リンク: 北海道新聞 世界ノルディック札幌大会.
複合の道産子選手で、ただ一人の日本代表入りした加藤大平選手(22)。所属するサッポロノルディッククラブは、2002年に廃止された雪印スキー部の複合部門のコーチと元五輪代表選手らが「道内の複合を強くしたい」とつくったクラブチームだ。第一期生である加藤選手の代表入りに、富井彦(げん)コーチ(33)は「北海道で複合競技を目指す若者たちの励みになる」と活躍に期待している。 加藤選手は、上川管内和寒町出身。和寒小四年のとき、兄と一緒に地元のジャンプ少年団に入り、中学では複合競技に進んだ。
ジャンプは苦手だったが、練習を重ね中三の全道中学校スキー大会で優勝。ジャンプの名門・下川商業高校に進んだ。高三では走力もつき、ノルディックスキー複合のW杯Bにも出場した。
加藤選手と富井コーチの出会いは二○○二年三月の全日本選手権。高校二年生だった加藤選手は、ジャンプ種目でソルトレークシティー五輪代表の富井さんと同じ点数を出し、トップに並んだ。「高校生なのに、うまいジャンプをするな」と富井さんは将来性を感じた。
そのころ雪印スキー部は、子会社の不祥事の余波などを受け複合部門を廃止。富井さんはコーチらとともに、クラブチーム「サッポロノルディッククラブ」に移ったが、二年後に現役を引退。高校卒業を控えていた加藤選手を同クラブの選手として勧誘した。以来、技術指導だけでなく、大会や合宿の移動の運転手にもなって加藤選手を支えてきた。
道産子のノルディック複合の日本代表は大会関係者によると、リレハンメル五輪(一九九四年)団体で優勝した留萌管内小平町出身の阿部雅司選手以来という。加藤選手は「選手権には出場しなくてはいけないという覚悟で競技を続けてきた。本番では全力を尽くしたい」と話し、気を引き締めている。富井コーチも「サッポロノルディッククラブは北海道の複合を強くするためにつくったチーム。加藤選手の活躍で道内で複合競技を目指す若者が増えてほしい」とエールを送っている。
世界ノルディック選手権開幕まであと2日。
もうすぐ始まります。
加藤選手は、社会人になってからずっと、ファーストステップでトレーニングや治療を行っています。
昨年のトリノオリンピックは、代表まであと一歩の所までいきながら次点になき、今年の世界選手権を目標にやってきました。春からケガが絶えず、途中で負けそうになっていましたが、ここまで復活して来ました。
代表にはなりましたが、試合に出れるかどうかはまだ決まっていないので、最後の調整をしっかりとして大会に臨んで欲しいですね。