中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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ツールドモンブラン(11);1日目(3);ボンノムのコル

2011年09月03日 10時56分01秒 | フランス・スイス・イタリア;ツールドモンブラン

                          <ボンノム小屋を目指してトラバース道を行く>

   ツールドモンブラン(11);1日目(3);ボンノムのコル
           (アルパインツアー)
         011年7月16日(土)~24日(日)

第3日目;2011年7月18日(月)
(トレッキング1日目) (つづき)

<谷間の道を南へ進む>

■牧場の小屋でトイレ休憩
 ローマ時代の橋桁付近で休憩を
終えた私たちは,10時44分,再び歩き出す.
 相変わらず良く整備された道幅の広い砂利道が続く.前方には氷河を抱く高い山が見えている.上り勾配がほんの少し急になる.
 10時46分,木造の古い小屋の前に到着する.ここは古い作業小屋.トイレがある.ここで暫くトイレ休憩る.地図で確かめると,この場所にPrise d'eauと書いてある.地名なのか,それとも説明文なのか意味不明.
 小屋の周辺は牧場.真っ青な牧草が眼に鮮やかである.
 道ばたに綺麗な花や,珍しい植物があると,ガイドのクリストファが立ち止まって,英語で説明する.S村リーダーが日本語に訳して,ごく簡単に説明してくれるが,草花のことに疎い私には,説明内容が理解できないので,メモを取ることもできない.

<素敵な案内板>


<牧場の小屋>


<クリストファの花の説明>

■牧場の中を通過
 11時30分を過ぎる頃,私たちは,何時の間にか,茶色の牛が沢山放牧されている牧場の中を歩いていることに気がつく.
 クリストファの説明によると,この牛はナントカ(名前を聞いたがすぐに忘れた)という品種の牛で,一般の乳牛に較べると採取できる牛乳の量は半分程度しかない.しかし,この牛の牛乳は味が濃厚で,高品質のチーズができるとのこと(内容は聞き間違えているかも知れない).

<ナントカという特別な牛の牧場>

■山が見え出す
 牧場を過ぎると,山登りらしい雰囲気になり始める.
 前方には,残雪の山脈が見えている.クリストファが,
 「あそこに見えている山脈の右の方,丁度手前の山で遮られて見えない所にボンノムのコルがあるよ・・・底まで登って,あの山脈の裏側のトラバース道を歩くんだよ・・」
と教えてくれる.

<素晴らしい山並みが見えはじめる>


<前方に尖鋒が見える>


<目の前の山の右手の影に目指すボンノムのコルがある>

■広い河原
 12時35分,広い河原に到着する.河原の中に架かる小さな橋の上に若者が数名,まるで電線の雀のようにな案で座っている.
 地図を見ると,この河原にla Balmeという表記がある.ただ,この表記がこの河原を指しているのか,それとも河原の東側にある小さな山脈を指しているのか良く分からない.この辺りの標高は,多分,1706メートルだろう.


<広い河原;先客の若い集団が遊んでいる>

■河原で昼食
 この河原で,昼食を摂る.
 歩かなくなると,幾分寒い.クリストファがリュックから沢山の食料を取り出す.また一部の元気の良い方は,少しずつ食料を分担して,ここまで運んできている.
 沢山のネーベン,果物などが所狭しと並べられる.
 すべてが美味しいが,その中でも特にチーズが素晴らしい.各種のチーズが並べられている.その中には,さきほど行き会ったナントカという牛の乳から作ったチーズがある.なるほど味が特にまろやかで美味しい.

