皆様ごきげんよう。数時間後には起きて仕事に行かなきゃいけないのに、簡単には抜けない夜更かしの風習に縛られる黒猫でございますよ。大丈夫か明日。
よし。これ書いたら寝るわ。
というわけで、先日読んだ本の感想。
※人によってはあらすじがネタバレ気味に思えるかもしれませんのでご注意下さい。ネタバレがイヤな方はここでお戻り下さい。
念のため多めに改行しておきます。
『青天の霹靂』劇団ひとり著、幻冬舎
轟晴夫は主にマジックバーで手品を披露する35歳のマジシャン。
腕は悪くないが、マジックの腕と同じくらい重要な喋りがダメで、いまひとつパッとしない。最近、大した技術もない後輩のマジシャン・サワダがひょんなことからTVに出始め、おまけに密かに思いを寄せていた女性客をサワダに横取りされ、面白くない日が続いていた。
そんなある日、警察から父の遺骨を引き取りに来るようにと連絡が入る。高校を卒業して家を飛び出して以来一度も会っていなかった父は、ホームレスとなって淋しく死んでいったらしい。
遺骨を引き取り、その足でなんとなく父が息を引き取ったという現場に行ってみた晴夫は、そこで見るからにボロボロのダンボールを見つける。そのダンボールには「不思議の箱」と書いてあり、それはかつて晴夫が父に見守られながら、消失マジックに使った箱だった。
父が最期までこんなものを大事に持っていた事実にショックを受け、立ち尽くしていたところにいきなり雷が落ち、気がつくと晴夫は昭和48年の世界にタイムスリップしていて・・・?
というようなお話。
あらすじでどこまで書いちゃっていいのか迷いました。どこまでならネタバレじゃないんだろうかと。でも過去に行ってからのほうが長いので、まあいいかなと。よくねえよという方はごめんなさい。
いわゆるタイムスリップもの。面白かったですが、一人称で書いているせいか、ストーリーとしては面白いのに結構あっさり終わっちゃった感があります。もっと細かく描写してじわじわ盛り上げれば、また違った読み応えがあると思うんだけどなあ。ハードカバーなのに2時間くらいで読み終わっちゃったよ。
前作「陰日向に咲く」は構成がとてもよく、読み応えがあったので、それに比べるとちょっと落ちる印象です。
過去の世界で逢った人物が実は自分と縁浅からぬ人で、というのはタイムスリップもののお約束とも言えますが、あまりにも縁者に会い過ぎという気もしないでもないかな。
全体を一言で言えばお父さんに萌えた。以上。
あと、作者のせいじゃないですが、行間広すぎないか。なんか紙がもったいない。
さあ寝るか。
社会人の皆さん、明日も頑張りましょうぜ!