ふくらく通信

東北人が記す、東北の良さや震災の事、日々のなんだりかんだり。
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陸前高田3:2012年6月12日の記録

2017-12-14 14:34:30 | 東北被災地の歩み:岩手

県立高田病院前の大通りを、北西へさらに進む。

それは、かつて大船渡線の竹駒駅があった辺りにたどり着く道だ。
竹駒駅は、気仙川を遡った津波の被害を受けた。付近は、多くの町の破片で埋まったそうだ。


竹駒駅より手前になるが、スーパーマーケットの「マイヤ滝の里店」がある。

周辺には、仮設での銀行も設置されている。

マイヤの向かいに、「未来商店街」が見えた。

近くで、オオヨシキリの声が聞こえている。

小川が流れ、手作りの看板と橋が架けられた心地よい場所だった。

 

 

被災したが、地元で店を再開したい人の、その思いを汲んで作られた仮設商店だ。


ここに「ブロック808」という飲食店がある。

震災前は駅前の町の中で、市役所からも近い場所にあった。それはあの日、津波で消えた。

それから1年と2ヶ月あまり後に、「未来商店街」で再開したという。


その「ブロック808」で昼餉にする。

 

献立を見ると、野菜を上手に活用したものだった。

地元の野菜を多く使っているらしい。

若い女性が応対してくれたが、とても笑顔が素敵で、明るく気さくに接してくれたのも嬉しい。


出てきた料理も、おかずが豊富だった。

そのどれもが、一つ一つ味付けが違い、工夫がなされていたのが素晴らしい。

ここは、訪れる人が寛げるように仕立ててあるのだなと、作り手の思いが伝わってきた。


こうやって、被災地でつながりを大切にしている人々がいる。

被災しながらも、誰もが、ほっとできるひと時を得られるようにと、励む人がいる。

被災地の風景は切ない。

けれども、訪れる人を和ませて力づけている、そんな輝きもあるのだ.。



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