<河原で昼食>


<河原で昼食>

<ボンノムのコル>

■森林限界を越える
 13時14分,昼食を終えた私たちは,河原を出発する.
 トレッキングルートは次第に登山らしい山道になる.すぐ近くに見える山裾には氷河が流れた跡と一見して分かる切り立った断崖が見えている.その断崖の縁を通るトラバース道が見えている.クリストファに伺うと,あの断崖の上の道もツールドモンブラントレッキングルートの一つだという.ただ,私たちが歩いているルートよりレベルが上の難ルートのようである.
 素晴らしい光景だが,私のデジカメでは,写る範囲が限られていて,撮影は到底無理.私はノートの10数秒で辺りの風景をスケッチする.
 私たちは何時の間にか森林限界を越えている.樹木はなく,辺り一面に草花だけが生えている.しかし,トレッキングルートは,多少上り勾配がきつくなったものの,礫や砂利の比較的歩きやすい登山道が続く.
 ほぼ南へ向けて歩いてきた道路が,途中で南東に向きを変える.そのまま1キロメートル余り登り続けると,今度は鋭角に右に曲がって,南西に向きを変える.

<花の名前はからっきし分からないが綺麗な花が咲いている>

■ボンノムコルに到着
 登山道の周囲には,綺麗な草花が咲いている.草花のことはまるっきり分からない私は,端から端の名前など覚える気はないが,紫色,黄色の可憐な花が沢山咲いている.道路は礫混じりの砂利道ながら,四駆の自動車ならば通れるほど立派である.
 やがて,遙か前方に峠が見え出す.鞍部の右手には小さな小屋が見えている.小屋の近くには数人の人影が見えている.クリストファが,陽気な調子で,
 「あそこのコルまで行けば,その後,長い登り坂はないよ.あそこからの眺めは素晴らしいよよ・・」
と私たちを励ます.
 
14時51分,私たちは,ボンノムのコル(Col de Bonhomme,標高2329m)に到着する.コルの西側に先ほどから見えていた小屋がある.小屋の近くで沢山のハイカーが休憩を取っている.
 私たちも,ここで10分ほどのトイレ休憩.
 手許の1/25000の地図で,ボンノムjのコルの位置を確かめる.気温は計測しなかったが,多分,20℃を下回っているように思える.私は防寒を兼ねて雨具の上着を着用する.
 進行方向左手,つまり東側には,遠く北北西に位置するエギューデランシェ(読み方曖昧;Aig de Lanchettes,標高3085m)から西南西に延々と続く尾根が見えている.その尾根の先端に近い位置にあるテレノアドフォア(読み方は曖昧;Tere Nord des Fours,標高2756m)から西北西に下る尾根が,ボンノムのコルまで続いている.どうやら,氷河が作った巨大なきなカールの一番奥に,ボンノムコルがあるようだ.
 長い尾根の山腹は,多分氷河に削られたと思われる断崖になっている.礫が累々と積み重なった断崖である.このスケールの大きい風景は,さすがにヨーロッパアルプスである.

<ボンノムのコルが見える>


<ボンノム峠>

<ボンノム小屋へ>

■トラバース道を行く
 休憩を終えた私たちは,15時01分に小さなコルを出発する.
 大きな岩がごろごろと転がっているトラバース道を進む,ときどき小さな上り下りがあるが,概して緩やかで長い登り坂である.
 そして,16時03分,小さな峠に到着する.ここで,5分ほど展望休憩を取る.
 地図で確かめると,この峠はクロイデボムのコル(発音は怪しい,Col de la Croix du Bonhomme,標高2460m(?),曖昧)らしい. 峠にはケルンのようなものが積んである.
 ここからの南側の眺望が素晴らしい.素晴らしい眺望をバックに,交代で記念写真を撮る.

<ボンぼるのコルを出発>


<緩やかな下り坂の先にボンノム小屋が見え出す>

ボンノム小屋に到着
 達休憩を終えた私たちは,16時08分に小さな峠から歩き出す.
 実に穏やかなのびのびとした展望の散策路が続く.緩やかな下り坂である.
 そして,16時04分,私たちは,無事,今日の目的地,ボンノム小屋に到着する.

