ばーばの独り言

愛する娘へ。孫と過ごす喜びと身辺の出来事

☆ 壊れる(1)

2011-08-21 01:31:47 | Weblog
震災以来、恐怖のあまり事実を知りたいと、ニュースばかりを追いかけた。
今までテレビをほとんど見なかったのに、地震速報をいち早く知って、
何分後かに自分の所に届く揺れの震源は、何処から来るのか
少しでも安心したいが為にも、テレビを消さなくなった。

朝から深夜まで、グルグルとチャンネルを回して報道番組や、原発の解説など
何が起こったのか、起こりつつあるのか、食い入るように眺め、聴き入り、
情報を集めた。
もう片方で、インターネットも繋ぎ、そちらからも情報を探した。

テレビは基本的に、国民に知らせたくないことは報じない。
政府や大企業に不利益なことは報じない、と分かっていても、
徹底して色々な番組を追いかけると、何処かで断片を捉えることは
出来るし、真実を語る人も出てくる。

福島第一原発に向けて遠くに設置された望遠のライブカメラで、
建屋が爆発し、上部がぶっ飛んだ映像も、それぞれのお茶の間の
テレビ特等席に実況中継されている最中に起こったことだった。

あの時、国民の大部分は日本の運命、自分達がいかに酷い状況下に
置かれているか、悟ったのだと思う。

まだあの時は一般の商業的なコマーシャルは流れてなかったが
頻繁に登場するようになった官製の(?)コマーシャルに出てくる
芸能人や有名人の表情には、自分たちの身の上に否応なく
降り掛かってきた運命を悟った者の絶望と戸惑いが、隠しようもなく
貼り付いていたように感じたものである。

極力、情報を集めるような事をせずとも、多くの人はあの時、直感的に
自分達の運命を悟った筈である。

今は否応なく、日常化現象の中に飲み込まれて、表面は何事も
起こらなかったかの如く、テレビは(私にとっては)くだらない番組を
たれ流し続けるので、電源ごと切っておく時間も長くなり、
節電も出来るようになった。



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