遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

シェイクスピア「から騒ぎ」

2010-04-20 23:44:32 | シェイクスピア
2010/4/19

作品を絞ってまた見直そうとBBC「から騒ぎ」2回目。
原題は「Much Ado About Nothing」。
「Much Ado」は「騒ぎ立てる」。
「Nothingについて騒ぎ立てる」…意味がよくわからない。なんだか哲学的な雰囲気だけ感じる。
ツンデレ男女の恋愛話もいいんだけど、面白いと思うのは、アラゴン領主の腹違いの弟、ドン・ジョン。こいつが悪者。
シェイクスピアの作品にはいろんな悪者が出てくるんだけど、こいつが一番軽いんではないか。「つぶす、妨害する、邪魔だてする、みんな俺にとっての治療薬だ」だって。こんなわかりやすい台詞なかなかないよ。
「おまえ、過去に何があったんだよ!」って問いただしたくなる。このうっすっぺらな人間を主人公にして本を書いたら面白そうだ。
まったく意味のない悪巧み、これぞ「Much Ado About Nothing」だろう。違うか。
※ 見てわかる悪人。
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高砂浦五郎「親方はつらいよ」

2010-04-16 22:48:20 | 読書感想文
2010/4/14

高砂浦五郎「親方はつらいよ」を読む。
びっくりするくらい一般論かつ正論しか書いていない。よく解釈すれば、「意外と常識人なんだ」、悪く解釈すれば「もっと深い話はないの?」という感じ。
出版は2008年。まだ朝青龍は現役で、怪我で休場中のはずなのにモンゴルでサッカーをやって問題になったあと。
本文中にある「力士を育てるのは親方だけではない」みたいな正論ですら、「のんきすぎる」と批判できてしまう。隙だらけだ。
みんな知ってると思うけど、「いい人」なんだろうなあ。
巻末には朝青龍の文章が添えられている。
親方に対するお詫びの文章だが、この本の出版後にあった「暴行事件」については周知のとおり。事件についてはメディア側の切り取り方次第なので、実際のところはよくわからない。でも、そのあとの「反省していない感じ」と合わせて考えると、朝青龍の人間性はとても興味深いというたぶんこの本の趣旨とはずれた感想に落ち着いてしまう。

※ 巻末の写真が素敵すぎる。絵は似てない。
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北海道マラソン完走メモ4

2010-04-15 00:29:05 | 北海道マラソン
腕立20回、腹筋40回、足あげ腹筋50回、背筋40回、カーフレイズ60回。
筋トレさぼりがち。
そして、走っていない。時間がないわけではないのだが、いまいちやる気が出ない。
来月の頭に「日刊スポーツ豊平川マラソン」。あと20日くらいしかない。「10キロくらいなら何とかなるだろう」という余裕もある。去年はハーフでとてもハードだったけど、今年は半分だものね。甘いと言えば甘いのかもしれない。
ただ、この大会がモチベーションを上げるきっかけになるんじゃないかと思っていたりもする。
マラソン大会ってやたらとエネルギーにあふれているので、そこで元気をもらえればいいな。今もはやってるのかどうか知らないけど、いわゆる「パワースポット」のようなわけのわからないエネルギーが会場にある。
そんなわけで、走ることに関してはそこそこほどほどにやっていくつもり。
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井上ひさし「天保十二年のシェイクスピア」

2010-04-12 23:37:50 | 読書感想文
2010/4/12

井上ひさし「天保十二年のシェイクスピア」を読む。
これを読むためにBBCシェイクスピアシリーズ全37作品を見たといっても過言ではない。
ただ、「このシーンはこの作品!」ってわかったのは1/3くらいかなあ。
「ベローナの二紳士」とか「ジョン王」とかどこに入っていたんだろう。
あと「紺屋高尾」とか落語のネタが入っていたような気がするんだけどどうなんでしょう。
落語と言えば、立川談志もいろんな落語をコラージュ風に組み合わせて語ったりすることがある。
落語という補助線が頭にあると、腑に落ちやすい話。落語とシェイクスピアは親和性が高いみたい。
3時間のシェイクスピア芝居でも3時間面白いわけじゃないから、面白いとこだけ抽出して並べなおすと(ものすごくセンスを問われるけど)濃厚でスピード感も出る。
シェイクスピア知らなくても面白いんじゃないだろうか。
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シリーズ「授業」井上ひさし編

2010-04-11 19:00:10 | DVD・VHS・動画など
2010/4/11

シリーズ「授業」井上ひさし編を見る。
当時52歳の井上ひさしが母校に行って、小学生に特別授業を行うというもの。今でもたまにやってるNHK「ようこそ先輩」と同じ構成。45分くらい。1987年。
井上ひさしの本はいろいろ読んでいるけど、これだけ長く語っているところを見るのは初めてだと思う。
すでに岸田戯曲賞も直木賞も受賞し、作家としては働き盛り。
話している内容はサブタイトルどおり「言葉と友達になろう」。辞書の単語数、日常使っている言葉や小説に必要な言葉の数から話がはじまり、生きていく上でいかに言葉が大切なのかということを繰り返し説く。
内容は本で読んだことがあるんだけど、語っている姿勢がとても熱心、信念を感じる。
はにかみながら「小説家になりたい」と言っていた女の子は今40歳ちょっと前かな。今頃なにをしているんだろう。

※ ご冥福をお祈りします。
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エルンスト・ルビッチ監督「極楽特急」

