自民党の石原伸晃幹事長代理は13日のNHKの討論番組で、政治資金について、今年分から事務所費の内訳を政治資金収支報告書に記載するよう、党の内規変更を検討する考えを示した。「松岡(利勝)農相も含めて事務所費の不透明を明らかにしたい」と述べた。 事務所費の内訳は保険料、通信費、交通費など5項目。ただ、野党が過去にさかのぼって公表するよう求めている松岡農相の事務所費については、内規を変更しても今年分からの適用となる。 一方、民主党の鳩山由紀夫幹事長は政治資金規正法の改正について「(今国会で)法案が流れるのは最悪だ」と述べ、民主党案が否決されたとしても与党案成立に協力する可能性を示唆した。改正案は経常経費に領収書添付を義務付ける内容で、添付の基準を与党は5万円以上、民主党は1万円以上としている。【
大阪地裁の男性職員(45)が5年4カ月にわたり月平均4.5日しか出勤していないのに、通常に勤務した場合と同じ計2997万円の給与を支給されていたことがわかった。職員は精神疾患で欠勤を繰り返していたが、地裁は給与が減額される「休職」ではなく、全額支給となる「病気休暇」としていた。地裁は「休暇扱いは不適切だった」として、4月下旬から休職に切り替えた。 大阪地裁によると、職員は02年1月、当時勤務していた同地裁堺支部に「1日数時間の勤務軽減が必要」とする医師の診断書を提出。同支部は「病気休暇」を適用し、勤務時間を1日5時間にした。その後、職員は欠勤を繰り返し、地裁へ異動後も同じ状態が続いた。出勤日数は、休職となる前日の今年4月22日までで計291日だった。職員は早退も多く、1日8時間勤務で計算すると、実労日数は約130日という。 最高裁の基準によると、職員が連続して90日を超える病気休暇をとると、翌日から休職扱いになる。この職員は90日連続で休んでいないものの、病気休暇は計963日に及ぶ。地裁は職権で休職扱いにできたが、休暇扱いのままにしていた。休職になると、最初の1年間は給与の8割が支給されるが、2年目からは支払われなくなる。 佐々木茂美所長は「病気とはいえ、長年にわたって安易に休暇扱いとしたのは不適切だった。今後は適切な労務管理に努めたい」と話す。 自治体の職員厚遇問題に詳しい辻公雄弁護士(大阪弁護士会)は「裁判所が公金を漫然と支出していたことはずさんと言うほかない」と指摘している。 一言: 病気休職だった職員は早くよくなってください。
マリナーズは11日、本拠地でヤンキースと対戦し、1番・中堅で先発したイチローは3打数2安打で今季11度目の複数安打をマーク。二盗も2回決めて、連続盗塁成功のア・リーグ記録を43に伸ばした。7番・捕手で先発した城島健司は4号2ランを含む4打数2安打2打点と活躍。今季7度目の複数安打となった。5番・左翼で先発出場したヤンキースの松井秀喜は4打数無安打といいところがなかった。試合はマリナーズが3―0で勝利。 ロイヤルズ戦に7番・二塁で先発したホワイトソックスの井口資仁は3打数1安打。ホワイトソックスは2―1で勝った。ドジャースの斎藤隆はレッズ戦の九回、2点リードの場面に3番手で登板。1回を1安打無失点に抑え、2―0で勝利。今季11セーブ目を挙げた。
光化学スモッグ注意報が8、9日に全国で相次いだのは、中国の大気汚染が日本に流入する「越境汚染」が原因である可能性の高いことが12日、国立環境研究所などのシミュレーション分析で分かった。梅雨入り前までは同様の状況が周期的に訪れる恐れがあるという。
環境省のまとめによると、8日は福岡、長崎、熊本、山口、広島の5県が注意報を発令。翌9日は九州から栃木、群馬、新潟各県までの22都府県で注意報が出た。5月としては既に過去5年間で最も多い発令になったという。
同研究所の大原利真・広域大気モデリング研究室長(大気環境科学)らは、中国の自動車台数やエネルギー消費などの統計をもとに、日本と中国を中心とした東アジア各地の光化学オキシダント濃度を推定。約1カ月前からは毎日、風向や風速などの気象データも加味して汚染物質の移動状況をシミュレーションしている。
6~9日の移動状況を分析した結果、6日に中国上空にあった、日本の大気基準以上の高濃度の汚染物質(光化学オキシダント)が徐々に東に移動、7日から、9日にかけて日本上空一帯に達していた。
大原室長によると、東シナ海付近に移動性高気圧があると、日本は西風が吹きやすい。さらに、日本付近も高気圧の影響で好天になりやすく、光化学オキシダントが高濃度になりやすい条件がそろうという。8日には東シナ海に移動性高気圧があり、これらの条件が重なった。
ただ、8日の注意報は中国からの流入が原因の可能性が高いが、9日に東日本まで広がった注意報は「越境汚染」に加え、日本国内の大都市の大気汚染も関係しているという。
大原室長は「中国からの越境汚染だけが問題なのではなく、日本もまだまだ改善する必要がある。両国は協力して大気汚染改善に努力してほしい」と話している。【江口一】
■ことば(光化学スモッグ) 気温が高くて日差しが強く、風があまり吹いていない日に発生しやすい。目がチカチカしたり、のどが痛くなる。原因は光化学オキシダント。自動車や工場から排出された窒素酸化物(窒素酸化物)などが太陽光による光化学反応で生成する。濃度が高くなると、もやがかかったような「光化学スモッグ」現象に至る。一般的に光化学オキシダントの大気中濃度が0.12ppmのので注意報、0.24ppmのので警報を都道府県知事が発令する。
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環境省のまとめによると、8日は福岡、長崎、熊本、山口、広島の5県が注意報を発令。翌9日は九州から栃木、群馬、新潟各県までの22都府県で注意報が出た。5月としては既に過去5年間で最も多い発令になったという。
同研究所の大原利真・広域大気モデリング研究室長(大気環境科学)らは、中国の自動車台数やエネルギー消費などの統計をもとに、日本と中国を中心とした東アジア各地の光化学オキシダント濃度を推定。約1カ月前からは毎日、風向や風速などの気象データも加味して汚染物質の移動状況をシミュレーションしている。
6~9日の移動状況を分析した結果、6日に中国上空にあった、日本の大気基準以上の高濃度の汚染物質(光化学オキシダント)が徐々に東に移動、7日から、9日にかけて日本上空一帯に達していた。
大原室長によると、東シナ海付近に移動性高気圧があると、日本は西風が吹きやすい。さらに、日本付近も高気圧の影響で好天になりやすく、光化学オキシダントが高濃度になりやすい条件がそろうという。8日には東シナ海に移動性高気圧があり、これらの条件が重なった。
ただ、8日の注意報は中国からの流入が原因の可能性が高いが、9日に東日本まで広がった注意報は「越境汚染」に加え、日本国内の大都市の大気汚染も関係しているという。
大原室長は「中国からの越境汚染だけが問題なのではなく、日本もまだまだ改善する必要がある。両国は協力して大気汚染改善に努力してほしい」と話している。【江口一】
■ことば(光化学スモッグ) 気温が高くて日差しが強く、風があまり吹いていない日に発生しやすい。目がチカチカしたり、のどが痛くなる。原因は光化学オキシダント。自動車や工場から排出された窒素酸化物(窒素酸化物)などが太陽光による光化学反応で生成する。濃度が高くなると、もやがかかったような「光化学スモッグ」現象に至る。一般的に光化学オキシダントの大気中濃度が0.12ppmのので注意報、0.24ppmのので警報を都道府県知事が発令する。
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