鰍沢中部小学校跡を辞して再び国道52号線を北上、鰍沢中心街区の南の分岐で左に進んで県道42号線富士川街道に入り、すぐの鰍沢中入口信号交差点で左折しました。それから日蓮宗蓮華寺の門前を左にカーブして道なりに九十九折の坂道を登り、14時26分に上図の大法師公園(おおぼしこうえん)の駐車場に入りました。広い駐車場には、私が乗ってきたレンタカーだけが停まりましたので、他には誰も居ないようでした。
上図は、原作コミック第13巻39ページ2コマ目のアングルです。駐車場の右側の木が全て桜です。
大法師公園は、大法師山の山頂エリアに設けられた総合公園施設です。山頂に広場と関連施設、西側のやや低い地域に野球場やテニスコート、弓道場などがあります。それで西側にも駐車場がありますが、作中で各務原姉妹が入り、今回私が入ったのは東側の駐車場でした。
上図のように南側に山頂への遊歩道のゲートがありました。それでそちらへ歩き始めましたが、景色を見ていて、あっ、と気付いて立ち止まりました。
南方の山並みの向こうに富士山の頂が薄墨の山水画のような風情で見えました。おお、と思わずデジカメを構えました。
各務原姉妹は桜の名所を回っている途中でここに立ち寄っています。実際に現地は山梨県で唯一、日本さくら名所100選に選ばれており、県を代表する桜の名所として知られます。眺望も良いので、桜の開花期にはここで「富士川桜まつり」が開催されて賑わうそうです。
ちなみに大法師の名は、山頂の南の最高所に鎮座する山の神様「大法師権現」こと山王神社に因むと聞いたことがあります。
遊歩道を登りました。御覧の通りの手摺付き階段です。作中では描かれませんが、これが山頂への唯一の登り道なので、各務原姉妹もここを通っている筈です。
登りきると、北側は山頂からの舌状尾根になっていて、両側に桜並木があります。原作コミック第13巻39ページ2コマ目のアングルです。作中では各務原なでしこの足元に遊歩道が描写されますが、実際には全面的に芝生化していて、遊歩道との境目がほとんどハッキリしません。
山頂の広場の東側に立つ時計台です。原作コミック第13巻39ページ4コマ目の各務原なでしこの頭部右後方に小さく頂部のみが描かれています。
展望台に登ってみました。先ほどの北尾根方向を見ました。原作コミック第13巻39ページ4コマ目の左半分の範囲にあたります。作中画は広域ワイド撮影のビューにて描かれるため、実際には100度ぐらいの広角になって普通のデジカメでは同じ範囲を撮れません。ゆるキャンにおいてはよくあるパターンです。
同じ位置から南に向きを変えて撮りました。原作コミック第13巻39ページ4コマ目の右半分の範囲です。この右側に各務原なでしこがスマホの自撮りで写っているわけですが、この日の展望台上にはロープが張られて東側へは行けませんでした。展望台施設そのものが老朽化していて、何らかの安全管理上の問題があったのかもしれません。
しかし、眺望が素晴らしいですね。北には南アルプス市の街区が広がり、奥には八ヶ岳連峰がかすかに望まれました。
そして東南には富士山が見えました。富士山も見える桜の名所は、山梨県ではあまり無いそうなので、各務原姉妹が立ち寄ったのも分かる気がします。富士山スキーの妹のために、桜さんが選んだのでしょう。
なお、作中では桜満開の時期に姉妹二人だけで訪れていますが、実際には大勢の花見客で賑わうそうなので、作中通りの静かな花見散歩というのは楽しめないかもしれません。 (続く)