2010-04-10 21:48:35 | DVD・VHS・動画など
2010/4/9

エルンスト・ルビッチ監督「極楽特急」を見る。
ルビッチと言えば、三谷幸喜が尊敬するビリーワイルダーが師と仰いだ人。あら、悪文だな。三谷→ワイルダー→ルビッチと書いたほうがわかりやすいのかしら。あと立川談志の本を読んでるとたまに名前が出てくる。
1932年の作品なので、もちろん白黒、画質も音質も悪い。そしてVHSのパッケージにはラストまであらすじがしっかり書いてある。緊張感はそがれるが、それでもおしゃれだった。今の三谷の作品が微分や積分みたいな複雑な数学だとすると、ルビッチはもっと単純。算数とまでは言わないけど因数分解くらい。つまり教科書として優秀。もちろん程度が低いわけではない。単純な話は強いから。
「愛を囁き合いながらお互いのものを盗み合う二人の泥棒の話」っていう設定。一見わかりにくいが、この装置はとっても優秀。
小道具を使った古典的な「伏線」も「なるほど!」っていう感じ。

※ マダム・コレ。
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黒澤明監督「蜘蛛巣城」

2010-04-09 22:15:18 | DVD・VHS・動画など
2010/4/8

シェイクスピア関連作品として、黒澤明監督の「蜘蛛巣城」を見る。ひさびさのレーザディスク。持つところがわからない。
「蜘蛛巣城」のマクベスは鷲津という武将。演じるのはもちろん三船敏郎。解説によると「能」を参考に抑制された演出が見所とか。たしかに何もないところには徹底して何もない。動きも最低限。動くときには一気に動く。
抑制はされているけど、緩急も効いている。
鷲津やその奥方が狂気に犯されていく様子は、徐々にではなく突然切り込んでくる。
「マクベス」を下敷きにしているのは間違いないが、しっかり日本の時代劇になっている。
マクベスを知らない人が見てどこまでおもしろいのか気になる。
それにしても、鷲津の死にっぷり最高! 矢って怖い。
あと、ほんとに馬に蹴られてたエキストラっぽい感じの武将がいたけど、ムリしすぎ。なぜか、やたらと馬が生き生きとしていた。

※ 眼光がまぶしい。
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北海道マラソン完走メモ3

2010-04-09 00:12:57 | 北海道マラソン
今年(今年度ではない)に入ってはじめての筋トレ。腕立て20回、腹筋40回、足上げ腹筋50回、カーフレイズ50回。ストレスは最小限に。これから徐々に数だけではなく、質も高めていかねば。継続は力。
今年のランニング計画(2回目)
5月5日「日刊スポーツ豊平川マラソン」
6月13日「さっぽろトリムウォーク&トリムラン」
設定は58分40秒~60分。優勝して札幌マラソンに招待されたいなあ。前後1分。
7月4日「きたひろしまエルフィンロードハーフマラソン」
北広島、通ったことはあっても地面を踏んだことはないかも…。キタヒロ…。観光ににおいがしない…。名物とかあるのかしら…。
8月29日「北海道マラソン」
今年のメインイベント。とにかく完走。
「40分過ぎに力が抜ける」左足が心配だなあ。対策は筋トレ。それしか思い浮かばない。
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ロバート・ワイズ監督「ウェストサイドストーリー」(1957年)

2010-04-08 21:59:02 | DVD・VHS・動画など
2010/4/7

シェイクスピア関連作品ということで、「ウェストサイドストーリー」を見る。アメリカ版「ロミオとジュリエット」。主演はナタリー・ウッド。美人。
もう半世紀以上前の映画なので、退屈なのかなと思ったらそんなことはなかった。そういえば「怒れる男」も1957年だ。
やっぱり音楽とダンスがすばらしい。ずーっと音楽が入っていて、隙あらばダンスダンスダンス…。かっこいい。
好みもあるのかしらね。「雨に唄えば」も好きだったけど。
ただ、音楽とダンスがいいってことで、あんまり脚本に興味が向かなかった。「ロミジュリ色」は少ない。後半に「ああ、なるほど」ってなるにはなるんだけど。
絶対「ロミオとジュリエット」じゃなきゃだめだったかというとそんな感じはしない。
ラストは好みだな。悲劇なんだけど、どうしてあんなにさわやかなんでしょう。
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森達也・藤井誠二「死刑のある国ニッポン」

2010-04-07 20:41:12 | 読書感想文
2010/4/8

森達也・藤井誠二「死刑のある国ニッポン」を読む。死刑廃止派と存置派の硬派な対談。
「悪人面」の二人の顔写真が表紙。ご丁寧に本を裏返しても顔写真二つ。森自身もポッドキャストで「売れないでしょう」と断言してたけど、この装丁じゃなあ。
内容はすばらしいと思うのに。
すばらしいんだけど、話題が高度でなかなかついていけない。前に読んだ「死刑」の方がわかりやすい。
もうひとつ内容をわかりにくくしているのは、廃止派と存置派で正反対の結論に達している二人なのに、お互いはお互いの仕事を認め合っていて、共通認識もたくさんあるということ。「もっと真っ向から対立したほうが話しやすいのにね。」なんていう言葉も出てくる。それだけに信頼感もあるんだけど。
なんだか自分の意見が周回遅れのような気がしてしまう。考えるための第一歩にいいのではないでしょうかと決まり文句でお茶をにごそう。
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