〇プロフィール
股関節の難病を患って小学1年生から5年生までの間、家族と離れ特別支援学校(当時は養護学校)で過ごしたが、週末の帰宅時は7歳上の姉の弾くピアノに合わせて母と歌っていた。
全快し自宅に戻った小学5年生からピアノを習い始める[1]。
進学した中学校、高知県立宿毛高等学校では吹奏楽部所属。
もともとサックス奏者志望であったが、レッスンで聞かせた歌声に師から世界的にも珍しいソプラニスタの素質を見出され、師の勧めで国立音楽大学声楽科に入学する。
在学中より音楽コンクールの入賞・優勝を重ね、1998年に「第九」日本初演80周年記念再現リサイタル"蘇る第九!"にソプラノ・ソリストとして抜擢された。
同大学を1999年に準首席卒業[1]後、パリ市立プーランク音楽院に入学し、2002年首席で修了。帰国する。
2003年11月にCDデビュー。
テレビCMなどで楽曲が使用されるようになりブレーク。
ソプラニスタである高音とそのギャップのある巨漢のキャラクターも注目を集め、『たけしの誰でもピカソ』『うたばん』等のバラエティ番組にも出演した。
またその一方で、ライフワークとして取り組んでいる学校訪問コンサートや、各地の学生らとのステージ共演に力を注ぐなど、音楽教師を目指していたという岡本らしい子供達とのふれあい活動も全国展開している。
その背景にあるのは、“地元宿毛市の豊かな自然の中で天真爛漫に育った幼少時代と、先述の6歳のときに足の病気を患い、親元を離れ養護施設で過ごした4年間の貴重な経験が、現在の岡本知高の礎である”と本人も語っている。
レパートリーは、バロック時代のカストラート作品から宗教曲、オペラ、日本歌曲、クラシカル・クロスオーバー、ミュージカル、ポップスと多岐にわたり、井上陽水らがオリジナル楽曲を提供している。
国内主要オーケストラや様々なアーティストとの共演の他、モスクワ・フィルハーモニー交響楽団、イギリス室内管弦楽団、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団、プラハ室内管弦楽団といった海外オーケストラとも共演している。
ゲームソフトドラゴンクエストシリーズを手がける鳥山明の衣装デザインが好きで、それらを参考にしたというオリジナルの衣装を身に纏っている。
これまでに神﨑克彦、瀬川武、宇田川貞夫、A.パパジャクに師事。
〇特徴
男性でありながら女性ソプラノの音域を持つ男性ソプラノ歌手「ソプラニスタ」。
多くのソプラニスタやカウンターテノールがファルセット(男性裏声)を用いて技巧的に発声するのに対し、岡本の場合は、男性としての強い筋力と豊かな肺活量を、生まれながらのソプラノヴォイスを通して発揮できるという、世界的にも大変希有な「天性の男性ソプラノ歌手」である。
テノールやバリトンといった一般男性の声は合わせ持っておらず、発声のメカニズムとしては完全に女性ソプラノと同様と考えて良いため、“コントラバスにヴァイオリンの弦が張られている”などと本人は愉快な表現で説明している。
〇アルバム[編集]
- ソプラニスタ(2003年11月26日)オリコン100位
- ソプラニスタ・コンサート(2004年06月23日)
- ラ・ヴォーチェ(2004年11月26日)
- 旅立ちの日に(2005年11月16日)
- ソプラニスタ・ザ・ベスト(2007年01月13日)オリコン274位
- ジパング -心に響く、日本のうた-(2010年01月20日)
- 君のために歌おう(2011年02月23日)