今日は、小正月。親戚の皆さんが我が家の仏様
参りに来ていましたので、実家で留守番をして
いました。
その間、ぼっ~としながら何気なくネット検索
をしていましたら、
週刊現代の「経済の死角」という現在ビジネス紙
に目が止まり、読んでいました。
全国民必読
まやかしの再雇用 いつわりの年金
「仕事はない、年金は大幅減額」
60過ぎたら、この世は地獄
というタイトルで、下記のような事例を書いて
いました。
「入社以来、事務部門に勤務していました。退職前
は課長職になり、部下も十数人従え、年収は1200万円
あった。定年後、再雇用を希望すると、『幸い、
北海道の営業所で販売課長の職が残っていますよ』と
言われたので、年収は300万円台に下がるけれど、
2~3年は働けるだろうとホッとしていたのですが・・・・・・。
いざ赴任して与えられた仕事は、カバン片手に中小
零細企業を回って、新規顧客を開拓する営業職。
部下はひとりもいない代わりに、販売課長という肩書
を持った再雇用者がすでに4人いて、誰もが毎日必死に
走り回っている。営業経験がなかった私は、まったく
契約が取れぬまま精神的に参ってしまい、3ヵ月で辞め
て東京に戻りました」(大手事務機器メーカー・61歳)
「定年になったとき、子どもの教育費と住宅ローンに
おカネがかかり、まだ働かざるを得ない状況でした。
年収が3分の1に下がる条件も呑んで再雇用制度を利用
したんですが、いざ働きだしたら戸惑うことばかり。
それまでやっていた仕事はすべて後輩たちに引き継がれ、
部長待遇の肩書もなくなり、社外秘の資料は見ること
さえ許されない。仕事といえば、せいぜい資料整理や
お茶出し。『これお願いします』と後輩たちが頼んで
くるのはそれ以外の雑用だけです」
(大手電機メーカー・62歳)
・・・
う~ん、私はこの現実を読んで、正直、哀れとは思い
ませんでした。
それは、「定年まで『誰でも出来る仕事』をやってき
て、それまでは幸せに生活して来れた」
「あっさり後輩に引き継がれる程度の職務で、多くの
賃金と安定を会社から60歳になるまで貰えていたこと
自体、幸せだったと感謝すべき」と思ったからです。
昔の人は、
「ワシの若い頃は・・・」など自分たちが高度経済成長
を担ってきたと自負した発言をします。
「今の若者は・・・」などと、自分たちが苦労してきた
一番の功労者のように話をしたりもします。
しかし、私も色々と転職を重ねて今の会社に落ち着き
これまでに見てきたことを思い返しますと、
年配の役職者:スナック等で飲むのが大好き。しかし、
その飲み好きが、人脈を繋いで仕事になり会社に利益を
もたらしていたのは確か。
しかし、仕事内容は、直接の業務から離れて、今までの
経験と知識で差指図するか、あとはPCに向かって何を
しているのか分からないという姿が印象的です。
電話ばかりで、それが仕事を取っているようにも見える
けど、実質の効果は・・・不明であったり。
唯一、凄いなと思うときは、何かトラブルがあった際に
動く人脈と、豊富な知識や経験を活かしたトラブルの
早期解消。いわゆる知恵袋のような存在、それが年配の
役職者の姿のように思います。
・・・
でも、実際に何事も無く、ただ淡々と日中時間が過ぎて
行く毎日のなかでは「何をしているのか分からない人」
のように思います。
・・・
人にはその人の「生活」というものがあり、結局のところ
は「この仕事が好き」だの、「やりがいがある」だのと
のん気なことは言ってられない時期が必ず来る、それが
定年そして再雇用だと思います。
生活の糧を得る。やはり「おカネ」ということです。
しかし、せっかく会社側の配慮で再雇用をしてもらっても
「年収が下がり、営業開拓の仕事になった」とか「部長職
の肩書きが外れ、雑用係のような立場になった」など
不満ばかりで、感謝の欠片のない様子。
これが、果たして「俺たちは、私たちは『日本経済を支え
てきた』」と言える人たちでしょうかね。
・・・
