休日明けの朝から電話がかかってきた。「○○のマンションの管理をしているものですが、外壁のタイルがはがれそうになっていて・・・(略)・・・」。以前、設計監理をした集合住宅であった。2001年4月に竣工引渡しであるから、まだ6年くらいしか経っていない。「なんで?」と思いながら現地を見に行った。
わかりにくいですが、左の写真の中央やや上辺りの少し膨らんでいるところがそうです。この建物はクライアントの要望でコンクリート構造でタイル貼。右の写真のように開放廊下に大きな円をくりぬいてタイルの職人さんにははかなり苦労して貼ってもらった建物である。取り急ぎ、施工した工務店には、明日、タイルをはがし、同じタイルが入手でき次第、貼り直ししてもらえるようになったが・・・。よくタイルを貼るとメンテナンスフリーなどと思っている人がいるので、その時に「タイルといってもはがれる場合もありますからメンテナンスフリーじゃあ、ないのですよ。」などといっているのですが・・・。他所では見かけたことがありますが、自分のつくったもので、こんなことは初めてです。
管理会社によると、1週間前ぐらいからおかしいな、と思いつつ、見る見る間に膨らんできたようです。よ~く見ると、タイルの伸縮目地(タイル面が大きいと太陽の熱などによる収縮があるため、3~4mごとに吸収する目地を設ける)の横ぐらいから膨らんでいるよう。伸縮目地のコーキングが劣化して裏から水がまわったようである。最近のタイルは接着貼りが多いので接着剤とタイルに隙間があった可能性がある。若しくは接着剤を塗ってからタイルを張る時間までが長すぎてしっかり接着できていなかったか・・・。
何れにせよ、他も一度点検せねばならない。人のやることなので完璧なことばかりではないが・・・。今回は落下する前に対応できてよかった。この集合住宅はボクなりにかなり時間を費やして完成させた思い入れもある。しっかりと原因を追究したい。
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