「おおしたさん」のブログです

2005年6月に始めたこのブログ、鍼灸院をやってた頃のことを含め、今も気ままに書いています。

仏師の仕事に子育てを重ねて

2023年12月29日 | 子育て

築地本願寺には、妖怪や動物が大好きだったことでも知られる伊東忠太博士の遊び心を詰め込んだ動物たちが、あちこちに隠れています。なかには、何の動物なのか、いまだに正体不明のものもあります。さらに言えば、まだまだ発見されていない動物が隠れている可能性も……。ぜひ、みなさまも探してみてくださいね!

仏像と子育て

何故にあれほどの彫像ができるのか。今朝訪れた築地本願寺の彫像を見てつくづく考えてしまった。美術に全くの門外漢なる私からして、愛らしい彫像を作ることができる伊東忠太が羨ましい限り。羨ましいとはいえ、作る気などさらさらないのだが、とにかく美術に造詣の深い方々への憧れは、これからも続くことだろう。

そういえば、以前何かの番組で「すでに木の中に眠っている仏様を削りだすだけ」と仏師が言っていた。その時ふと思ったのが駄菓子の型抜き。ちょっと違うかもしれないが、あんな感じで仏師には型枠が見えているのだろうか。

そういえば「仏師が自らの意思を入れたらダメ」だと言っていたのも記憶している。もちろん仏師の謙遜も多分にあるとは思う。そして仏師のその創造力から生まれるのは間違いない。ただ、言い回しとしてのそれは、まさに子育てと一緒ではないだろうか

そう、すでに備わっているその子の特性や持ち味、それを傷つけずに削り出す作業。まさにこれこそが親に求められること。子どもの持つすばらしい特性を慎重に削り出すのが親の役目だとしたら、親の脚色は全くいらない。とにかく慎重の上にも慎重を重ね、その子の本質をじっくり削り出していく。でも多くの親はそれを知らない。自らが先導者として子どもを導かなければいけないとばかりに、子どもの美しい顔をでこぼこに傷つけ、素人丸出しの彫像に仕立て上げる。素人なのだから素人らしく、手を出さなければいいものを。

今朝久しぶりに築地本願寺の彫像を見て、あらぬ方向に思いが及んだ。久しぶりのお勤めもなかなかに悪くはない。


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