モンテッソーリ子どもの家アイアイ

愛知県刈谷市モンテッソーリ教室です。
子どもたちの主体的な活動を大切にしています。
(since 2009)

日本モンテッソーリ協会(学会)全国大会in高知(by zoom)

2021年08月03日 | モンテッソーリ学会(全国大会)

0歳から6歳までの教室
モンテッソーリ子どもの家アイアイです。

昨年はコロナで延期となった
日本モンテッソーリ協会(学会)全国大会が高知で行われました。
今回はzoomで開催でしたが、素晴らしい大会だったと思います。
前回の学会誌は、日本モンテッソーリ協会(学会)HPにてダウンロードできます。


会場でお会いできないことはとても残念でしたが、
同じ思いの方々ががんばっていらっしゃると思えるだけでも、
勇気づけられました。
今回はzoomということで、見逃し配信もあり、
すべての研究発表を見ることができ、ありがたかったです。

今回の大会テーマは、
「子どもとともに育つ~地球の十全さと保たせるために~」
ということで、地球環境について考えさせられる講演がありました。
多くの方に聴いていただきたい内容でした。
参加者しか視聴することができなくて、残念。
つたない私の感想ですが、少しでも参考になればと思います。

石田秀輝先生の講演では、
地球は1個しかないのに、今のままの生活をしていては、
破綻してしまう。
でも、何かを我慢していかなればならないとか、
今ある問題を解決する、という考え方ではなく、
「バックキャスト思考」で考えるということ。
興味ある方は、こちらの著書をおすすめします。
「バックキャスト思考」で行こう! - 持続可能なビジネスと暮らしを創る技術 -

親がいない子どもたちのためにミンダナオ図書館を作られた
松居友さんの講演では、
山の木がなくなってしまっている写真を見て、
先進国に住む私たちの選択で、

知らず知らずのうちに、彼らの大事なものを奪っている。
物を選ぶときに考えなければいけないと思いました。
親がいない子どもたちが、お互い助け合い、誰もが一人じゃないということ。
そして、別々の宗教の子ども達が仲良く暮らしている。
「子どもは私たちの先生」というモンテッソーリの言葉そのままでした。

物質的には恵まれているこの日本で、子ども達は幸せだろうか?
失ってしまっているものがたくさんあるのではと
考えさせられる内容でした。
書ききれませんので、ミンダナオ図書館HPをご覧ください。
(↓)ミンダナオの子どもを描いた絵本です。
サンパギータのくびかざり
サダムとせかいいち大きなワニ


AMI国際モンテッソーリトレーニングセンターの大原青子先生の講義では、
3歳で幼稚園に入園するときに、すでに「逸脱」した状態で入ってくる子どもたちがいる。
3~6歳の間に、適切な環境と関わりで取り戻すことはできるのだけれど、
1度目のチャンスを大切にするためにということで、0~3歳に特化したお話でした。
先日、アシスタントコースを修了したので、その復習でもありましたが、
0~3歳の「土台」が大切だと改めて思いを強くしました。
(↓)逸脱についてはこちらを参考に。
モンテッソーリ教育を初めて知る方へ

モンテッソーリを知ったのが遅くても大丈夫です。
気づいたときが始め時です。
教具がなくても、普段の関わり方で大きく変わります。
【参考図書】
幼児期には2度チャンスがある


ラ・パーチェの百枝義雄先生のお話では、
ESD、SDGsから平和教育を考えるという内容でした。
世界の問題を他人事とせず、自分事として考えるということ。
知識があるだけでなく、行動に移すこと。
「~がないからできない」ではなく、
今あるもので、できることを考えていく
ということを心に留めたいと思います。
保護者の方向けには、以前のインタビュー記事がオススメ。
おうちでの過ごし方の参考に

シンポジウムでは、
堀田和子先生、福原史子先生、田中昌子先生のお話。
堀田先生のお話では、具体的な実例からコスミック教育にいたるまで。
保護者の方は、堀田先生のご著書も参考になると思います。
子どものサインに気がついて: モンテッソーリ園長の子育てアドバイス

福原先生のお話では、
21世紀型の学びとは、正解を教えるのではなく、思考を育てていくことが大事ということ。
文科省HPより
「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す,個別最適な学びと,協働的な学びの実現~(答申)(中教審第228号) 【令和3年4月22日更新】:文部科学省 (mext.go.jp)

