『頭は低く、目は高く、口狭くして、心は広く、孝を原点とし、他を益す』
平成3年頃まで、土曜日の一般稽古では、大山倍達総裁直々による稽古があった。
池袋の本部道場でのことです。
大山総裁は、よくこの話をされていた。
頭は低くとは、謙虚でいなさいということ。
しかし、その志しは常に高く持ちなさいと。
それが、目は高くの意味だった。
大山総裁から言われたことがあった。
「二瓶君、キミの名前は強かった先輩に似てるね。」
「むかし三瓶啓二という強い先輩がいたよ。」
「全日本を連覇した強い男だったよ。」
「この先輩は、努力したよ。死に物狂いで努力して強くなったよ。」
「キミも三瓶先輩のように強くなりなさい。」
志しを高く持つことの重要さを大山総裁は説かれていました。
四国松山で2004年の横浜の全日程が終了した。
天皇杯5回戦、ガンバ大阪戦です。
結果は0-5。大黒に5失点、菅野の一発レッド退場。
結果しか見ることが出来ない人は、「情けない」と思うんだろうね。
でも、私は思った。
この敗北を見届けることが出来てよかった。
松山の地まで来て本当によかった。
自分の目で、耳で、声で、この今年のチームに別れを告げることが出来て
本当に良かった。
最後の瞬間まで一緒に闘うことができて。
前半1失点目は、大黒の一発に度肝を抜かれた。
だけど横浜もチャンスを作った。
中盤の支配は五分五分
臼井のケアでボランチの遠藤をサイドに引っ張り出し
逆サイドでは大友が仕掛けた。
闘うことが出来ていた。
しかし、前半終了間際の2失点目。
カウンターからだったね。
ガンバのリアクションサッカーにしてやられた。
後半も同様の戦いが続いたが、やはりカウンターからの一対一で菅野が一発退場。
PKを大黒のハットトリックで決められてしまった。
10人の横浜は、しかし点を取りに行く。
この試合、守って終わらせるわけには行かない。
勝つためには得点を狙うしかない。
そこから、30分に渡るサムライ達の最後の戦いが始まった。
いや、後半開始からすでに始まっていたのかもしれない。
サムライはピッチにいた。
ベンチにいた。
そして、スタンドにもいた。
志しの高き者達は、あらん限りの力を振り絞って
自分達の出来る戦いを繰り返した。
あいつらは何点取られても攻め続けた。
俺達も何点取られても、『Magico FULIE』を歌い続けた。
大友は足を攣らせていた。
スタンドには声の枯れる者、涙を浮かべる者もいた。
だけど、戦いを止める者はいなかった。
DFのツイードも攻め続けた。
河野も攻め続けた。
最後の瞬間まで
倒れるなら、闘って、闘って、前のめりになって力尽きよう。
それが志し高き者達の戦いだ。
それがサムライなんだ。
フロントよ
松山の戦いを見てくれ
何かを感じてくれ
これから君達が壊そうとしているチームが、この一年、どんなに成長を遂げたかを
スタンドがこのチームの何を認めていたのかを。
積み上げるのではなく
壊して新しいものを作ることを選択したフロントよ
君達の『志し』を見せてくれ
納得させてくれ。
頭は低く
目は高く
口狭くして
心は広く
孝を原点とし
他を益す
男の生きざまとは、かくあるべきだぜ。
平成3年頃まで、土曜日の一般稽古では、大山倍達総裁直々による稽古があった。
池袋の本部道場でのことです。
大山総裁は、よくこの話をされていた。
頭は低くとは、謙虚でいなさいということ。
しかし、その志しは常に高く持ちなさいと。
それが、目は高くの意味だった。
大山総裁から言われたことがあった。
「二瓶君、キミの名前は強かった先輩に似てるね。」
「むかし三瓶啓二という強い先輩がいたよ。」
「全日本を連覇した強い男だったよ。」
「この先輩は、努力したよ。死に物狂いで努力して強くなったよ。」
「キミも三瓶先輩のように強くなりなさい。」
志しを高く持つことの重要さを大山総裁は説かれていました。
四国松山で2004年の横浜の全日程が終了した。
天皇杯5回戦、ガンバ大阪戦です。
結果は0-5。大黒に5失点、菅野の一発レッド退場。
結果しか見ることが出来ない人は、「情けない」と思うんだろうね。
でも、私は思った。
この敗北を見届けることが出来てよかった。
松山の地まで来て本当によかった。
自分の目で、耳で、声で、この今年のチームに別れを告げることが出来て
本当に良かった。
最後の瞬間まで一緒に闘うことができて。
前半1失点目は、大黒の一発に度肝を抜かれた。
だけど横浜もチャンスを作った。
中盤の支配は五分五分
臼井のケアでボランチの遠藤をサイドに引っ張り出し
逆サイドでは大友が仕掛けた。
闘うことが出来ていた。
しかし、前半終了間際の2失点目。
カウンターからだったね。
ガンバのリアクションサッカーにしてやられた。
後半も同様の戦いが続いたが、やはりカウンターからの一対一で菅野が一発退場。
PKを大黒のハットトリックで決められてしまった。
10人の横浜は、しかし点を取りに行く。
この試合、守って終わらせるわけには行かない。
勝つためには得点を狙うしかない。
そこから、30分に渡るサムライ達の最後の戦いが始まった。
いや、後半開始からすでに始まっていたのかもしれない。
サムライはピッチにいた。
ベンチにいた。
そして、スタンドにもいた。
志しの高き者達は、あらん限りの力を振り絞って
自分達の出来る戦いを繰り返した。
あいつらは何点取られても攻め続けた。
俺達も何点取られても、『Magico FULIE』を歌い続けた。
大友は足を攣らせていた。
スタンドには声の枯れる者、涙を浮かべる者もいた。
だけど、戦いを止める者はいなかった。
DFのツイードも攻め続けた。
河野も攻め続けた。
最後の瞬間まで
倒れるなら、闘って、闘って、前のめりになって力尽きよう。
それが志し高き者達の戦いだ。
それがサムライなんだ。
フロントよ
松山の戦いを見てくれ
何かを感じてくれ
これから君達が壊そうとしているチームが、この一年、どんなに成長を遂げたかを
スタンドがこのチームの何を認めていたのかを。
積み上げるのではなく
壊して新しいものを作ることを選択したフロントよ
君達の『志し』を見せてくれ
納得させてくれ。
頭は低く
目は高く
口狭くして
心は広く
孝を原点とし
他を益す
男の生きざまとは、かくあるべきだぜ。