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パワースポット探索~奈良 畝尾都多本神社(うねおつたもとじんじゃ)~

2021-06-30 10:00:00 | パワースポットと癒しの旅

去年参拝した神社ですが記事をあげてなかったので。

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2020年6月11日参拝
橿原神宮から車で7分ぐらいの所にあります。
日本の神様カードの【二十 泣澤女神/なきさわめのかみ】の解説に記載されている神社です。
主祭神は、泣澤女神、

別名「啼澤神社(なきさわのもり)」

 

「畝尾」の由来 (ウィキペディアより)
※あとで、國學院大學の古事記学センターでこれに触れる文章が出て来るので覚えておいてね。

畝は、うねうねしているところ。尾は、鳥獣のように山の裾が長く引いているところ。

畝尾は、山の裾のことをいう。この事から、香久山の麓にある畝尾ということになる。

 

手つかず感のある神社なので(実際には、ちゃんとお掃除もされているようですが)

虫刺されに注意してください。

蚊がたくさん飛んでいます。

気になる人は防虫スプレーをご持参ください。

 

そんなに奥行きのある神社でもなく、小さめの神社かと。

一番奥には、摂末社である八幡宮があり、その手前に質素な本殿があります。

お賽銭箱がないので、中を覗くと「三宝」の上にお金が乗っているのが見えました。

 

これは投げ銭をするしかありませんね。www

というわけで、左手でする方が三宝の上に乗りやすいと

他のメンバーからのアドバイスを頂いたので早速やってみました。

 

見事、外れました~。

泣澤女神様、申し訳ありません。

今回ドライバーをお願いしたMさんの希望で、ここへ参拝する事になりました。

なかなか、泣澤女神(なきさわめのかみ)が主祭神の神社はありそうで・・・ありません。

玄松子さんのブログでもここ意外だと

於呂閇志胆澤川神社(おろへしいさわがわじんじゃ)

(住所: 岩手県奥州市胆沢区若柳字下堰袋48)ぐらいしか記載されていません。

他をあたっても、例えば日吉神社(滋賀県高島市マキノ町大沼178)は、
神社明細帳には、もとは泣沢女神を祀る神社だったが、慶應年間に日吉大社より大山咋神を迎えたとあり、主祭神は「大山咋神」となっています。

 

古事記での登場するシーン

めったに神社参拝ツアーでは登場しない女神様なので

ご存じの方も多いとは思いますが古事記で登場するシーンを簡単に説明しておきます。

 

妻の伊耶那美神が迦具土神を生んだことによって火傷を負い、最終的に黄泉の国へと旅発ちます。
しかし、夫である伊耶那岐神は、悲しみに打ちひしがれ、女神の枕元で腹這いして泣き、足の方に腹這いして泣き続け、

その溢れんばかりの大量の涙から成った神様です。香山の畝尾の木本に鎮座するとある。

以上がこちらの神様が登場した場面です。

しかし・・・

なぜ神様として祀られている神社が少ないのか?

・・・と思い、検索をかけると

藤並神社(和歌山県有田郡有田川町天満)・泣沢女の古墳・・・というのが見つかりました。

ん「泣沢女?」「古墳?」って何?

上記の神社のある有り田川町のホームページによると

泣沢女の古墳は、7世紀に築造された有田川流域最大の後期古墳で、和歌山県の史跡に指定されています。古墳の内部には、和歌山県内では珍しい巨石を使用した横穴式石室が構築されています。発掘調査により、耳環やガラス玉とともに人歯が出土しており、被葬者は12歳前後の女性と考えられています。

・・・・と書かれていたので、決して神様ではないなと思いました。

主祭神もしくは配神でもいいので祀られている所が他にないのか?・・・と探していると

国学院大学の古事記学センターに行きつきました。

泣沢女神の記事を読むと・・・

 

ナキサハの名義について
以下の通り2つの解釈がある
①泣沢神社の土地に基づく命名
②「泣き多」を原義とした、哭泣の神と考える



泣沢神社の土地に基づく命名について
水音のする沢を原義とした、水の神と考える立場で、その語が後に「泣き多(さは)」と解釈しなおされたことで、涙によって成ったという説話が生まれたとする説がある。



「泣き多」を原義とした、哭泣の神と考える
後にサハが「沢」と同一視され、音を立てる沢と解されるようになったとする説がある。
神名表記からその性質を捉える試みも提示されており、『古事記』の「泣沢女」の「泣」字は涙に重点をおき、涙より化生した水の神であることを強調していて、『日本書紀』の「啼沢女」の「啼」字は、声をあげることに重点をおいて、泣き叫ぶことを強調している、と、各神話中の性格付けが字面に反映されているとする説もある。



