柔道整復師と整体師・・・私は接骨院へ行きました。

先々月から腰を痛めてしまい、左足を引きずるくらい痺れと痛みがありました。
あまりにも辛かったので、はじめて「接骨院」なるところへお世話になりました。

治療費ですが、
初診は５００円？だったかな。
次回からは３００円でした。
健康保険が使えます。

今は完治しましたが、とても辛かったです。
前屈みになっても激痛が走り、くしゃみをしますと腰に「ビキッ」と激痛が走り座
り込んでしまうほどでした。

一生お付き合いしないといけないのか。。。
何かいい方法はないかと探していました。

色々と、この街で「良い」と言われる医院（施術院）を知人や取引先の方に聞きま
した。

そうしましたら、リラクゼーションやカイロプラクティックなどのお店も「ここは
良い」と聞きました。

・・・

しかし、私には不安がありました。

指圧マッサージ師や柔道整復師は、３年の養成期間を経て、国家試験を受けて取得
する資格です。

一方、整体師というのは短い場合、半年の講座受講で修了と同時に取得できる民間
資格。

ですから、指圧マッサージ師や柔道整復師＝健康保険適用
　　　　　　　整体師＝全額負担

そこで、健康保険証が使える「柔道整復師のいる『接骨院』」へ行きました。

・・・

整体師の資格は、色々な学校が独自の認定証を発行していたりもしますが、
中には。。。

「厚生労働大臣認可全国○○協認定　整体師認定証」
なるあたかも国家資格を連想させるような資格の表示方法をおこなっている学校
もあります。整体師は、あくまでも民間資格です。

・・・

これはいかがなものかと思っています。

まず協会でも協同組合でも、一定の要件を満たせば、誰でも作れます。
もちろん「認可」なんて届出たら付いてくるものです。
「大臣認定」とは、まったく違います。
「大臣認可」と「大臣認定」とでは雲泥の差というよりも、まったくの別物。

近年では、すべての「大臣認定」は、行政改革大綱によって一律廃止となっています。
その数、５００もの団体および資格（いわゆる公的資格）が対象となりました。
※理由は、天下りの温床の廃止と各団体の自主性に任せるため。
　法的根拠がない資格に国家資格のような格を与えるのはおかしい。

　法的根拠とは・・・例えば、宅建資格なら宅建業法で資格自体が法律で明文化
　されているなど。看護師法や保健師法、理容師法、美容師法　等もそうです。


例えば、私の勤める民間会社（仮称：世界設備工業㈱としましょう）が自社で、
機械作業師なる民間資格を作ったとしましょう。

世界設備工業㈱という会社を創る際、法務省に会社設立の届け出をします。
そうしましたら、法務省の法人登記簿に記載されます。
これで法務省の認めた法人、法務省に届け出ている正式な法人格のある会社と表現
することができます。

これをさも国家資格のように見せるには
「法務省登録世界設備工業㈱認定　機械作業師認定証」
「法務省認可世界設備工業㈱認定　機械作業師認定証」

などと表示すれば「それらしい」資格になるわけです。

もう少しひねってみますと、
建設業は免許の認可が必要となっています。
「管工事業」「電気工事業」など
認可は、国土交通大臣または都道府県知事が行います。

そうしましたら、世界設備工業㈱が電気工事業の認可を取り、２都道府県以上に支
店を構えたとしましたら、その世界設備工業㈱が創った機械作業師資格は、
「国土交通大臣認可世界設備工業㈱認定　機械作業師」なんてことになります。
こうなりますと、まさに「大臣認可」という表現になります。


ただ単なる当たり前のことを、「さも厳かに表現する」と、こうなります。


そもそも、厚生省と労働省が省庁再編でくっついて「厚生労働省」となった当り
が、この手の表現を助長させているようです。
いわゆる「有資格者が集まり」⇒「組合設立」⇒「『厚生』と名の付くこととなっ
た厚生労働省へ届出」⇒「『厚生労働大臣認可』」となる。
そうなりますと、「旧厚生省の『厚生＝医業』」っぽい表現も入ってきて、一層の
ハクをつけているようです。

このように、組合設立を巧みに利用した組織が出来上がります。

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＜ハクのつく？資格の創り方＞
これを世界設備工業㈱でいいますと、
機械作業師資格をまず数人（協同組合設立に必要な数だけ）に与える。
　　　　　　↓このときは単に世界設備工業㈱が作った「機械作業師」
その機械作業師が集まって、組合を設立。
　　　　　　↓厚生労働省に組合設立の届出
組合名は、「電気機械作業師協同組合」とする。
　　　　　　↓
会員を募る。当初の会員募集の主な目的は法人とする。
（有資格者を増やすために、フランチャイズのように法人会員を増やす）
　　　　　　↓
世界設備工業㈱が行う「機械作業師」だけでなく、この資格に賛同した欧州設備
工業㈱も、また東欧設備工業㈱も法人会員となり、一定のカリキュラムを創って資
格講座を取り扱う。
　　　　　　↓
電気機械作業師協同組合は、
会員各社が行うカリキュラムおよび修了試験に合格した者に、
「厚生労働大臣認可電機協（電気機械作業師協同組合）認定　機械作業師修了証」
を与える。
　　　　　　↓
有資格者は、個人会員として協会に加入（仲間が増える）

・・・

これで、
「機械作業師」なる資格は、「厚生労働大臣認可電機協認定　機械作業師」と
いう厳かな資格名として出来上がります。
そして、組合は資金源を得、仲間も増え・・・最後には「国家資格への昇格」
の陳述書を提出というあたりでしょうか。

かなり怪しいですけどね。

※調べましたら、「○○協」の『協』は、やはり協同組合の『協』でした。

　厚生労働大臣認可（医政第○○号）という冠をつけています。
　何の組合（集まり）でも、認可を受けると厚生労働大臣認可になります。

ですから、厚生労働大臣は「組合」を『組織』として単に認めているだけのことで
あって、その協同組合が認定している「私的な資格」に国のお墨付きを与えている
わけではありません。

皆さんは『厚生労働大臣認可電機協認定　機械作業師』です。」「証書もあります。」
と聞きましたら、どう思いますか？大半の方は、国家資格なんだと思うのではない
でしょうか。
そこが、ミソというのがこの手のやり方です。（活字が長いのも効果有り？）
高度な資格商法ですね。

某協会（弁理士会と揉めて敗訴）の「知的所有権登録第○○○○○号」よりも、
手が込んでおり、法律ギリギリのところ（グレーゾーン）を走っているという感じ
です。ただ、紛らわしい表示は問題です。

・・・

国家資格、民間資格に関わらず腕のいい人（先生）なら、それでよいのかも知れま
せんけど。

どうも、世の中、「何なんでしょうね。。。」という商売（商法）が多いように思います。

選ぶ側の消費者もしっかり見定めないといけない自己責任の時代だからでしょうか。