時間を守らない子どもにはたくさんアクセスしていただいたようで、ありがとうございます。
コメントくださった方もいらっしゃいました。
komachiさんからのコメント:
「これから夏休みに入りますが、どうやったら、時間の感覚を身に着けられるのか、とても難しいと感じています。子供は、モンテッソーリの園で育ちました。思う存分時間を使って、お仕事に集中することができていたのに、小学生に上がってからは、5分、45分とかいう細切れの時間割についていけないようです。家でも、とにかくのんびりで、寝る時間までに、やることが終わらないのです。この件について、もう少し詳しくお話しいただけたら嬉しく思います。」
息子も、かなりのんびりマイペースな子です。
しかも早生まれなので、どうしても同じ学年の子と比べると幼い部分もあります。
未だに課題はありますが、時間に対しては、ほとんど心配することがなくなりました。
それについて、わが家の試行錯誤話を書いてみたいと思います。
(超長文になってしまいました。興味のある方はどうぞ。)
低学年の頃は、小学校の授業で、内容によってはものすごく集中するのですが、
授業が終わりなのに夢中になってしまって終われない、終わりたくない、
そのために、次の話を聞いていない、次の準備ができていないとか。
授業中でも他のことに夢中になり、うっかり大事な話を聞き逃すとか、
まあ、いろいろありました。
授業参観でどれだけ冷や汗をかいたか
入学後「すばらしいお子さんですがどんな幼稚園なのですか」とモンテッソーリ園に
小学校から問い合わせがあることもあると聞いていましたから、お子さんによって違うと思います。
年長の時の1年に1回の参観日でさえ、
体作りの時間、他の子は体操服に着替えて外に行っているのに、
やりたくないから、一人なかなか着替えず、体操袋を放り投げて遊んでいて、
体作りの時間が終わってしまったという息子でした。
親は声をかけてはいけないので、私は、それを間近で見ながら、じっと耐えていましたよ
1年生になって急には変わらないとは思っても、やっぱりそれでいいわけではないので、
小学校に慣れていくことにも苦労しました。
息子が行っていたモンテッソーリ園では、一斉体育の時間はありましたが、
その他に毎日体作りの時間がありました。お仕事が終わらない子はお仕事を続けてもいいけれど、
それ以外の子は体操服に着替えて外に出て各自運動をします。
自分の目標を立てるためのカードがあり、鉄棒、縄跳び、うんていなど、細かく段階づけた種目があり、
クリアするとスタンプを押してもらっていました。
家でも、そんな調子で、とにかくのんびりで、マイペースの子なので、
どうしても「早くしなさい」とか「やりなさい」と言ってしまったことも何度もあります。
その中でも、一番苦労したのは、宿題でしょうか。。。
年齢が上がれば、宿題も多くなりますし、時間もかかります。
宿題がなかなかできない→他のことに影響してしまう→好きなことをする時間もない
さらに、寝る時間に間に合わない…
という感じです。
その中でも2種類のパターンがありました。
【パターン1】
納得するまでやりたい→うまくできない→時間がない→納得できない→欲求不満…
これは、幼児期でもありますね。
【パターン2】
やりたくないことをやらされている→好きなことができない→欲求不満…
→やりたくないからぐずぐずしてしまう→時間がなくなる→欲求不満…
負のスパイラルへ…
このやりたくたいのにやらなければならないというのがやっかいでした。
うまく行かなかった日も、数えきれないほどありました。
子どもができないときがあっても仕方ない、親もうまくできない日もある、
と自分をなぐさめた日も…
そんな中で、参考になればと思う話をまとめてみますね。
◆動機づけ◆
モンテッソーリ園では、自分でやりたいことを決めて終わりも自分で決めていました。
(モンテッソーリ園だけではなく、幼稚園でも保育園でもそうではないでしょうか。)
自分の心から湧き上がってくるやる気、いわゆる「内的動機づけ」です。
その動機づけの部分が、小学校に入ると変わってしまいます。
最初は、ものめずらしいので、張り切ってやっているのですが、
毎日同じことの繰り返しで、だんだん飽きてきてしまうのです。
これは、他の幼稚園の子たちも同様で、
上のお子さんがいらっしゃるお母さんたちが、
「上の子のときもそうだった」「中だるみ」と言っていました。
小学校のカリキュラムについては、まったく素人なので、
母親の視点で書かせていただきますが、
全員同じようにできるようになるまで、カリキュラムが終わるまで同じことを繰り返します。
理解できていない子をフォローしていくことはとてもいいことだと思います。
ただ、理解できている子も同じことをしないといけなくて、
できているから、この宿題は免除、他の発展の宿題ということはないです。
