レンキン

外国の写真と
それとは関係ないぼそぼそ

遺産

2006年06月23日 | ぼそぼそ
 実は高校生まで漫画家になりたかった。

夢見がちな少女であったので、暇さえあればノートに
思いついた話の舞台や構成などを書き記していた。
しかしストーリーを考えるより
背景や設定などを考えるほうに夢中になってしまい
本筋そっちのけで舞台となった国の成り立ちや
過去の年表、宗教観などを書いていたので
大抵本題に突入する前に力尽きていた。
本棚の整頓をしていて見つけた
それらのノートの一冊を見ても、だから一体
何が描きたかったのかさっぱり分からない。
自分なりの世界観を作ろうとして壮大になりすぎ
失敗している様がイキイキと描かれている。
ノートにびっしり書き綴られた空回りっぷり。感心する。


独り善がりにならず、ただの設定披露にならず、
きちんとストーリーを追う事は大変難しかった。
ので結局何も描けないまま今の私となっている。
掃除の機会に引っ張り出され、照れ笑いと共に
元の場所にしまわれるノートだが
いつか何かの形できちんと纏めたいなあと思う。
青春の遺産が覚書ではなく
ちゃんとした物語になっていたら、
ちょっと格好いいじゃないか。

いいじゃないかと照れ笑いしつつ
今日のところは元の場所にしまうのだが。