8月21日(月)~23日(水)に
新潟県佐渡市で行われた
「トキの島 森林の楽校」の報告です。
10名(内地元4名)の参加がありました。
参加者の声
8月21日のまとめ
トキについての基礎知識を講義で確認した。どのようにして日本の里山にいたトキが急激に減少して日本産のトキが絶滅したか、トキの野生復帰に向けて佐渡が行っている活動を知ることができた。特に興味を持ったのが、日本産のトキと中国産のトキは、朝鮮半島を介し大陸と行き来していたので、DNAの観点で見れば一緒ということである。トキ野生復帰のために元とは異なる地域の個体から生まれたトキを放鳥した場合、遺伝子かく乱の問題が生じてしまうのではと危惧したからである。また、トキの野生復帰のために、餌となる動物が多岐にわたることを知り、トキを自然にもどすためには、特定の種類の動物のみを増やすということではなく、土壌中の微生物レベルで高次の食物連鎖を成り立たせ、多様性をとることが重要だということを知った。そのためには機械を使う稲作の合理化は、トキをはじめとする生き物にとって不都合であるが、収穫量を増やしたい人間との共存をどのようにして実現するかを考える上で、地域全体のシステムを考慮しなければいけないことに野生復帰の難しさを感じた。
8月22日、23日のまとめ
棚田を利用したビオトープを実際に目にした。22日はビオトープの整備として棚田に隣接する竹の伐採、23日は実際にビオトープの水路にはどのような生き物がいるか、網を通して採取を行なった。注目したのは、網にかかった在来種と外来種の比率である。在来種であるヒキガエルオタマジャクシやドジョウ、ユスリカの幼虫、イトミミズの他、外来種である8mmほどの大きさのアメリカザリガニの幼生を確認した。外来種によって、在来種の生態系が外来種に破壊される事例が世界中で起こっていることを鑑みると、いかにして在来種を持ち込まないようにするかという事も、佐渡に限らず生態系の破壊を防ぐという意味で重要であることを再確認する機会となった。
私は大学で工学を学び、化学を専攻している。実習中は化学の知識、技術を使い、自然を保護するためにどんなことができるだろうかという事を常に考えていたが、自分ができることが全く思いつかなかった。今回の実習で、ただやみくもに知識を吸収するだけでなく、自分が得た知識をどのように社会に貢献できるのか、どのようにしたら問題が解決できるのか、ということを念頭において今後の大学生活を送るようにするべきだと痛感した。
新潟県佐渡市で行われた
「トキの島 森林の楽校」の報告です。
10名(内地元4名)の参加がありました。
参加者の声
8月21日のまとめ
トキについての基礎知識を講義で確認した。どのようにして日本の里山にいたトキが急激に減少して日本産のトキが絶滅したか、トキの野生復帰に向けて佐渡が行っている活動を知ることができた。特に興味を持ったのが、日本産のトキと中国産のトキは、朝鮮半島を介し大陸と行き来していたので、DNAの観点で見れば一緒ということである。トキ野生復帰のために元とは異なる地域の個体から生まれたトキを放鳥した場合、遺伝子かく乱の問題が生じてしまうのではと危惧したからである。また、トキの野生復帰のために、餌となる動物が多岐にわたることを知り、トキを自然にもどすためには、特定の種類の動物のみを増やすということではなく、土壌中の微生物レベルで高次の食物連鎖を成り立たせ、多様性をとることが重要だということを知った。そのためには機械を使う稲作の合理化は、トキをはじめとする生き物にとって不都合であるが、収穫量を増やしたい人間との共存をどのようにして実現するかを考える上で、地域全体のシステムを考慮しなければいけないことに野生復帰の難しさを感じた。
8月22日、23日のまとめ
棚田を利用したビオトープを実際に目にした。22日はビオトープの整備として棚田に隣接する竹の伐採、23日は実際にビオトープの水路にはどのような生き物がいるか、網を通して採取を行なった。注目したのは、網にかかった在来種と外来種の比率である。在来種であるヒキガエルオタマジャクシやドジョウ、ユスリカの幼虫、イトミミズの他、外来種である8mmほどの大きさのアメリカザリガニの幼生を確認した。外来種によって、在来種の生態系が外来種に破壊される事例が世界中で起こっていることを鑑みると、いかにして在来種を持ち込まないようにするかという事も、佐渡に限らず生態系の破壊を防ぐという意味で重要であることを再確認する機会となった。
私は大学で工学を学び、化学を専攻している。実習中は化学の知識、技術を使い、自然を保護するためにどんなことができるだろうかという事を常に考えていたが、自分ができることが全く思いつかなかった。今回の実習で、ただやみくもに知識を吸収するだけでなく、自分が得た知識をどのように社会に貢献できるのか、どのようにしたら問題が解決できるのか、ということを念頭において今後の大学生活を送るようにするべきだと痛感した。