恒温槽の修理。

聞くと見るとは大違いとは今日の出来事だった。
前の勤め先の関連工場の営業担当から、乾燥機が壊れたので見てくれないか
と電話が有った、試料分析室の器材(試験管やらピペットやら・・・etc)の
洗浄後の乾燥に使っている乾燥器でファンが回らず温風が出ないとの事だった。

いざ、行って見ると、なんだか霜取りタイマーとか、高温警報ランプとか
0.1℃の温℃設定表示等が有る。
これは、そんじょそこら食器乾燥機のレベルとは全く違うわい。

かなりの年代物の様だ、ロゴを見ると「INCUBATOR」と有る・・・？？？
なんじゃこりゃと、はしたない言葉こそ口にはしませんでしたが
う～ん、始めて見るもので、分かるかなと、相当焦ってしまいました。

ファンが回らないのは扉SWの不具合の様だ、温度も、0.1℃位づつは
ゆっくり上昇して行くが、小一時間程しても4℃位しか上がらない
やっぱりおかしいよ、これ。
担当者に聞いても、知らん、この装置ずーっと電源入れっぱなしで
殆ど誰も触るとが無かったと言う事らしい。

何も訳の分からぬ状態で操作SWを動かしてみると、低温の設定のSWがONに
成って温度が下がり始めた。
冷却サイクルは働いている事が分かった。
裏蓋を開け、BOXが有ったので開けてみたら、蓋に結線図と配線図が有った(シメタ)
そこで思いきって、加熱ヒーター関係が動作しているのか、配線図を
便りに測っていくが、今度は図面の部品がどこに有るのか皆目分からない。
操作部の部品から検討を付けて配線の色で辿っていくと
庫内の奥の壁のSUSの板の裏側に有りそうなので、カバーをバラン、バランに
外してやっと見つけた(自分でも良くぞ此処までバラしたと言う感じ)。

ばらした結果、運よく温度ヒューズも見つかったので、片側を切り飛ばして導通を
測ると、壊れていた。
しかしその温度が76℃の表示で、普段なじみのない温度だった
Netで調べると見つかったので、早速発注した。
しかし、この温度ヒューズが、劣化による故障か、他の関連する物によって
二次、三次的に壊れたのかは、分からない。
回路的には冷凍サイクルの関連の配線と、加熱ヒーター制御の配線の
組み合わせの様だ、別々に考えたらそう複雑でも無さそうだ。

後は部品が来てからのチェックです。

因みに「Incubator」とは孵化すると言う意味で、孵化器とか孵卵器
等を指すと辞書に書いてあった。