稚内しんきん～夫のへそくり

夫が亡くなってから１年８カ月が過ぎた先月、

なんと隠し通帳が、職場で発見された

他の銀行のは、すべて知らされていたので、とっくに手続きも終わっていたけれど、

「それ」は、袖机の大きな引き出しを外さないとわからないところに、

私に内緒で隠してあったみたい。

通帳の表には夫の文字で「小銭　ヘソ」と書かれていた

小銭を持ち歩くのが嫌いな夫は、それを空き缶に入れ、

職場の冷蔵庫の「冷凍室」に入れてあった。

「貯金しに行くと小銭が冷え切ってて、機械が止まるんだ。銀行の人、大あわてだ～」と

いたずらっ子みたいに大笑いしていたことがあったなぁ。

職場に遺された夫の荷物の中には、やっぱり小銭入りの缶があって、

中には３分の１だけ小銭が入っていた・・・。

もちろん、あったのは冷凍庫の中～

家に持ち帰った缶の中の小銭は、なんだか使えず、

今もそのままにしてある・・・。

 

そして・・・通帳の方は、

戸籍や印鑑証明や相続申請の書類を持って、

今日、銀行へ行って相続を完了してきた。（この７年くらいの間に、いったい何度しただろう・・・）

 

「稚内しんきん」琴似支店さん。

今、支店開設５周年記念キャンペーンなんです、と、稚内の昆布のスープや昆布のおつまみなどをいただく。

家の近所には支店はないし・・・もう貯金することもない。

でもそれが、残念になるほど、

店内の空気がすっときれいで、お仕事している方たちも、とても感じが良かったなぁ。

店内のポスターには「夢と元気を、この街に　アンパンマンのしんきん」

銀行名の前には「こころのかよう」とキャッチフレーズが書いてある。

それらが、単なる形式ではない、と感じさせるなんだか清潔なあたたかさのある銀行。

う～ん、初めてだなぁ。こんなこと感じる銀行。

でも、もう貯金はできません～

「稚内しんきん」さん、たいへんお世話になりました

・・・機械、止めてごめんなさい

さて・・・見つかったへそくり・・・

いったい何に使ったら、隠していた夫は喜ぶかしらね・・・