「実行項目を他人と共有する」
バンド経験を持つ人なら
誰もが理解できるはず。
一人でギターを練習して
いてもいっこうに上手くなら
ないのに、バンドに入ると
極端に上達スピードが上がります。
一人で通信教育で勉強しても
成果は上がりにくいのに、
塾に通うと順調に成績が
伸びていきます。
……これはなぜでしょうか?
人間は社会的な生き物です。
単独では行動せず群れで行動し、
お互いを支え合って生存を
はかります。だからこそ
我々の本能には「和を重んじる」
「組織の列を乱すまい」
とする意識があります。
バンドに入って自分だけ課題
曲を練習してこなかったら
どうなるか?
周りが一生懸命に見える塾で
自分だけ勉強していなかったら
どうなるか?
集団の中にいると他人に迷惑
をかけまいと「有言実行」
するように強制されるのです。
だから、目標……特に日々の
タスクを設定する「実行項目」
は他人と共有するのが得策です。
上司でも同僚でもいい、
友人でも家族でもいい。
「自分は毎日これをこうするんだ」
と一言表明するだけでも意識が
変わり、成果は上がるでしょう。
もっと良いのは「大勢でそれぞれ
の実行項目をチェックする」
と最高です。例えば、バンドを
組んで演奏するだけでなく、
録音して練習の後30分で良い
ので全員で演奏を聞き返す
反省会をすると上達が早いのです。
「下手」が目立つから、
和を乱すまいと全員で努力する
ようになるからです。
「目標は紙に書いて掲げると
達成しやすい」などの統計も
ありますが、これはこういった
ケースを単純化した例でしょう。
人は他人に見られることで、
その意識はガラリと変わるものです。