今の若者には、上記のような飛び込み営業のノルマがキツ
イ仕事くらいしか、まともな収入を得る仕事などありま
せん。
それでも、無職よりかはマシ、アルバイトよりも安定して
給料が貰えるからと必死にしがみ付いて仕事とノルマを
こなしています。
私は、右肩上がりの経済成長を遂げていた頃には、雪だるま
のようにコロコロ転がって、ある意味勝手に成長した時期
であったと思っています。
皆が「あれも欲しい、これも欲しい」と白物家電、マイカー
などの所持を夢見て、それに向かって「お金を稼ぐ」そして
「消費意欲も旺盛」であったため、経済成長できるところ
まで伸びに伸びたのだと思います。
そうして成熟期になって、新旧はあるでしょうけど、皆
そこそこの家電を持ち、車も一家に一台ではなく、1人一台
となって国内経済の成長は止まったのだと感じています。
その「伸びていた時期」は、確かに過酷な労働もあったこと
と思います。
しかし、ある程度の賃金が貰えて、モノが売れる時期に営業
マンをしていた者と、今のどんなに安くてもなかなか売れな
いモノが行き渡っている時代に営業マンをやっていく若い
世代の担い手とは、「売れる市場」の条件が、あまりにも
違いすぎると思います。
今の若者や30代、そして40代の人のほうか、
はるかに「厳しい条件」の中で働いていると言えるのでは
ないでしょうか。
給料は安いし、ノルマはキツイし・・・
・・・
居心地の良いポジションには、年配者が功労者のように居座
り続けているような会社も多いと思います。
新興企業は、逆に極端すぎるくらい成果主義で、これは
これで別の問題があるとは思いますけどね。
しかし、定年後の再雇用の地獄なんて、読んでいましたら
「今の若者は、その厳しい条件の真っ只中にいるのを
知らなかったの?」「甘い世界にいたもんだね」と言わざる
を得ないですね。
部長職の肩書きが外れ、後輩に仕事を引き継がれ、雑用の
ような仕事ばかりに・・・プライドもズタズタと書いて
いましたが、それだけ「誰でも出来る仕事を、さも自分が
いないと出来ないものだ」と勘違いしてやってきたという
ことです。
誰でもなんては出来ないような仕事というのは、会社組織
の中では「無いに等しい」と思っています。
そういう人が辞めてしまったら、多少は給料を優遇すれば
同程度以上の能力を持った人材などすぐに集まります。
確かに、「この会社ではこのやり方」や「コツ」という
ものがあります。
しかし、前任者が出来ていたことなら、何人か抜擢して
その職務をあてがうと出来る者も必ず出てきます。
「コツ」や「要領」を教えたがらず、自身の保身に使って
いる者も多いですが、マニュアルだけでなく、そのコツ
と要領を伝授すると、手先が器用な人ならその後術を、
頭の良い人なら要領を覚えて、「出来るようになる」もの
なんですよね。
仕事を選べられるのは、転職と同じく若い人だけの特権。
もう定年も来るような人生のベテランの方は、
未経験と言えども、「再雇用」で与えてくれた仕事に
迷いなど捨てて、必死で打ち込むべきではないでしょうか。
若い世代の人は、必死で就活しています。TVにも企業
セミナーに長蛇の列を作って挑んでいる姿を目にします。
老後の生活の糧を得るために・・・
年金受給までの繋ぎで、おだやかな仕事を・・・
なんて思いでは、負けてしまいます。
再雇用後に退職して、とうとう古巣の会社を飛び出した
のちは、本当のゼロからのスタートになります。
過去の経歴も元役職者という目も社外に出ると、一切
通用しなくなります。
そうなると、高齢であり、思考も固まっていて、使いづらい
人というマイナスしかない求職者になってしまいます。
それでは、再雇用以上の条件や待遇なんて、ほぼ0%に
近いくらい望めなくなると思います。
・・・
「置かれたところで咲きなさい」
某女子大の学長が卒業生に贈った言葉です。
これは、新卒に限らず、今、色々と不満を思いつつも仕事
をしている労働者皆さんに言えることではないでしょうか。
参りに来ていましたので、実家で留守番をして
