楽しみたいヒゲ専務ですが、この季節での皆さんの楽しみは何ですか?

私たちが子供のころは、大人たちが集めた枯葉に火をつけて庭先で燃やしているところへ、登校前の子供たちが集合して、暖を取っていましたよ。

今では、火災予防や近所迷惑などを理由に、煙が上がらなくなってしまし、少し寂しい気もするんですけどね。

でもでも、安全第一で今日もがんばりましょう!!

さてさて、今日は家の片隅に土蔵をお持ちの皆さんに、目いっぱい警鐘を鳴らしておきますね。

先週の末に、弊社のお客様のお家にドロボーさんが侵入されました。

それも何と、分厚い壁泥が塗られている、土蔵の壁を切り抜き、内部に貼られている板壁を切り取り、ものの見事に、内部に侵入したのでした。

普段そのお家は留守のことが多く、それを見越しての犯行なのでしょうが、確実にプロの仕業であることは、容易に想像がつきます。

なぜならば、この土蔵造りを熟知していなければ、侵入は不可能と思わせるからなのです。

蔵の外壁である土壁を、人が入れるだけくり抜くためには、まず20~30センチもある分厚い泥壁を掻き落とし、内部に張り巡らされた下地の竹を何本も何本も、いやというほど切り落とさなければなりません。

さらに、その壁を撤去した後に現れるのは、内部壁の仕上げに使われている2センチほどの厚さのある松の板です。

それを切り取るだけでも、すごい事なのですが、それよりもさすがと思ったのは、穴を開けてた位置が、柱と柱の丁度中間であったこと。

(ただ、その場所が大きな古い桶や、材木が意味もなく積み上げられていたのは、気の毒としか言いようがないのですが・・・)

これは、外部から柱の位置などは決して見えないはずなのに、ちゃんとそれらを避けて穴を開けているという点。

褒めてる場合じゃないとは思いつつ、さすがにプロだなと、感心してしまいました。

当然、警察へ通報して現場検証となったわけですが、警察の皆さんも「こんなの初めて見たわ」と、唸っていたとか。

結局のところ、苦労して入った割には得るものの少ない、徒労に終わったドロボーさんに、実はひそかに感謝している事があります。

それは、現在進行形である「蔵を持つ古民家」リフォーム計画の、蔵改造における土壁処理方法が、なんとなく見えてきたことでした。

壁のつくりや泥の厚さ、さらには下地の竹の配置の仕方など、タイミングよく見る事が出来たのです。

戦利品の代わりに、リフォームのヒントを置いていってくれた彼には、感謝の言葉もありません・・・!

などなど、他人の不幸を糧にして、今日も強くたくましく生きていく、ヒゲ専務なのでした。

それでは又!!