門出駅を9時1分に出て、9時20分に折返し終点の家山駅に着きました。前回と同じく家山駅で代行バスに乗り換えますが、今回は終点の千頭駅まで行きます。
この時の代行バスの便は9時32分発でしたので、12分の余裕がありました。それで、前回は見る暇すら無かった家山駅の駅舎や構内設備などを見て、撮影したりしました。
この時の乗り換え乗客は20人ほど居たようです。私と同じように駅内のあちこちを撮っている人が何人か居ましたが、その全員がどうみても鉄道ファンのほうであり、ゆるキャン巡礼者には見えなかったのは、ちょっと残念でした。折角のコラボキャンペーン期間中の土曜日だというのに、でした。
聞いたところによれば、新金谷駅で切符とグッズだけ買って鉄道にも乗らずに他の聖地へ行ってしまうファンが大半であったらしい、ということでした。大井川エリアでも、ゆるキャンファンは鉄道に乗るよりも、車やバイクでキャンプ場へ直行、というパターンが多かったらしい、と聞きました。
駅内のあちこちを見学して撮影していた私を含めて、似たような行動をしていた4人が、最後に並んで改札口を通りました。大きなカメラを大事そうに持っている点が共通していて、撮り鉄なんだろうな、と思ったことでした。
家山駅前に待機していた、千頭駅行きの代行バス。前回の川根温泉ホテルまでの巡礼時に乗ったバスとナンバーが同じでしたので、もしかして代行バスはこの1台だけで運行しているのかな、と思いましたが、千頭駅からの便も同時に運行するでしょうから、どこかですれ違えば2台での運行体制だと分かるな、と予測しました。
代行バスのルートは、カーブが多くて距離も長い西側の国道473号線および362号線ではなく、川沿いの東側の県道64号線および77号線をなぞります。多くは大井川本線に沿って走っていることが多いのですが、線路よりも県道が高い位置にあるため、窓の景色も列車から見るのとは違っていてなかなかに楽しめました。
全体として、大井川の東側を走るので、大井川の景色が逆光状態になることが少なく、窓から撮影するにも良いポイントが豊富でした。しかも距離的には鉄道よりも県道のほうがショートカット的なルートになっていて移動時間も少ないのでした。
途中で見た、塩郷の吊橋です。大井川に架かる吊橋では最長の220メートルを誇り、私にとっては畑薙大吊橋(180メートル)よりもこちらが「デス・ブリッジ」でした。本気で二度と渡りたくない吊り橋ですが、見ているだけなら、良い思い出の景色となります。
千頭駅に着く手前に渡る県道77号線千代橋からの景色です。実はここの景色を計画的に最初から狙っていましたので、タイミングをうまく捉えて撮影することに成功しました。
ここからは御覧のように道路の橋、奥に大井川本線の鉄橋が並行して見えますが、実は家山駅から千頭駅までの代行バスルートから見て、道路の橋と大井川本線の鉄橋が並んで見え、かつ大井川本線の鉄橋が奥に見える、唯一の地点なのです。あとは全て大井川本線の鉄橋が手前に見えますので、その逆のパターンは珍しいというか、ここしかなくて面白いと思ったので、記念に撮っておいたわけです。
千頭駅が見えてきました。ジェームズ、ヒロ、パーシーのトーマスファミリーも健在でした。
代行バスから千頭駅ホームを見るのは、ちょっと不思議な気分でした。不通区間の終点だけに駅構内には人影が無く、寂漠とした雰囲気すら漂っていました。再びここへ大井川本線の列車で入る日は、果たしていつのことでしょうか。
千頭駅前に10時15分に着きました。予定時刻の10時16分より1分早かったですが、もともとバスのほうが鉄道より早いのだろうと思います。大井川本線は大井川に沿ってのカーブの連続で大回りが少なくありませんが、代行バスのルートは地形に左右されずにショートカットで最短距離をとっている形ですので、移動時間も少ないそうです。
バス停から道路を渡りつつ、道の駅のバス待機場へと移動してゆく代行バスを見送りました。千頭にて色々回ってから、11時7分発のバスで引き返す計画でしたから、おそらく、あの乗ってきたバスにまた乗って戻るのだろうな、と考えました。
ということで、千頭駅エリアでの聖地巡礼行動の時間は52分でした。すぐに最初の目的地へ歩き出しました。 (続く)