いました。
その間、ぼっ~としながら何気なくネット検索
をしていましたら、
週刊現代の「経済の死角」という現在ビジネス紙
に目が止まり、読んでいました。
全国民必読
まやかしの再雇用 いつわりの年金
「仕事はない、年金は大幅減額」
60過ぎたら、この世は地獄
というタイトルで、下記のような事例を書いて
いました。
「入社以来、事務部門に勤務していました。退職前
は課長職になり、部下も十数人従え、年収は1200万円
あった。定年後、再雇用を希望すると、『幸い、
北海道の営業所で販売課長の職が残っていますよ』と
言われたので、年収は300万円台に下がるけれど、
2~3年は働けるだろうとホッとしていたのですが・・・・・・。
いざ赴任して与えられた仕事は、カバン片手に中小
零細企業を回って、新規顧客を開拓する営業職。
部下はひとりもいない代わりに、販売課長という肩書
を持った再雇用者がすでに4人いて、誰もが毎日必死に
走り回っている。営業経験がなかった私は、まったく
契約が取れぬまま精神的に参ってしまい、3ヵ月で辞め
て東京に戻りました」(大手事務機器メーカー・61歳)
「定年になったとき、子どもの教育費と住宅ローンに
おカネがかかり、まだ働かざるを得ない状況でした。
年収が3分の1に下がる条件も呑んで再雇用制度を利用
したんですが、いざ働きだしたら戸惑うことばかり。
それまでやっていた仕事はすべて後輩たちに引き継がれ、
部長待遇の肩書もなくなり、社外秘の資料は見ること
さえ許されない。仕事といえば、せいぜい資料整理や
お茶出し。『これお願いします』と後輩たちが頼んで
くるのはそれ以外の雑用だけです」
(大手電機メーカー・62歳)
・・・
う~ん、私はこの現実を読んで、正直、哀れとは思い
ませんでした。
それは、「定年まで『誰でも出来る仕事』をやってき
て、それまでは幸せに生活して来れた」
「あっさり後輩に引き継がれる程度の職務で、多くの
賃金と安定を会社から60歳になるまで貰えていたこと
自体、幸せだったと感謝すべき」と思ったからです。
昔の人は、
「ワシの若い頃は・・・」など自分たちが高度経済成長
を担ってきたと自負した発言をします。
「今の若者は・・・」などと、自分たちが苦労してきた
一番の功労者のように話をしたりもします。
しかし、私も色々と転職を重ねて今の会社に落ち着き
これまでに見てきたことを思い返しますと、
年配の役職者:スナック等で飲むのが大好き。しかし、
その飲み好きが、人脈を繋いで仕事になり会社に利益を
もたらしていたのは確か。
しかし、仕事内容は、直接の業務から離れて、今までの
経験と知識で差指図するか、あとはPCに向かって何を
しているのか分からないという姿が印象的です。
電話ばかりで、それが仕事を取っているようにも見える
けど、実質の効果は・・・不明であったり。
唯一、凄いなと思うときは、何かトラブルがあった際に
動く人脈と、豊富な知識や経験を活かしたトラブルの
早期解消。いわゆる知恵袋のような存在、それが年配の
役職者の姿のように思います。
・・・
でも、実際に何事も無く、ただ淡々と日中時間が過ぎて
行く毎日のなかでは「何をしているのか分からない人」
のように思います。
・・・
人にはその人の「生活」というものがあり、結局のところ
は「この仕事が好き」だの、「やりがいがある」だのと
のん気なことは言ってられない時期が必ず来る、それが
定年そして再雇用だと思います。
生活の糧を得る。やはり「おカネ」ということです。
しかし、せっかく会社側の配慮で再雇用をしてもらっても
「年収が下がり、営業開拓の仕事になった」とか「部長職
の肩書きが外れ、雑用係のような立場になった」など
不満ばかりで、感謝の欠片のない様子。
これが、果たして「俺たちは、私たちは『日本経済を支え
てきた』」と言える人たちでしょうかね。
・・・
今の若者には、上記のような飛び込み営業のノルマがキツ
イ仕事くらいしか、まともな収入を得る仕事などありま
