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【拳骨日記】カイロプラクティック・コンディショニング・ルーム・Kの日々の臨床現場を通して医療のあり方を診療日記にしました

NO 671 どうして踊るの(膝に水が溜まる)

2007-09-03 | 感情ストレス
60歳代後半の踊りの師匠。1年前から膝に水が溜まり、年い十数回関節穿刺をしている。当然、正座ができず90度以上屈曲できない。

踊りのときは正座したり、膝を曲げたりしないの? 「そのときはごまかす」と言っていた。痛くても辞められない。整形外科に今まで通院加療をしていて、シップ、痛み止めの薬、水が溜まったら関節穿刺をして排除する。お決まりのパターンである。

本人も、何回も何回も水を抜くのだが一向に改善しない。あまりにも改善しないので整形の先生に聞いたらしい。「どうしたらたまらなくなるのですか?」先生「水が溜まったら抜けばいい。水がたまらなくなるまで抜けばいい。」名答である。(笑)成功する秘訣を教えよう。「成功する秘訣は成功するまでやる。」笑い話のようだ。

切がない治療と判断し、当院を受診する。踊りのお師匠さん、頑張り屋さんタイプの人である。ストレスという言葉に抵抗を感じるタイプである。最初はAMCTのみの治療を行う。「膝が曲がった。楽なった。」喜んで帰っていった。4,5日の2回目の来院時「先生、また曲がらなくなった。どうしてよくならないの?」

1回の治療でよくなる人もいれば再発を繰り返す人もいる。再発を繰り返す原因を教えた。なかなか内なる原因は理解できない。原因は「踊りである」何となく理解したが「踊り=力学的負担」と解釈する。理解できないようだ。

本人は踊りが大好きで苦にならない。しかし、潜在的に「面倒」「いやいや」「惰性」の感情がある。どうして踊りをしているのですか? この質問に答えが返ってこない。踊りをやる理由が見つからない。

教え始めたときは明確な理由があったが、現在は「踊りを教える理由」がなくなっていた。本人もびっくりしていた。どうして踊るのか? わからない。こんなこともあるらしい。

さて、皆さん。どうして仕事をするのですか? 自問自答してみよう。中にはお師匠さんみたいに仕事をする理由が見つからない方もいるかもしれない。いや、いるだろう。人生を見失うかもしれない。

拳骨


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