<ボンノム小屋に到着>

■ゆったりとした部屋
 まずは,割り当てられた部屋に入る.
 客室は,小屋の2階に並んでいる.F田さんと私の男性群は「モンブラン」という部屋が割り当てられる.もちろん山小屋なので豪華ではないが,入口を入ると通路の両側に2段ベッドが1基ずつ置いてある.通路の幅は1.5メートルほどあり,決して狭くはない.二段ベッドの幅も,ゆったり寝られるだけの大きさがある.つまり普通のベッドである.
 通路の突き当たりには窓があり,外の景色が良く見える.
 同室のF田さんは,暫く振りの山行で,大分疲労したというので,2段ベッドの下の段を使って貰い,私は上の段を使うことにする.
 部屋にリュックを置いて,一段落したら,1階の食堂兼談話室で,コーヒーでも飲みながら,夕食までの間,ユックリと凄そうと思う.

                                      (つづく)

「ツールドモンブラン」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/aa71651212dd0217a9689bd2615592bb
「ツールドモンブラン」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/91b38642c7e9f907b06d55074db6267e 
「ツールドモンブラン」の目次
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/4a4c5fb759853b8b140c4d3944095d8c

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[編集後記]

2011年9月2日(土
  曇,一時,小雨がぱらつく

 大型台風12号は,超ユックリの速度で四国地方を北上している.とにかく大きな台風で,風速15メートル以上の強風域は軽く本州全体を飲み込んでいる.
 台風の中心からはかなり遠く離れている神奈川県にも大雨警報が出っぱなしである.こんな状態が9月1日から,もう3日間も続いている.天気予報によると,明日,4日まではこんな状態だという.
 ところが,ところが・・である.
 パソコンで雲の流れを眺めると.南西の方向から北東に向けて,次から次へと強い雨雲が流れ込んでいるのが良く分かる.確かに丹沢方面の山間には強い雨雲が連続して押し寄せている.
 ところが,実に微妙な距離で,私が住んでいる鎌倉や三浦半島を避けるようにして,雨雲が通過している.その結果,今日,9月3日の昼過ぎに少しばかりの降雨があった以外は,この3日間,全く雨が降っていない.雨どころではなく薄日さえ射している.
 私は,自宅周辺の天気を眺めながら,ひょっとしたら丹沢へ行っても良かったのではないかと,何回も思う.その度に,パソコンで雲の流れを見て,
 「やっぱり,丹沢は雨だな・・」
と納得する.
 今日もヤボ用があって,午後から大船までブラブラと歩きながら出掛ける.途中で,傘を射すほどでもない霧雨にあうが,すぐに止む.
 一時の蒸し暑さに比較すると,今日は,涼しくて何とも心地がよい.勢い足が弾む.
 駅前で用事を済ませてから,まっすぐ帰宅するのを止める.
 どうせ大船まで来た序でに,今日は駅近くの西友に入ってみようかと思う.かといって,欲しいものはあるにしても,特に今日,どうしても買わなければならないものはない.
 …で,何となくテレビ,パソコン,デジカメ,文房具などの売り場をブラブラして小一時間過ごす.
 ついで,どこかで,コーヒーでも飲もうかと思う.成り行きで,駅ビル1Fのコーヒーショップへ入る.
 ・・・が,入口のドアーを開けて店に入った途端に,タバコの猛烈な臭いが鼻に突く.私は息を止めてすぐに外に出てしまう.この店は,一応分煙になってはいるが,換気が悪いためか,禁煙席でも猛烈にタバコ臭い.こりゃダメだ.
 かといって,わざわざ他の店まで行ってまで,コーヒーが飲みたいわけでもlないので,温和しく帰宅することにする.
 もう帰りまで歩くのも,何となくかったるい,そこで,バスを利用して帰ることにする.
 ボンヤリとバス待ちの列に並んでいると,いきなり,
 「FHさん・・」
と肩を叩く人がいる.驚いて振り返ると,塔ノ岳のご常連,韋駄天のSさんである.
 こんなところで,Sさんに会うのも奇遇だが,一緒にお茶をするのは,またの機会にしましょうということで,Sさんとお別れ.夕方,自宅へ戻る.
 今日一日,私は一体何をしていたのだろうか.
 また今日も,毎度のように反省すること頻りである.
                              (愚痴おわり) 




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