元:店主の独り言

ほんの些細なこと勝手気ままに書いてます

富山の春

2011-04-15 | Weblog
今、富山より魚が届きました。
マコガレイ、シマガツオ等々…。
今回は春の風物詩:ホタルイカも届いております、沖漬け風にしました。

富山の春と言えばもう一つ…シロエビ。
最近お客さんからシロエビのかき揚げ、「今年も食べたい」「やらないの?」ってご要望がたくさん。
かき揚げについてちょっとつぶやいちゃいましょう。

前にも何度か言っていますが、私は水産系の食品メーカーにいました。
で、後半は国内外の工場の仕入れから管理までをやっていました。
国内外ともに、そう、かき揚げはスタンダードな製品です。
かき揚げって大きくは2つのタイプに分類されます。
1)フライのタイプ、コレは更に2つに分類されます。
a)プリフライ…簡単に言うと天ぷら粉とかき揚げをほんのちょっとだけ油で揚げて表面だけ加熱する(固める)、そうするとかき揚げの形になって、後は実際に調理する際にもう一度数分揚げるタイプ。
b)ディープフライ…コレは完全に加熱してそのまま食べられるもの、自然解凍や電子レンジですぐに食べられるってもの。
そして…
2)その他のタイプ
私はその他のタイプでかき揚げを作っています。
ある日、中国に出張中、山東省の栄成市にある工場でかき揚げの製造ラインを見せてもらいました。
ちょっと驚きました。
とてもかき揚げとは思えないような製法でかき揚げを作っていたのです、作り方自体はそんなに複雑ではないのですが、どうしてこの方法を思いついたのか、すごいもんだ、と思いました、多分加ト吉の関係者が発案したのでしょう、当時、加ト吉は青島や栄成にまるで体育館のような大きな工場を持っていて、特に栄成や威海辺りは加ト吉の下請け工場や元加ト吉の下請け工場であふれていましたから。
私が視察した工場も加ト吉の仕事を請け負っていましたし。
で、彼らは工場を視察させた後、この製法は絶対に口外しないように…って言ってました。
でもね、じゃあ、見せちゃいけないでしょう。
私は本社事業部の一部の人間にしか詳細は説明しませんでした、一応約束は守って。

ウチの店のかき揚げはこのその他のタイプで作っていました、一応今なお、その製法は公開出来ませんが。
しかし何故か2年程前からこの方法で作ったかき揚げがうまく出来なくなったのです、揚げる時バラけてしまうんです。
何故だかホント分かりませんが、だって配合も製法も変えていないんだから…。
だから去年もものすごくロスを出してしまい、ちょっと憂鬱だったんです、コレを作るの。

お客さんから度々のご要望があり、実は水面下で(そんな大げさなモンじゃないけど)試作を続けていたんです。
ラーメンの麺を探していた時のように、毎日毎日…かき揚げを食べて。
で、その他のタイプに改良を加えて、ほぼ実用化できるまでになりました、昨日。

TEA様
そんな訳で、この数日中にメニュー化します。
もう数日だけお待ち下さい。
またココにご報告致します。
コメント
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