Genの思いつ記(Gen建築設計所)

人はいろいろであります。いろいろな日常を思いつくままに記録していく建築設計事務所のブログです。

不正行為

2008年01月10日 | ブログ

「建材不正行為40社・77件  認定と異なる製品販売

またもや防耐火構造の建材で大臣認定の不正行為が発覚した。新聞記事なのですべてはわからないが、これはニチアス、東洋ゴムが建材の耐火性能を偽装した問題をうけ、国土交通省が建材メーカー約1700社を調査した結果。

 

記事を読むと大臣認定を受けている1788社、計13965件の防耐火構造の建材について調査を実施したうちの1422社からの回答 だそうだ。残りの会社の結果はどうなのだろうか。どれくらいの建材に対して回答がないのだろうか。詳細まではわからない。しかし、なぜこのような多くの偽装が成されるのか? しかも偽装されて製品には一流と呼ばれるメーカーも含まれている。だからというかそれだけではないのだが、私は大手のメーカーだからというだけで製品に対しても信用するということはしない。

 

耐震偽造のときもそうであったが、いくら規制を厳しくしても今後もやるやつはやる。モラルの問題ではないかと思う。日本人は勤勉で責任感が強い民族であるといわれているが、勤勉さがもたらした偽装なのだろうか?製品を売らなければならない責任感からきた偽装であるのであろうか?それともこれくらいなら大丈夫という勝手な判断や、経済主義(儲け主義)からきているのであろうか?企業という集団の中で個人が生き残るために必要な手段であったのであろうか?

 

どんな理由にせよ、あってはいけないことであるはずだ。ふざけるな!! その不正行為の事実で建築業界自体が不信感をもたれ、信用されなくなっている。本当に真面目にやっている小さな企業なども同じように見られるのだ。不正に関しても内部におかしいとわかっていた人間がいたはずだ。その人のほんの小さな勇気で不正は防げたはずだし、被害は大きくならなかったはず。

 

間違った勤勉さ、間違った責任感がまかりとおる、おかしな世の中になっている。もう一度モノをつくるということは何かという原点に戻って欲しい。建築家:出江寛 氏はいう 「技術とは人を幸せにするためのもの、これを忘れてはいけない。」 そのとおりだと思う。