田中昌子先生のお話では、
親子の平和が世界の平和につながる親への支援のコツ。
ありのままでいいと子どもに送るメッセージが、平和につながるということ。

深津高子先生のお話では、世界中で様々なモンテッソーリの取り入れ方があるということ。
他にも、モンテッソーリケアで認知症の方が減薬できた報告や
モンテッソーリの考えを取り入れる一般園の報告などもありました。

日本モンテッソーリ協会会長 前之園幸一郎先生の基礎講座では、
「モンテッソーリのコスミック教育における平和と子どもの使命」
についてのお話がありました。

「子どもを通じて、私たちには大きな希望と新しい展望が開けます。
教育を通じて、人類に深い相互理解とより大きな繁栄とより高度な精神をもたらすために、
多分、多くのことを行うことができるでしょう。」

「子どもは、人類にとっての希望であり、明るい約束でもあります。

この胎児を最も効果な宝として養い育てるならば、それは、人類の偉大さへの
向上に貢献することになるでしょう。」

モンテッソーリの新刊書
「モンテッソーリは語る―新しい世界を生きる人を育てるために」
1949年 サンレモ講義録 シリーズ最終巻
AMI友の会NIPPON 


2年ぶりの全国大会。
各地で頑張っている先生方のお話を聴いて、地方でも頑張ろう!と思いました。
石田先生の「ローカルから外堀を埋める」というお話に、
大きく頷いてしまいました。

「この辺に、モンテッソーリやっているところは、ここしかないですよね?」とよく聞かれますが、
残念ながら、三河は、知立市、岡崎市以外はないようです。

上記の大原先生のおっしゃるように、
0~3歳の「1度目のチャンス」を大切にしていただきたいので、

ご家庭で過ごすお子さんのための子どもの家にしようと思っていますが、
今は、0歳で満席になってしまい、1歳以上は入れない状況です。

そこで、今の教室とは別のお家(庭付き)を改修して子どもの家にすることにしました。
刈谷市内です。
午後クラスは、当面今の教室のままです。
このブログでご案内しますので、よろしくお願いします


9月からのニド(0歳クラス)募集
参加ご希望の方は、こちらにご参加ください。
0歳児ママ・マタニティの方対象です。
ママのためのモンテッソーリ教育勉強会ご案内


クラスの詳細・空き状況はこちら。
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0,1,2歳のお子様向け教材・おもちゃ販売もしています。
Shizu工房


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【お知らせ】日本モンテッソーリ協会(学会)in高知 WEB全国大会

2021年05月10日 | モンテッソーリ学会(全国大会)

0歳から6歳までの教室
モンテッソーリ子どもの家アイアイです。

お知らせです。
昨年中止となった第53回日本モンテッソーリ協会(学会)in高知は
今年は、WEB全国大会となるそうです。

2021年7月30日(金)~31日(土)zoomにて開催されます。
詳細は、こちらをご覧ください。
日本モンテッソーリ協会(学会)
映画「モンテッソーリ子どもの家」の上映もあります。

以前、ママのための勉強会に出席された方や会員の方で、
パンフレットをご覧になりたい方は、ご連絡ください。

クラスの詳細・空き状況はこちら。
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入会ご希望の方は、こちらをお読みください。

Instagramはこちらへ。
モンテッソーリ子どもの家アイアイ(@kodomonoie_aiai)

 

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モンテッソーリ全国大会(in福井)報告

2019年08月12日 | モンテッソーリ学会(全国大会)
先日、モンテッソーリ全国大会(学会)に参加してきました。
今年は福井。
 
基調講演では、日本聾話学校の元校長先生が出会った、
生まれつき耳の聞こえないお子さんとお母さんの話。
先生が一生忘れないとおっしゃった出会い。
 
耳が聞こえない子の目を見て、
「どうしたの?」と話しかけ続け、待ち続けたお母さん。
大人は、子どもを操ることを放棄し、信じて待つこと。
子どもは「扱われた」ように他者を「扱う」ということ。
完璧な子育てが子どもを育てるのではなく、
心をかけること、待つことが子どもを育てる。
「待つ」とは。
自分の心を問われる内容でした。
 
歴史ある大きなモンテッソーリ園のお話では、
地域で広めていった過程をお聞きすることができて、興味深かったです。
 
子どもの家アイアイは、
園のように毎日の活動ではありませんが、
モンテッソーリの普遍的な考えを
少しずつでも広めていきたいと思いました!
 