せん。
それでも、無職よりかはマシ、アルバイトよりも安定して
給料が貰えるからと必死にしがみ付いて仕事とノルマを
こなしています。
私は、右肩上がりの経済成長を遂げていた頃には、雪だるま
のようにコロコロ転がって、ある意味勝手に成長した時期
であったと思っています。
皆が「あれも欲しい、これも欲しい」と白物家電、マイカー
などの所持を夢見て、それに向かって「お金を稼ぐ」そして
「消費意欲も旺盛」であったため、経済成長できるところ
まで伸びに伸びたのだと思います。
そうして成熟期になって、新旧はあるでしょうけど、皆
そこそこの家電を持ち、車も一家に一台ではなく、1人一台
となって国内経済の成長は止まったのだと感じています。
その「伸びていた時期」は、確かに過酷な労働もあったこと
と思います。
しかし、ある程度の賃金が貰えて、モノが売れる時期に営業
マンをしていた者と、今のどんなに安くてもなかなか売れな
いモノが行き渡っている時代に営業マンをやっていく若い
世代の担い手とは、「売れる市場」の条件が、あまりにも
違いすぎると思います。
今の若者や30代、そして40代の人のほうか、
はるかに「厳しい条件」の中で働いていると言えるのでは
ないでしょうか。
給料は安いし、ノルマはキツイし・・・
・・・
居心地の良いポジションには、年配者が功労者のように居座
り続けているような会社も多いと思います。
新興企業は、逆に極端すぎるくらい成果主義で、これは
これで別の問題があるとは思いますけどね。
しかし、定年後の再雇用の地獄なんて、読んでいましたら
「今の若者は、その厳しい条件の真っ只中にいるのを
知らなかったの?」「甘い世界にいたもんだね」と言わざる
を得ないですね。
部長職の肩書きが外れ、後輩に仕事を引き継がれ、雑用の
ような仕事ばかりに・・・プライドもズタズタと書いて
いましたが、それだけ「誰でも出来る仕事を、さも自分が
いないと出来ないものだ」と勘違いしてやってきたという
ことです。
誰でもなんては出来ないような仕事というのは、会社組織
の中では「無いに等しい」と思っています。
そういう人が辞めてしまったら、多少は給料を優遇すれば
同程度以上の能力を持った人材などすぐに集まります。
確かに、「この会社ではこのやり方」や「コツ」という
ものがあります。
しかし、前任者が出来ていたことなら、何人か抜擢して
その職務をあてがうと出来る者も必ず出てきます。
「コツ」や「要領」を教えたがらず、自身の保身に使って
いる者も多いですが、マニュアルだけでなく、そのコツ
と要領を伝授すると、手先が器用な人ならその後術を、
頭の良い人なら要領を覚えて、「出来るようになる」もの
なんですよね。
仕事を選べられるのは、転職と同じく若い人だけの特権。
もう定年も来るような人生のベテランの方は、
未経験と言えども、「再雇用」で与えてくれた仕事に
迷いなど捨てて、必死で打ち込むべきではないでしょうか。
若い世代の人は、必死で就活しています。TVにも企業
セミナーに長蛇の列を作って挑んでいる姿を目にします。
老後の生活の糧を得るために・・・
年金受給までの繋ぎで、おだやかな仕事を・・・
なんて思いでは、負けてしまいます。
再雇用後に退職して、とうとう古巣の会社を飛び出した
のちは、本当のゼロからのスタートになります。
過去の経歴も元役職者という目も社外に出ると、一切
通用しなくなります。
そうなると、高齢であり、思考も固まっていて、使いづらい
人というマイナスしかない求職者になってしまいます。
それでは、再雇用以上の条件や待遇なんて、ほぼ0%に
近いくらい望めなくなると思います。
・・・
「置かれたところで咲きなさい」
某女子大の学長が卒業生に贈った言葉です。
これは、新卒に限らず、今、色々と不満を思いつつも仕事
をしている労働者皆さんに言えることではないでしょうか。
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