ヒゲ社長の徒然日記

(有)西工務店ヒゲ社長の、華麗で無謀なチャレンジ物語

木と対話しながら・・・ No208

2015年10月28日 | 住まい
今日、西工務店の作業場では、N様邸 縁側の外部羽目板を、職人が手作業で製作中!


こちらが工事前の縁側外観。


50年以上も前の家は、そのお家の山にある木を切り出して造作をすることが多かった時代でした。

このお家もご多聞にもれず、自家製の松の木から縁側の床下部分にはめ込む板を切り出していました。

脂分をたっぷりと含む松の木は、風雨にさらされても痛みが来ることが少ないので、外部に使われることが多いのです。

しかし欠点としては、直射日光にあたると歪みや反りが起きやすいという事。

こちらのお家も南側の羽目板のほとんどが、捻じれてしまっていたので、交換することになりました。

今回は桧の無垢材を加工して、代用させる事にし、弊社において加工をすることになったのです。

時代の流れとは言え最近、既製品の使用が徐々に多くなり、残念なことに「切って貼るだけ!」的な事がどうしても多くなってきました。

ただ「気って貼るだけ!」と言ってもそこには技術が必要になってくるのは間違いないのですが、それでもやはり、職人技は発揮しにくいところです。

まれではありますが、手作業でしかでき無いこのような工事もあるので、そんな時に職人たちはとても生き生きして来ます。



元々、身体を使う手作業での仕事が好きだからこそ、ここに集った訳ですからね。

じっくりと腰を据え、職人としての大切な部分である、木と対話しながら作業をして欲しいものです。

大量生産の大量消費と無縁な職人の手仕事も、次世代に継承していくのが、我々の責務と言った所でしょうか?

もちろん、需要があっての供給では有るのですが・・・。