初鹿 史典の熟成を楽しむ!

【第3256回】ビジネスモデルの限界

最近色々なところで聞くことの

一つに、日本を代表する

大手ハウスメーカーの

ビジネスモデルがもう限界に来ている、

というものがあります。
 
 
大手ハウスメーカーの数社が、

これまでの価格帯だけで勝負するのではなく、

「地域限定」「期間限定」とうたって、

これまでの価格より20~30%安い価格帯で

昨年から仕掛けております。
 
で結果、地域ビルダー、工務店の価格帯に

大手ハウスメーカーが入って

こようとしているのです。
 
その理由は、

「自社の工場の稼働率が落ちているから」。
 
大手ハウスメーカーは、自社で

生産ラインを持っており、
 
構造躯体だけをつくっている会社もあれば、

外壁や住設、サッシ、床材や建具まで

自社で製造ラインを持って

つくっているメーカーもあったりします。
 
製造ラインを自社で持つということは、

工場の稼働率が最大に近いレベルで

回っている時は、躯体も外壁も住設も、

非常に安価でつくることができますが、

受注棟数が減って稼働率が下がると、

途端に1つ1つの商品のコストが

上がってしまいます。
 
それだけ固定費がかかるのです。
 
製造ラインを自社で持つ、ということは、

人口が右肩上がりの時は正解だったのですが、

人口減、世帯数減、着工減の今は、

大手メーカーにとっての足かせになって

しまっていると見て間違いないでしょう。
 
だから今までの層だけでなく、

本来とはちょっと違う層の顧客からも

ガンガン受注していくために、

廉価版の商品をつくり、

それを売る部隊までつくって

いるのだと思います。
 
ところが、今度、安い商品をつくると、

営業マンは安価な商品が売りやすいので、

安価な商品ばかり売るようになります。
 
するとこれまで売っていた

高級品の数が激減する。
 
すると結局、収益性は改善されない。
 
ということで、製造ラインを自分たち

で持ってしまっている、大手ハウスメーカー

のビジネスモデルは限界に

近付いているのでは、

というお話です。
 
続きは次回、、
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