どんどん新しいことをしたいと思っている息子にとっては、
同じことをしないといけないというのは、苦痛だったようです。
それをどうやってやらせるか、というと、アメとムチです。
やってきたら、先生が花丸、シールを貼る。
先生が宿題をやってこないと叱る、ペナルティーで宿題が増える、
丁寧にやってこないとやり直し…罰ですね。
この罰を受けたくないためにやる、外部から強制、いわゆる「外的動機づけ」です。
ただ、こういうものにつられてやる息子ではなかったので、
まず、この違いがあることを理解し、親子で受け入れていくしかなかったですね。
「なんでやらなきゃいけないのか?」と聞かれたときは、
やりたくないことだから、やらなくてもいいとは言えないし、
ある程度できていても、繰り返しやった方が身になることもありますよね。
息子には、「やりたくないこともやらなければならないときがある。
大きくなっても、大人になってもそういう課題はある」と何度も話しました。
【2021.3追記】
今思えば、成長とともに、自分でやりたい道を選べばよいと感じています。
◆やれない理由を考える◆
その動機づけの違いが分かったところで、息子がやれないことは変わりない。
さて、どうしましょう。
どうしてできないのか、息子を観察して、理由を考えました。
いつも冷静にやってるわけではないですよ。
焦ってしまうと二人でキーッとなってしまうときもありますが、
ちゃんと冷静に考える時間を持とうとは思っていました。
理由はさまざま。
1.宿題のレベルが合っていない
宿題は、その子のレベルに合わせてくれるわけではなく一律同じ内容です。
簡単すぎるのか、少し難しいのか、では何をサポートしたらよいのか?を考えました。
簡単すぎるのであれば、丁寧に書くことを目標にしてやってみたら?と声かけしました。
宿題の出し方や評価の仕方が、担任の先生によって全く違います。
あまりにやるのが難しいときは先生に相談したりもしました。
計算カードや九九のタイムが厳しいとか、漢字の書き取りが多すぎるとか。
こんなことを言うのもどうかと思いましたが、
元小学校教諭の友人に聞いたら、相談した方がいいというので、思い切って相談すると、
意外と先生も、目標タイムが厳しすぎましたねとか、
カリキュラムが遅れていて宿題を大目に出してしまっていたのですみません
ということもありました。
先生に話をするときは、文句ではなく、相談してくださいね。
2.体力的な問題
友達と遊んで疲れてできないということもありました。
どうしても疲れているようであれば、習い事を見直してやめたものもあります。
ゆっくり話ができるときに、息子と話し合って決めました。
低学年のうちは、睡眠時間を大事にしたかったので、
その時間を確保するためにどうすればいいかを考えました。
成長期の睡眠は大事ですし、睡眠不足は、イライラします。
また、体調不良の原因にもなります。
年齢があがるにつれて、だんだん体力がついて来て、寝る時が遅くなっても平気になり、
あまり影響なくなってきました。
ちなみに1年の頃の就寝目標は、20時半でしたが、今は、21時半~22時です。
3.悩みがある
大人から見ると、なんだそんなこと、と思うようなことでも、子どもにとっては一大事。
悩みを抱えていると、好きなことならどんどんやれても、
やりたくないことは、一向にはかどりません。
友達の悩みだったり、嫌いな科目があったり…
これは、その子それぞれなので、ひとつずつフォローしていくしかないですよね。
このことに気づかずにせかしてばかりいて、ごめんねというときもありました。
◆どれくらい時間がかかるのか把握する◆
モンテママのたからもの店長Asakoさんのブログ
モンテッソーリ育児日記inアメリカのモンテッソーリ小学校 時間割
という記事で紹介してくださった内容を参考に考えました。
(Asakoさん、リンクさせていただきました。)
お仕事の始まりと終わりの時間を書いていくということですが、
そのお仕事にどれくらい時間がかかったかということを自分で知ることになります。
アイアイに通ってくださっている4月生まれの年長さんは、自分で時計を見て、
「帰るまでに全部できるかな?もし早くできたら、次のお仕事やろう」と自分で決めています。
息子は、年長のとき、ここまで時間を見てできていたかは怪しいです。
早生まれだからなのか、個性なのか分かりませんが…。
まず、わが家でも、時間を見ながらできるので、アナログの置き時計を机に置きました。
壁掛け時計はありますが、手元にあればすぐに見れるからと思ったのですが、
自分がやりたいお仕事とは違って、やりたくない宿題だからか、
時計ばかり気にして、気持ちが焦ってしまい、余計にできなくなったり…
プレッシャーになってしまい、それだけではうまくいきませんでした。
