激しく夕立が、やけたアスファルトを打ち付け、コンクリートの壁を伝う。
午後3時の、東京レボリューション。
埃っぽい街を、ドーンと、洗い流したかと思うと…、雨雲は、また、フッと、どこかへ消えてしまった。
そこには、ただ、いつもの、夏の青空があるだけだ。
ピカピカの空が運んできた風が、街の隅々まで吹き抜けた頃、東京は、またいつもの、優しい顔になる。
いったい人は、今日を、どれくらい、明日に持ち越しするのだろう。
…
夕立が、僕は好きだ。
今時は、ちょっと雨脚が強くなるだけで、ゲリラ豪雨だ、洪水警報だと、都会は、顔色を変え、大騒ぎをする。
なのに、放射能は、全く心配ないですよと、得意げに、断定してみせる。
小首でもかしげようものなら、あなたは、今までずっと、彼等から、そう洗脳されてきたからよ!と、哀れんだ目で、僕を諭す。
強い雨が、いつだって、全てを洗い流してくれる。
強い雨脚は、いつも、あなたの、味方ですよ。
両手をお大きく広げて、大きな円を作り、あなたもご一緒にいかが、気持ちいいですよ。
そう諭されると、何だかそんな気になってくる。
The End