「一番星みつけた!」
バス停からスーパーマーケットに渡る歩道橋の上で、南西の空を見ながら孫のクーくんが弾んだ声で言いました。
夕方の4時半頃でしたが、快晴でまだ明るさの残っている空に宵の明星の金星が光っているのです。
「本当だ。きれいだね~。」と私。
「他にも見えるかな?」キョロキョロ辺りの空を見回しても、少し陽が翳ってきたくらいでは他の星は見えません。
「帰る頃にはもっとたくさん見えているよ。」
巨大スーパーに掛け布団を買いに行ったのですが、布団売り場の掛け布団は、探しても探しても羽毛布団しか無いのです。 どうなってしまったのでしょう?羽毛は好きじゃない人だっているのに。 諦めておもちゃ売り場にあるゲーム機でクーくんを遊ばせてから隣のスーパーに移動しようとしました。
すると渡り通路の脇に回転寿司を見付けてしまいました。
「あっ、おすしやさんだ。」
クーくんはお寿司が大好きなのです。一番がステーキ、2番目が赤身のマグロのにぎり寿司、3番目はエビフライ、4番目はカレイの煮付け。
目を輝かせて期待に満ちた顔で私を見るので、直ぐに降参し店に入りました。
今日は二人だけの夕食なのです。
サビ抜きのマグロと卵、数の子のにぎりを腹いっぱい食べて満腹になった孫と店を出ました。
隣のスーパーも9割が羽毛布団で占められていて、合繊と羊毛混の掛け布団は1種類で、それのシングルとダブルサイズの、ピンクと淡い緑の色違いが有るのみでした。羽毛を買うつもりでは無かったので、この日は帰ることにしました。もう表は真っ暗で、寒さに震えながら遅れてきたバスに乗り込み帰宅しました。
最近、孫にお星様の名前を教えているのです。
星を眺めるには冬の夜空は最高です。
晴れて乾燥していて、強い風が吹けば吹くほど夜空の星はキラキラと美しく輝くのです。幸いにも集合住宅の4階に住んでいるので、南側のベランダに出れば、夕方低い位置に輝いている金星が見られます。天頂近くには火星が赤く輝いています。
左上の空には、真ん中に三ツ星の並んでいるオリオン座が上がって来ました。
パパ達のお迎えを待つ間、ベランダに出て夜空を眺めました。
「真ん中に3つ横に並んだお星様が見えるよね。左に2つお星様があって、反対側にも2つ星が有るやつよ。それが、オリオン座というの。」
「ああ、あれ?分かるよ。オリオン座っていうのね。」
「それに白くてチカチカ光っているあの星、シリウスっていうのよ。」
「フーン。 あっ、あのお星様たち、つなげると三角形になるよ。三角だよ。ほらっ!」
それを聞いた私は大喜びで
「そうなの。あの大犬座のシリウスと、子犬座のプロキオンと、オリオン座の赤い星のベテルギウスとで、冬の大三角というのよ。」
「ボク、オリオン座しか覚えられないや」
「今はそれで良いのよ。覚えるのは少しづつね。」寒いベランダから暖かい部屋に戻りました。
バス停からスーパーマーケットに渡る歩道橋の上で、南西の空を見ながら孫のクーくんが弾んだ声で言いました。
夕方の4時半頃でしたが、快晴でまだ明るさの残っている空に宵の明星の金星が光っているのです。
「本当だ。きれいだね~。」と私。
「他にも見えるかな?」キョロキョロ辺りの空を見回しても、少し陽が翳ってきたくらいでは他の星は見えません。
「帰る頃にはもっとたくさん見えているよ。」
巨大スーパーに掛け布団を買いに行ったのですが、布団売り場の掛け布団は、探しても探しても羽毛布団しか無いのです。 どうなってしまったのでしょう?羽毛は好きじゃない人だっているのに。 諦めておもちゃ売り場にあるゲーム機でクーくんを遊ばせてから隣のスーパーに移動しようとしました。
すると渡り通路の脇に回転寿司を見付けてしまいました。
「あっ、おすしやさんだ。」
クーくんはお寿司が大好きなのです。一番がステーキ、2番目が赤身のマグロのにぎり寿司、3番目はエビフライ、4番目はカレイの煮付け。
目を輝かせて期待に満ちた顔で私を見るので、直ぐに降参し店に入りました。
今日は二人だけの夕食なのです。
サビ抜きのマグロと卵、数の子のにぎりを腹いっぱい食べて満腹になった孫と店を出ました。
隣のスーパーも9割が羽毛布団で占められていて、合繊と羊毛混の掛け布団は1種類で、それのシングルとダブルサイズの、ピンクと淡い緑の色違いが有るのみでした。羽毛を買うつもりでは無かったので、この日は帰ることにしました。もう表は真っ暗で、寒さに震えながら遅れてきたバスに乗り込み帰宅しました。
最近、孫にお星様の名前を教えているのです。
星を眺めるには冬の夜空は最高です。
晴れて乾燥していて、強い風が吹けば吹くほど夜空の星はキラキラと美しく輝くのです。幸いにも集合住宅の4階に住んでいるので、南側のベランダに出れば、夕方低い位置に輝いている金星が見られます。天頂近くには火星が赤く輝いています。
左上の空には、真ん中に三ツ星の並んでいるオリオン座が上がって来ました。
パパ達のお迎えを待つ間、ベランダに出て夜空を眺めました。
「真ん中に3つ横に並んだお星様が見えるよね。左に2つお星様があって、反対側にも2つ星が有るやつよ。それが、オリオン座というの。」
「ああ、あれ?分かるよ。オリオン座っていうのね。」
「それに白くてチカチカ光っているあの星、シリウスっていうのよ。」
「フーン。 あっ、あのお星様たち、つなげると三角形になるよ。三角だよ。ほらっ!」
それを聞いた私は大喜びで
「そうなの。あの大犬座のシリウスと、子犬座のプロキオンと、オリオン座の赤い星のベテルギウスとで、冬の大三角というのよ。」
「ボク、オリオン座しか覚えられないや」
「今はそれで良いのよ。覚えるのは少しづつね。」寒いベランダから暖かい部屋に戻りました。