「おおしたさん」のブログです

2005年6月に始めたこのブログ、鍼灸院をやってた頃のことを含め、今も気ままに書いています。

実技指導をして感じたこと

2012年09月10日 | 東洋はり医学会

9月13日(木)はお休みです

 

こんにちは~

おおした鍼灸院のおおしたです。


お昼の時間になりました。書き溜めてた文章がチョッとばかりあるので、もう少しブログアップ週間続きそうです!

お時間ある時、読んでみてね!

 

ということで…

先週の日曜日は本部勉強会の日。

東洋はり医学会

 

勉強しに行っているのに、今回も教える役…

わしでいいのか?…なんて考え、無きにしも非ずですが、私にお鉢がまわってくるだなんて、どこもかしこも人材難??

 

そんなこんなで2日(日)午前中は1時間の講義、午後は今年入会した普通部1年生に実技指導でした。

 

今年実技を担当するのは全部で4回。

教える事で、分からなかったことが分かる事もあったりするから、これはこれでありがたいこと。

 

うん、なんて前向きなんだ、おおした!!

 

 

東洋はり医学会には、小里方式なる刺鍼練習法があります。

簡単に証を立てて練習する方法です。

 

これ、刺鍼練習にはもってこい方法なんです。

 

一人が患者役、一人が鍼を打つ人、一人が脈を診ながらあれこれ指導する。

そしてチャンと鍼ができているかを確認しつつ練習する。

 

刺鍼者も、受ける側も、脈診者も、同時に勉強できるなかなかの優れもの。

 

ただ、簡単に証を立てるなんて言いましたが、簡単に証がたたないのが難しいところ…

 

東洋医学的に治療方針を立てる上で大切な事が四診と呼ばれる診断法。

望診(顔色や肌の色を診て五行的に分類します)、聞診(声の高さや発声、体臭なんかで身体の状態を判断します)問診(文字通りの診断法…かな?)、切診(脈や腹の様子を五行的に類推します)の4つの診断法から構成されているので四診法と言うんです。

これら四つから導かれた情報を総合判断し、「証」と言われる治療方針を決定します。

 

この「証」なるものが最後まで大切なんですが、その話はいつの日か…

 

小里方式ではこの四診を簡単に行って証を決め、鍼をしますが、一つ一つの説明に時間がかかってしまい、そんなにサクっとはいきません。

この日も、望・聞・問診までで証はほぼ決まったし、腹診でも肝虚か腎虚かどちらかにしぼられたんだから、脈で最終決定使用という事になりましたがそうは問屋が卸さない。

 

脾が虚に診えるとか肺が虚に診えるとか…

ここまで整合性が得られているのに、まだまだ不安定な脈診で証が覆えるの??

 

左右の脈を同じ圧で押すのも至難の技。

その深さは、指の当て方は、また毎回同じ場所で同じ深さで診ることができるか…とか…

 

鍼を使う時だってそう。

押し手(鍼を支えるほうね、鍼を持っていない手のほうね)の中で鍼がどこにあるのか分からないのに加え、親指と人差し指の間に入れて抜き差しする事もまだできず、その押し手の中で、鍼はたわむは、針先を感じることができないので、皮膚に刺さっててもわからない。

鍼管使わないやり方って、難しさ増し増しで、うん、入れようとすればするほど変なところに当たっていれば、そりゃあ針も痛いよね。

 

まだまだまだまだなのですが、最初はそんなものです。

できると思って勉強続けないとね!

頑張りましょうね!

 

とかなんとか言いながら、とりあえずは診ている深さは胃かもしれないよ、もう少し深いところ探ってみたら…なんてヒントを出しちゃったりして。

 

そんでもって脾の実探ってみたら…なんて言ってみたけど、陰の部の実って、そんなに捉えるの難しいのか?

 

うん、確かに難しい…

私もよく間違えるし…

 

 

脾実、脾実ってうるさく言ってたら、その他がどこも虚に診えて優劣つけられなくなってしまったって…

それでこんがらがってしまったと。

 

う~ん…

確かに……

バランスから捉えるのではなく、先ずは虚を虚と捉える、そこから始めるほうがいいみたい。

 

ホントに教えるって難しいです。

もうしわけない!!

とっても勉強になりました。

 

 

もう一人の脾虚も、今度は胃経の邪を脾の実と診てしまい、それから脱却できず、またまた主訴から説明し直さなければいけなかったし。

 陽の部に陰の部…

座学で出てきたので分かっちゃいたとは思います。頭では分かってても、いざ実践となると飛んでしまったりするものです。

 

望診、聞診、問診、腹診までで肺虚か脾虚ってまとまってるのに、脈が脾虚に診えない、ただそれだけで違う証を立てるわけにはいかないですよね。でも全体像を絶えず気にしておかないと、総合判断することを忘れてしまい、部分だけで捉えることもしばしば。

 

そこまでしても脾の虚に診えないなら、それでいいんです。

やってみて、変化を診て、これでいいんだ、これじゃいけないんだ、その積み重ねで得ていけばいいわけですから…

ただ、患者をモルモットにしないようにしないとね。

 

 

まあ、証を立てるって難しいけど、治療のストーリーをあれこれ妄想しながら、その方のいろんなことに思いをはせながらやっていれば、患者さんに今まで以上に寄り添えるかもよ!

 

あっ…治療のストーリーについて前に書いた事思いだした!

 

 

とりあえず、自分自身の試験に向けて息子以上に勉強しなきゃ!

 

えっ、なんの試験だって?

 

どんな点数になるかわからないし、恥ずかしくっていえません!!

 

 

では午後もがんばろ!!


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