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読んだ本の感想と旅行の日記を書いていきます。
後、その他なんかあれば・・・

49冊目:「沈まぬ太陽 二 アフリカ篇・下 」

2011-07-10 18:49:15 | 
総評:★★★★☆ なかなか
面白い度:★★★★☆ 面白い
読みやすい度:★★★☆☆ 普通
ためになる度:★★★☆☆ 巨大組織のムゴさ
また読みたい度:★★★☆☆ 普通


二巻目は恩地の過去から日本に戻れとの辞令を受け取るまでの話。
なんと、会社の規定では海外僻地の出向は2年までとなっているが、恩地はなんと10年間も海外の僻地に飛ばされていた。

2年間労働組合の委員長をして、上層部から疎まれていたとはいえとても酷すぎる。
フィクションならいいが、モデルとなる人物はいるのだろうか・・・

とりあえず、この主人公の恩地元はなんか本当に渡辺謙にイメージがもろかぶりしてしまう。映画はまだ見たことないけど。
なにかと読んでいて、渡辺謙の姿を想像し、恩地はこんな感じの人なんだなぁと具体的にイメージができる。妙な親近感。

恩地は10年間の間に、人事の担当と何回か話し合いの機会を持つことになるが、その度、日本に戻りたければ今までの労働組合と縁を切れといった半ば脅しをかけられている。

その度、恩地は頑なに人事担当の申し入れを拒否する。
そこはすごいなと思う一方、頑固だと思った。
もう海外勤務に参っていて、家族に迷惑をかけてもいるのに、さらに会社から追い詰められるが、それでも組合との縁を切らず、海外に残るというその執念は本当にすごいと思う。

自分だったらもう勘弁してくれとなり、嘘をついてでも日本に戻りたいと思うだろう。それかいい加減会社を変えると思う。
しかしその頑固さが最終的にいい方向に働き、最後は会社を相手に訴訟を起こし見事に勝利する。
日本に残った労働組合、その他恩地に世話になった人々、その人たちの働きもあり、今までの恨み?も晴らす形で日本に戻ることが出来た。

そんなハッピーエンドで良かったと思うアフリカ編であった。
しかしまたこんな困難が三巻以降も続くんだろうなぁと思う。
そんなんで次の巻も楽しみである。