高安が金星 勝負の後半へ「やり残したことある」 大相撲春場所8日目
◯高安(押し倒し)●豊昇龍(春場所8日目=16日)
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【大相撲三月場所】八日目 ◯高安(おしたおし)豊昇龍× =エディオンアリーナ大阪(甘利慈撮影)
温かい拍手を浴びながら土俵を下りた高安が小さくうなずいた。手にした懸賞は44本。令和4年秋場所の照ノ富士戦以来、約2年半ぶり通算6個目となる金星獲得だ。
「会場も熱気がすごくて盛り上がっていたから気持ち良かったです。横綱に勝つのは本当にうれしいこと。達成感がありますね」
新横綱豊昇龍との結びの一番は、立ってすぐ左を深く差したことで流れをつかんだ。重い腰を生かして、どっしり構えると、この体勢を嫌った豊昇龍が先に動いて振りほどく。高安は慌てることなく突き立て、間髪入れずにいなして相手を泳がせ、最後は押し倒した。「メリハリ良く攻められたんじゃないかと思います」。めまぐるしい動きの中でも足の運びと重心の移動は非常に滑らかだった。
2月に35歳の誕生日を迎えた。この春場所で初土俵から丸20年である。「今が一番楽しい。順風満帆でなかったけど、こうしてまた上位で良い相撲を取れるのは感慨深い」。平成生まれ初の関取と騒がれ、大関にも昇進した。ただ、腰痛など何度もけがに苦しみ、賜杯には手が届いていない。
それでも諦めず、稽古と体のケアを真摯に続けてきた高安は言う。「まだやり残したことがいっぱいある。それだけが(自分を)突き動かしています」。1敗をキープして後半戦へ。不屈のベテランが悲願を成就させることを願う相撲ファンは、きっと少なくないはずだ。(宝田将志)産経新聞
優勝してほしい
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