それで考えたのは、
宿題にどれくらいの時間がかかるのか?を把握することです。
「わー!たくさんあるー」と漠然と不安に思ってしまって、
「こんなにできないよー」となってしまっているときもあったので、
計算問題1つに何分かかるのか、漢字ノート1行書くのに何分かかるのか
タイマーで計ってみました。
そうすると、最短何分でできる宿題なのか把握できるので、
むやみに不安になったりすることもなく、目標をもってできました。
計ってみると、意外と早かったり、時間がかかることなどが分かりました。
最初から何分以内にやるではなく、現状を把握することがポイントだと思います。
時計の計算の授業は、2年生だったと思いますが、
簡単なたし算なら、1年生でもアナログの時計を見れば分かると思いますよ。
分からなければフォローすればいいですし。
これは、先生に宿題がやりきれない理由を伝えるときに役立ちましたよ。
今までは、自分で考えているよりも思わぬ時間がかかってしまった、
ということもありましたが、今は、だいたい宿題にどれくらいかかるのか
自分で把握してやってます。
特に5年生になってから、自分でできるようになったと感じます。
高学年になったという自覚がそうさせるのもしれませんが、
年齢的にもそういう段階になってきたのだと思います。
4,5年生から興味のある教科が増えてきて、やりがいがでてきたこともあると思います。
4年生の3学期には、学校で2分の1成人式がありましたし、
10歳という年齢は、ひとつの節目なのかなと思います。
◆夏休み・冬休みの計画表を作る◆
1年生の時から、夏休み・冬休みのときは計画表を作りました。
A4の紙にエクセルで簡単な表を作り、縦に日にち、横に予定、宿題
(日誌、漢プリ、算プリ、習字、ポスター、感想文、自由研究など…)
を書き、いつ何をするか、息子に○や枚数を書かせました。
遊びに行く予定が入っていることが分かれば、それまでに終わらせようとか、
プリントや日誌を均等に割り振ったり、これは時間がかかるから3日間で…とか。
1日のうち、どこでやるかも本人に任せました。
途中で予定を変更するのも任せました。
低学年のうちは、日誌やプリントをかなり早めに終わらせていましたが、
4年生の夏休みに、ギリギリの予定を立てていて、
せっかくの誘いを断らなければならなくなったことがありました。
ギリギリの予定で大丈夫?と聞いても、大丈夫と言い切っていましたが、
急な誘いがあることも分かり、悔しかったようで、冬休みは早めに終わらせていました。
平日の宿題は、短い時間でやりきらないといけないので、気持ちも焦るし、大変でしたが、
長期連休は、計画通りこなしていましたよ。
モンテッソーリの子は、「全体から部分」ということの方が慣れているのかな。
全体のうちのどの部分をやっているということや見通しの立て方が分かれば、
自分で決めること、それを実行することは育っているので、
自分でこなしていけるのではないかなと思います。
以前の相良先生の講演会で、
モンテッソーリ園の子は、低学年のうちは掃除ばっかり一生懸命やるとか、
他の子と違うかもしれないけど、高学年になると一気に変わりますよと
お聞きしていたので、不安と期待を胸に成長を待ってました。
こんなマイペースな息子が、先日の2泊3日の林間学校で、
班長を任されたと聞いてびっくりです。
立候補ではなく、同じ班になった子たちに「班長やってくれ」と言われたそうで、
腕時計と目覚まし時計も持って…張り切ってました。
マイペースで、先頭に立って人をまとめるタイプではないと思っていたので、
ちょっと驚きました。
帰ってきたときは「班長って大変。疲れたー」と言ってました。
何でもできる優等生タイプではありませんが、息子なりに成長しているようです。
わが家は一人っ子ですので、体験談としては1つしか書けませんけど、
少しでも参考になれば…と思います。
基本は、子どもを「観察」、問題点を「分析」、「対策」ではないかなと思います。
認知行動療法講習会で、行動を変えようと思ったら、3か月続ければ定着すると聞いています。
ただし、その対策が合っていないようだったら、続けていても仕方がないので、変更は必要です。
相良先生も、100日がんばってとおっしゃっています。
どちらにしても、子どもを変えるではなく、自分の行動を変えることが大事なようです。
いつ花開くかは、子ども次第ですから、できるだけのことをしたなら、
あとは、子どもを信じて待つことでしょうか。
わが家の子育ても、まだまだ続いています。
長文に最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
ぜひ、こちらもお読みください。
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