最終日の講演も、とてもよかったです。
絵本作家の かこさとしさんは、福井出身。
お元気であれば、対談を予定されていたそうです。
息子も大好きだった、かこさとしさん。
その他多数。
アイアイの子どもたちも必ず借りていく大好きな絵本です。
 
最後に、和太鼓の演奏。
車屋正昭さんとしろきこども園職員の共演。
プロの車屋さんの演奏はもちろんですが、
先生方の演奏がすばらしかった!
和太鼓の練習をいつされているんだろうと感心してしまいました。
 
そして、子どもたちに和太鼓を指導していたときの話が印象に残りました。
子どものパッとしない表情を見て、もっといけるんじゃないか?と、
どんどんやっていったら、子どもたちが生き生きしたそうです。
 
「●歳だから、これくらいだろう」と思わないこと。
もちろん、次々に与えていくということではないですが、
子どもたちの力を見くびってはいけないということですね。
 
そして、
海外に和太鼓を広めた車屋さんの
夢を語ると必ず叶うという話。
 
今回は、名古屋の研修で一緒に勉強している友人と行ったのですが、
「有言実行だね」と夢を語り合いながら帰ってきました
 
恐竜博物館も行ってきましたよー。
福井でしか見られない恐竜もたくさん。
ぜひ子どもたちと行ってみてくださいね。
 
1年に1度お会いする先生とお話したり、
また全国のモンテッソーリ園の先生方ともお話させていただき、
とても貴重な3日間となりました。
ありがとうございました!
    
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第49回 モンテッソーリ全国大会(in広島)報告

2016年09月07日 | モンテッソーリ学会(全国大会)

遅ればせながら、広島でのモンテッソーリ全国大会の報告です。

今回の大会テーマは、「子どもと平和」であり、
平和に関するお話が多く、改めて考える機会となりました。
世界平和記念聖堂、平和記念公園では、世界の平和のためにお祈りしてきました。


私なりの解釈で、簡単にですが、記録しておきます。

◆汐見稔幸先生の講演会
「平和」とは、何か。
戦争の終わりが、本当の平和ではなく、
平和とは、人間の心の中に調和を作り出すこと。
それは、教育が作り出す。

人間には2面性があり、凶暴であるが、共感能力がある。
共感スイッチは共感されることによって強化され、
攻撃的になると攻撃性スイッチが入ってしまう。
ヒトラーや池田小、秋葉原の事件も体罰を受けていたとのこと。

人間の攻撃性はなくならないが、
もっと大きなもの、きれいなものを作りたいというような
文化的な攻撃性を育てるようにしていくこと。
そのためには、共感する、愛する大人が必要である。
子どもには、いいものに出会わせてあげることが必要である。
子どもは、自分で育ちたいと思っている。

人間には、ある方向に向かおうとする傾向(人類史的な傾向)があり、
それを、モンテッソーリは「人間の傾向性」と言っている。
大人は、子どもにその傾向性があることを理解し、共感してあげることが大切。

モンテッソーリの時代は、具体的なものと常にふれあっていた時代だが、
今は、具体的な世界と離脱している時代になっている。
みんなが共生し、生物が多様であることが大事。
無駄なものはない。

文明とは、融合していくことが大事であり、
消してしまうことは、平和ではない。
モンテッソーリと日本の良さを融合していくことが大切である。

※マリア・モンテッソーリのご子息マリオ・M・モンテッソーリによって書かれた
人間の傾向性とモンテッソーリ教育 (国際モンテッソーリ協会(AMI)公認シリーズ)を紹介をされました。

訳者は、深津高子先生で、解説もついており、
モンテッソーリ関連書を初めて読む方にも読みやすい本になっています。

◆リリアン・ブライアン先生 講演会
平和な心は外から教えられるものではなく、心と精神が作り上げるもの、
内からくるものであり、一度その精神を持ったものは、生涯持ち続けるということ、
そして、平和を愛する子どもたちが平和な世界を築きあげる。
その子どもたちを教えるということはとても重要な仕事であり、
平和をもたらすために大きな貢献である

◆片柳弘史イエズス会司祭 応用講座
マザー・テレサに会うためにインドに旅立ち、
マザー・テレサの深い言葉やインドでの学びも含め、
私たちに「人を愛するためのヒント」をお話ししてくださいました。
とってもパワフルな、またとても優しいお話でした。
↓こちらは、講演会の内容がつまっている本です。
世界で一番たいせつなあなたへ マザー・テレサからの贈り物
あなたのままで輝いて マザー・テレサが教えてくれたこと
マザー・テレサと片柳神父さまの優しい言葉は、
宗教を超えて、癒しを与えていただけます。
また、イラストレーターのRIEさんの絵も癒されます。


