2019/06/04 5:20
鈴木 雅光(すずき まさみつ) Masamitsu Suzuki
JOYnt代表
岡三証券の支店営業、公社債新聞社の記者などを経て独立。JOYnt代表を務める。金融ジャーナリストとして雑誌、書籍の執筆など多数。
大手投資運用会社であるGCIアセット・マネジメント執行役員の太田創氏は、実は個人で投資信託を883本保有する「投資信託研究家」だ。なぜ膨大な本数の投資信託を保有し続けているのか? その理由、運用成績、そして、どのタイプの投資信託を持つのがいいのかなど、経験に基づいた話を伺った。
同氏は『毎月3万円で3000万円の「プライベート年金」をつくる 米国つみたて投資』という著書で、アメリカ株式、とくにS&P500指数やニューヨーク・ダウに連動する投資信託で積み立て投資することを提唱する。
本当はキリのいいところで1000本の投資信託に運用資金を分散してみようと思ったのですが、実際にやってみると、1000本の投資信託を買うのは大変なことでした。大変といっても運用資金の問題ではありません。
今、インターネット証券会社では100円から投資信託を買えますから、1000本買ったとしても合計金額は10万円で済みます。大変なのは、1000本を買うためにクリックし続ける「体力と根性」のことなのです。
一度に1000本の買い注文を出すのは不可能だったため、数日に分けて買い続けました。途中でどこまで買ったのか、頭が朦朧(もうろう)としてわからなくなり、重複して買ってしまうこともありました。こうしてどうにか、現在883本の投資信託を保有しています。すでに2年ほど、今のポートフォリオで運用し続けています。
883本のパフォーマンスですが、この間、最も値上がりしたのはSBIアセットマネジメントが設定・運用している「SBI日本小型成長株選抜ファンド」で、2017年6月13日に購入し、33.35%の値上がりでした(2019年4月22日現在)。
逆に最も値下がりしたのは、キャピタルアセットマネジメントが設定・運用する「CAM世界金融機関ハイブリッド・ファンド」で、これも2017年6月17日に購入したものですが、基準価額1万円が4月22日現在で、3342円まで値下がりし、「めでたく」期限前償還が決定しました。