「哭女」という役割を担った女達
すなわち、葬儀に際して大声で激しく泣く儀礼的な役割をうけおう「泣き女」の習俗は、中国や朝鮮にも確認され、日本では昭和初年まで各地にわずかに残っていた。
その由来は古く、『日本書紀』や仮寧令、喪葬令などにも見えている。

との意味は、死者の荒ぶる魂を鎮めるためとする説や、魂を呼び戻し生き返らせるためとする説があり、記紀の事例では、アメワカヒコ神話や仁徳天皇即位前紀の菟道稚郎子の死などに、死者の蘇生が慟哭に結びつけて語られているのが認められる。
また、泣き叫ぶことにはこの世とあの世との間の道を開く力があると捉え、伊耶那岐神の号泣は、泣き女の起源神話としての性質を持ち、泣き叫ぶことで、黄泉国に入って伊耶那美神の魂を取り戻すための道が開かれたことを表していると解する説がある。

また、この神が、記紀神話で伊耶那美神の死に関わって生まれていることや、万葉歌で死者のための祈りが捧げられていることなどから、その働き

が、葬儀に際して死者の復活を願う人々の祈りに対し、その方策を授けることにあると考え、『古事記』では、伊耶那岐神に復活の呪文を教え、伊耶那美神復活の方法を授ける役割を担っているとする説がある。



記紀神話の泣沢女神とその鎮座地(香山の畝尾の木本)との関係
井戸が神聖視されて神社となった例は古代より多くあり、畝尾都多本神社もそのひとつと考えることができるが、『古事記』所載の鎮座伝承については、記紀神話に登場するナキサハメの神がもともと「泣き多」の意の哭泣の神であったのが、やがて「啼き沢」と解されて、当神社の音を立てる湧き水の神に結びつけられたことで神社の起源譚として成立したものではないかと想定し、当地の湧き水の自然神が、『古事記』の神々の系譜の中に組み入れられ、その場所が泣沢女神の鎮座地として選ばれた歴史を背景に考える説がある。

また、泉が生命復活の信仰と結びつくのは世界的に例があり、この時代にも泉が冥界とも通じると考えられていたことを認めた上で、天上にも通じる神聖な香具山の麓にある泣沢神社の湧き水が、黄泉国とつながって生命復活の信仰に結びついていたのではないかという信仰の起源を想定する説もある。

以上転記終了

 

いや~、面白いな・・・。

昔、何かのドキュメント番組で韓国の葬儀の際に泣く役目の人がいて

声を枯らして「アイゴーアイゴー」と泣き叫ぶ様子が写されていました。

日本でもその風習が残っていると伝えていたましたが、

子供心にその泣いているシーンがすごく印象に残っていました。

まさかそのことが今に繋がるとは・・・とちょっと驚きです。

歴史​(ウィキペディアより)
創建不詳 『万葉集』巻第二の二〇二に、 哭沢の神社に神酒すゑいのれどもわご玉は高日知らぬ(泣沢神社の女神に神酒を捧げて薨じられた皇子の延命を祈っているのに、皇子はついに天を治めになってしまわれた。)
その左注に、「右一首、類聚歌林に曰は桧隈女王の泣沢女神を怨むる歌といへり。日本紀を案ふるに云はく、十年丙申(696)の秋七月辛丑の朔の庚戌、後皇子命薨りましぬといへり」と記されている。これは、持統天皇十年(696)に、松隈女王が再生の神に神酒を捧げ高市皇子の延命を祈ったのに、蘇ることなかったという、泣沢女神を恨む和歌である。この事から畝尾都多本神社は、飛鳥時代には既に存在していると考えられる。なお境内石碑には以上の万葉集の注に加えて、「泣沢売神は命乞の神なり」という平田篤胤の『玉襷』の一節と、「語源的に沢女は雨に通ず水神なり」という本居宣長の『古事記伝』の一節の引用が刻まれている。 
延喜式内社の畝尾都多本神社と比定され、同じく式内社の畝尾坐健土安神社が隣接して鎮座。奈良時代の正税を収納管理する役所「香山正倉」の遺構が周辺から発掘されている。 
明治時代に社殿が再建された。 

このひっそり感と、手つかず感は、ニノの好きな雰囲気です。

※くどいですが、実際にはちゃんとお掃除もされていますよ。

摂末社 稲荷神社(御祭神 - 保食神)

摂末社 八幡神社(御祭神 - 八幡大神 · 比売大神 · 気長足姫大神)

愛宕社

祇園社

 

畝尾都多本神社

所在地 奈良県橿原市木之本144 

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