「おおしたさん」のブログです

2005年6月に始めたこのブログ、鍼灸院をやってた頃のことを含め、今も気ままに書いています。

子どもへの不安は胸にしまって

2023年02月02日 | 子育て
私は鍼灸院の院長という仕事の傍ら空本誠喜衆議院議員の秘書もしています。

当選時にいただいた胡蝶蘭を事務所で育てているのですが、今年は花が咲きそうです。

今から楽しみです。

夜泣きやアトピー、疳の虫の相談で多いのが治療回数であるが、診ないとわからないのが本当のところだ。しかしそう伝えても食い下がる方は結構多い。確かにどれくらいで効果が現れるかを知りたいのは誰しもがそうだと思うが、人は機械や工業製品ではないのでこの説明は甚だ難しい。

治療の回数や期間もそうだが、子どもの症状に振り回されて、不安に悩まされている親御さんがとても多い。もちろんそのような気持ちになるのは当たり前だし、子どもが愛おしいからこそそうなるのもよくわかる。ただ親の不安は直接子どもに反映する。だから子どもの前では気丈にふるまってもらいたいと思うのだ。

そういえば、数十年前に伊賀上野市のある農家で1,2年研修をしていたことがある。そこで草刈りをしていた時に何かの拍子で鎌が左の手首に刺さってしまい、数針縫う事になってしまった。研修先のお母さんがなかなかの昭和気質、ほとんどのことに動じない気丈な方で、ダラダラ流れる血を見て「これくらいのことでなんと女々しい」と言わんばかりの勢いで静かに手当てをしてくれた。ぱっくり裂けていたのでかなりの出血だったと思うのだが、そんな感じで手当てを受けるとこちらもそんなものかと思ってしまう。小心者の私なので、本当だったら貧血で倒れていたかもしれないが、お陰でパニックになることも無く、自分で車を運転して病院に行き、傷口を縫ってもらった。

多分そんなもんである。「そのぐらいのこと大したことではない」と接しられたら、多分そんなもんである。これは子育てにも繋がると思う。「私がいるから大丈夫」といった言葉や態度がどれだけ子どもを安心させるか。そんな気丈な親を演技し続けていれば、子どもに対して「今のあなたで大丈夫」といった気持ちにもなる。そして子どもはより安心して毎日を過ごすようになる。結局それだけでも症状が改善されるから不思議だ。

小児はりでよく眠るようになったとか、治療の後うんちが沢山出てすごく落ちついたとか、小児はりは子どもの生きる力そのものに影響を与える素晴らしい治療だと思うことしきりなのだが、どうあがいても親には敵わない。

もちろん子育てに不安はつきもの。子どものちょっとした事にも反応してしまうのが母親である。それがあるから子どものちょっとした変化に気がつき、子どもを健康に安全に育てることができる。ただ、それが高じて不安を子どもと共有し始める方が少なからずいる。それは子どもにとっては迷惑以外のなにものでもない。

自らの不安や心配に子どもを巻き込まない。

大切のことだと思っている。

【2018年1月のブログより】
逆子治療の回数ですが、1回しか来院できないという方が多いのが当院の特徴です(遠方からの来院と34週以降の初診の方が最近増えているため)。



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