風まかせ~

自分で歩いて得た季節のきまぐれ情報です。気が向いたときに写真付きで時々出します。

鎌倉街道と思われる道を自転車で(9)

2020-04-25 | 歴史散策

桶川市から上尾市に入ります。

 

 

①熊野神社

 熊野神社は樋詰氷川神社を通る道からは少し外れた位置に有ります。

 川の端にあることから「かわたん」が転じて川田谷になったという説もあるこの地は古くから古墳が多く存在していることで知られ、その中の一つである熊野古墳と呼ばれる円墳上に熊野神社は建てられています。たびたび登場する「風土記稿」によれば「熊野社 東光寺持」と載り当時は天台宗東光寺が別当であったことが判ります。東光寺は泉福寺の末寺で天長6年(829)に慈覚大師により開基されたといわれています。

熊野神社古墳

 熊野神社古墳は昭和3年に小さな祠であった熊野神社を改築の際墳頂を掘削したところ粘土槨(ねんどかく)が発見されそして勾玉などの遺物が出土しました。調査によりさきたま古墳群より約1世紀前に築造され4世紀後半と推定されています。古墳自体は県指定文化財ですが出土品の多くは国重要文化財になっています。平成30年は「国指定重要文化財熊野神社古墳出土品」が発見されてから90年の節目の年だったようです。神社の脇には出土品の記念碑も建てられています。

 

 

②観音堂

 観音堂は川田谷にある庵室で樋詰観音院と称していました。荒川を渡る樋詰橋に向かう途中にあります。創建年代は不詳です。新編武蔵風土記が編纂された江戸時代末期には観音院と称する寺院でした。足立坂東観音霊場23番になっています。ご本尊の准胝観音菩薩は盗難により行方不明になっているようです。

 

 

③椿堂

 ここからは上尾市になります。

 椿堂は椿の古木があったことから付けられたといわれています。この名にちなみ「うぐいすの傘落としたる椿かな」という芭蕉の句碑が有ります。この句碑は天保5年(1834)に建てられました。この句は芭蕉が48歳の時の作で元禄3年(1696)2月6日伊賀の百歳子という人の家で詠まれたものといわれています。句碑の前に六角地蔵が有ります。歴史的にはかなり古いものと思われます。

椿堂の創建は不詳ですが本山派修験林蔵院(明治4年廃寺)が所有していた地蔵堂です。

 

 

 

上尾市に入りゴール地点が近づいて来ました。


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