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父のこと 14

2018年10月02日 | 父の話
 父は小さい頃、貧しさが理由でいじめられたと言っていたけど
理由は多分それだけじゃない。
父と話していて思うことや、自分の事と重ねて考えると分かる。
それがなんという病気、あるいは障害かは分からないけど
何らかの発達障害があったことは確かだ。

父は頭が良く、独特の記憶法を持っていて
私にもそれを実践しろと言っていたけど
私には父が何を言っているのかちょっと分からなかった。
私は父と違い勉強の神に見放されていて、
本当に本当に頭の悪い子供だった。
でも父にはそれが理解できず
勉強の面では随分酷いことを言われた覚えがある。

そういう事を、同年代の友達にも言ったらどうなるだろう。



父はずっと、父自身のことを嫌っていたはずだ。
友達の気持ちを考えられず、場を白けさせるような事を
言ってしまう自分。
身勝手な考え方をしてしまう自分。
ネガティブな思考に陥ると抜け出せない自分。
常に自分の事を一番に考えてしまって
「つい」他の人のことが二の次になってしまう自分。


でもそれらは多分、父の心の持ちようではなくて
氏育ちの問題でもなくて
頑張れば何とかなる問題でもなかった。
次に父に会ったら言ってあげたい事がある。

お父さんは頑張ったよ。
一所懸命生きてたよ。
悪くなんか思っていないよ。


父は善人たろうと必死で生きていたけど
父の中のちょっとした脳の回路が
その思いと反対に動くことがあった。
父があんなにもがき苦しみ、
弱さに泣いたのも

父が善人だったからに他ならない。

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