百枝先生の研究発表では、
ガルトゥングが提唱する「積極的平和主義」といじめの問題との共通点、
モンテッソーリの平和教育の土台についてお話されました。
また、吉祥寺子どもの家で、子どもたちが自分たちで話し合って、
自分たちの問題を解決していったというお話を紹介されました。
先生が子どもたちに敬意をもって接する姿が、
力の強いものが力の弱いものに接する姿の模範になっているということです。
優しくされた人は人に優しくできるのです。

加賀谷由美子先生の研究発表では、
植物を育てることによって、総合的な発達を援助するというお話をされました。
例えば、田んぼで米を育てれば、そこに住む生き物にも出会える、
草取りをすることにより手や体を使い、その米でもちつきをし、
わらでしめなわを作り、文化を学ぶ…
視野を広げ、自分以外のものを受け入れ、
それが平和へつながっていくというお話でした。
加賀谷先生は、私の通信教育時代、教えていただいた先生で、
常盤平子どもの家巣鴨子どもの家 の園長先生です。
モンテッソーリ教師実践センターでは、学ぶこともできます。
モンテッソーリのTUDOI後援です。

モンテッソーリ教育と言っても、園の規模や環境、先生方のお考えによって、
いろんな取り組み方があります。
エミール保育園は、1,2歳児の表現活動の取り入れ方、
聖ヨゼフ幼稚園は、縫う活動によって子どもが獲得する精神活動について発表されました。

3日目のシンポジウムでは、
4人の先生方の平和に対するお考えを聞くことができました。

日本モンテッソーリ協会 中部支部では、9月の定例研究会にて全国大会の報告会があります。
9月10日(土) 13:30~ 野並保育園にて
興味がある方は、日本モンテッソーリ協会 中部支部へお問い合わせください。

来年は、50周年記念大会が東京で行われます。
昨年の第48号学会誌は、日本モンテッソーリ協会(学会)よりダウンロードできます。

余談ですが…
全国大会中は、オリンピックで盛り上がっている最中でしたが、
柔道で優勝した大野選手がモンテッソーリ園卒とのことで、
会場でも盛り上がりました。おめでとうございます


ぜひ、こちらもお読みください。
モンテッソーリ教育を初めて知る方へ
マリア・モンテッソーリ
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第48回 モンテッソーリ全国大会(in奈良)報告

2015年08月10日 | モンテッソーリ学会(全国大会)

モンテッソーリ全国大会in奈良でお知らせした通り、
奈良に行ってきました。

楽しみにしていた中村桂子先生の基調講演、やっぱりよかったです。
すべてお伝えはできませんが、記録しておきます。

----
人間は、生き物であり、自然の一部。
人間だけが「進化」したわけではなく、
アリもバクテリアも人間もみんなそれぞれ38億年の歴史を持っている。
「地球にやさしくしよう」ではなく、
「地球にやさしくしていただきながら、他の生き物たちと生きる」
生命誌絵巻を見ると、その世界観がよく分かります。

車も米も子どもも作るというけれど、
車は設計図と部品があれば作れるが、米や子どもは作れない。
米も子どもも、38億年かかっている。
人間には作れない。稲は育ち、子どもは授かる。
機械と生き物は違う。
機械は速く、手が抜けるし、思い通りになるけれど、
子どもの成長は飛ばせないし、手を抜けない。
手をかけることに喜びがある。

子どもたちが農業にかかわることによって変わっていたというお話もされました。

豊岡小の子どもたちがコウノトリが来る町にしたいと
魚道を作るところから始めて、
大人たちを巻き込み、米づくりをし、
給食で自分たちが作ったお米を使ってもらえるように
市長さんに交渉したというパワフルな子どもたちの話。
豊岡市HPを見ると、継続した活動をされているようです。

喜多方市小学校では、農業科を作って、子どもたちに農業を教えているとのこと。
中村先生の
「小学校で大事なことは、株の扱い方よりも畑のカブのほうがいい」
という言葉がきっかけだったそうです。
子どもたちの作文から、
子どもたちがいろんなことを学んでいることを感じられました。
このことは、産学官連携ジャーナル
「小学校で農業を必修に」喜多方市小学校農業科の取り組み
に掲載されています。

近日、中村桂子先生が映画で観られます。
生命誌を紡ぐドキュメンタリー映画
「水と風と生きものと」
が各地で上映されるそうです。
名古屋は、シネマスコーレ
上映日:2015年9月26日(土)~10月16日(金)
----

人間だけが偉いのではなく、生物多様性。
その中に人間も生かされている。
幸せとは…
とても深いお話でした。
自然の中に生かされている一人の人間として、
何ができるだろうかと考えさせられました。


その後のシンポジウムでは、「未来への責任」というテーマで、
4人の先生方のそれぞれの取り組みをお聞きしました。
研究発表は、どれを聞こうか迷ってしまいましたが、
どれも大変勉強になりました。

少しご紹介します。

名古屋の0~3歳の研修でお世話になった
福岡エミール保育園の江口先生の発表です。
園の先生方がたくさん聞きに来ていらっしゃったと思います。
園での行事が多くて、行事の練習に時間を取るため、
お仕事の時間を増やすことが難しいという園が多いと思いますが、
こちらの園では、子どもたちが自主的に動けるように工夫されていました。
そのため、子どもたちがとても成長したというお話をされていました。
モンテッソーリ教具がなくても、取り入れられる工夫だと思います。

生島恵先生は、お嬢さんの成長のお話をされました。
相良先生のご著書にもよく登場されています。
お嬢さんを見守る優しいまなざしや、
やりたい気持ちを環境を用意してサポートしてあげたこと、
その娘さんが20歳になり、感謝状のお手紙を送ってくれたお話…。
先生の優しい語りに、11歳の息子の幼い頃と重ね合わせ、
私は息子の気持ちに寄り添うことができていたのだろうかと振り返り、
まだ20歳まで半分あるのに、いつか旅立つ日が来るのだな…
と思ったら、思わず涙が出てしまいました。

それから、最終日の市民公開講座は、相良先生と生島先生のお話でした。
相良先生は、「知っているのと知らないのでは大違い」というテーマで
具体的な例をあげてお話されました。
子どもの敏感期を知ってからは、子どもの観方が変わります。
小さなお子さんがいらっしゃる方は、相良先生のご著書を
読んでいただけるといいと思います。

それから、展示即売会で新しい教材をいくつか購入してきました。
迷っているとすぐに売り切れてしまいますから、
今年は、「迷ったら買う!」で行ってきました。
新学期、子どもたちの反応が楽しみです

(果物は去年購入したものです)



今年も、素敵な先生方とお話でき、
IT勉強会の卒業生の方たちとの交流もあり、
とても有意義な全国大会となりました。
お会いできた方々、ありがとうございました。


さて、大会が終わり、
息子を預けている実家に帰ると、私の父が息子にと冊子をくれました。


息子は、ミニ図鑑を見て大喜び。
大きい図鑑には載っていない生き物も載っています。
私が「たんぼの学校」の方をパラパラと見ていると、
「あれ?見たことある…」

喜多方市小学校農業科って…と思い、ページをめくると、
そこには、中村桂子先生!!


父が、ボランティアで、地域の子どもと川で遊んだり、
田んぼで田植えを一緒にやったりするという話は聞いていましたが、
(実家は市外なので、息子は参加できず残念がっていました)
父の活動が、ここにつながっているとは、びっくりでした。

社団法人 農村環境整備センターHPで検索すると、田んぼの学校についても調べられます。
↓また、生き物図鑑は、種類は違いますが、こちらでダウンロードできます。
田んぼの生きもの図鑑
印刷するには枚数が多いので、
センターに問い合わせてみると購入できるかもしれません。

父は、子どもたちと関わる中で、
子どもたちはいいんだけど、
子どもを預けた後は、預けっぱなしで、
スマホばかりやっている親が多く残念だと言っていました。
(子どもと一緒に活動する親もいるそうです)

私自身、スマホを持ってからは、調べることが簡単にできるし、
つい頼ってしまうこともありますし、
最近では、息子も「スマホで調べて」と言ってきます。
私自身、子どもと向き合う時間も大事にしたいと思うし、
息子にもスマホとの付き合い方を伝えていかないといけないと思っています。


今回の「未来への責任」という大会テーマ。
重いテーマです。
これからの子どもたちに引き渡したい世界を作っていくこと。
今の大人である私たちに引き継がれたテーマだと思います。


来年は、2016年8月8日(月)~8月10日(水)広島県
大会テーマ『子どもと平和』です。
大会会場 リーガロイヤルホテル広島
基調講演 汐見稔幸
     「平和と教育」
     -21世紀にさしかかる時代のモンテッソーリ教育・保育への期待     

再来年は、日本モンテッソーリ協会(学会)創立50周年記念全国大会です。
開催日は、2017年8月8日(火)~8月10日(木)
大会会場 都市センターホテル

日本モンテッソーリ協会(学会)HPをご覧ください。


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