今月18~20日に開かれる浅草神社の三社祭が、「厳戒態勢」になりそうだ。昨年、担ぎ手が乗った神輿(みこし)の一部が壊れる事故が発生。今年の開催が危ぶまれた。今年は「神輿乗り禁止」の原則が崩れないよう、関係者が目を光らせる中での祭りになる。 事故は昨年5月21日早朝に発生した。3台の本社神輿が神社境内を東、西、南の3方向に練り歩くメーンの「宮出し」で、南に進む神輿「二之宮」に、16人の担ぎ手が乗った。神輿はそのまま地面に落ち、「とんぼ」と呼ばれる左前の横棒が折れたという。 主催者の浅草神社は「前代未聞の深刻な不祥事」と憤る。同神社は「神輿には神社のお神霊を祭っており、人が乗ることは神霊を汚す行為」として禁止する注意喚起を毎年続けてきた。しかし、ここ十数年改善せず、「神輿乗り」が続いていた。神社は「『だんじり祭』(大阪府岸和田市)で山車に人が乗るのとは違う。神輿に人が乗ってはならない」と力をこめる。 事故を教訓に神社側は「神を軽視する行為が他の神社へ波及する悪循環を恐れる。本来の祭りの姿を取り戻したい」といい、今年の「宮出し」で神輿に人が乗れば、来年の「宮出し」は中止にする強い姿勢で「監視」することにしている。
1日13時間以上働き、残業手当は時給わずか350円--。「外国人研修・技能実習制度」を利用し、青森県三沢市の縫製会社で働いていた中国人女性3人が、過酷な労働と低賃金に耐えられず逃げ出した。構造不況の繊維業界で働く彼女たちは、今や「現代版女工哀史」とまで言われている。ここ数年、同様なトラブルが全国各地で相次いでいる。 「連日の長時間労働でとても疲れて休みます」。三沢市の縫製会社「堀内縫製」で働いていた中国人技能実習生、蒋凌雲さん(32)、金英さん(35)、楊娟さん(31)の3人は昨年11月13日早朝、社員寮を抜け出し、手紙を会社にファクス。支援団体に保護された。 04年7月、蒋さんは上海市、金さんと楊さんは同市の北にある江蘇省海門市を離れ、日本に向かった。 3人は約8カ月前、中国の送り出し機関「対外経済技術合作公司」と青森県内の縫製業者4社でつくる受け入れ団体「県南アパレル協同組合」が共催した企業面接会に出席。約20人の候補者から選ばれた。同公司などに払う日本語研修費や保証金などは約2万元(約30万円)。同地方のサラリーマンの年収約2~3年分だ。親族などからの借金でなんとか工面した。高い技術と報酬を約束されたはずの3人に家族も期待した。 だが、3人や家族が思い描いた「日本」はそこになかった。朝8時から深夜11時まで、ミシンやアイロン台に向かい続ける。1年目の研修手当は月6万円。制度上認められていない残業をしたが、手当は時給350円。同県の最低賃金約605円にも及ばない。2~3年目の実習生のときは、月給10万5800円になったものの、寮費、光熱費として3万円弱を差し引かれ、余裕はできなかった。 日本人の従業員と比べ、作業は遅く、仕上がりは見劣りした。会社の業績は上がらず、社長からは「君たちのせいだ」と責められた。楊さんは「中国人は奴隷としか思われていなかった」と言う。単純作業のストレスも重なり、金さんは体調を崩した。 帰国を控えた4月下旬、取材に応じた3人に「日本で身に着けたものが何かあったか」と問うた。3人は顔を見合わせ、首を横に振った。
自民党の石原伸晃幹事長代理は13日のNHKの討論番組で、政治資金について、今年分から事務所費の内訳を政治資金収支報告書に記載するよう、党の内規変更を検討する考えを示した。「松岡(利勝)農相も含めて事務所費の不透明を明らかにしたい」と述べた。 事務所費の内訳は保険料、通信費、交通費など5項目。ただ、野党が過去にさかのぼって公表するよう求めている松岡農相の事務所費については、内規を変更しても今年分からの適用となる。 一方、民主党の鳩山由紀夫幹事長は政治資金規正法の改正について「(今国会で)法案が流れるのは最悪だ」と述べ、民主党案が否決されたとしても与党案成立に協力する可能性を示唆した。改正案は経常経費に領収書添付を義務付ける内容で、添付の基準を与党は5万円以上、民主党は1万円以上としている。【
大阪地裁の男性職員(45)が5年4カ月にわたり月平均4.5日しか出勤していないのに、通常に勤務した場合と同じ計2997万円の給与を支給されていたことがわかった。職員は精神疾患で欠勤を繰り返していたが、地裁は給与が減額される「休職」ではなく、全額支給となる「病気休暇」としていた。地裁は「休暇扱いは不適切だった」として、4月下旬から休職に切り替えた。 大阪地裁によると、職員は02年1月、当時勤務していた同地裁堺支部に「1日数時間の勤務軽減が必要」とする医師の診断書を提出。同支部は「病気休暇」を適用し、勤務時間を1日5時間にした。その後、職員は欠勤を繰り返し、地裁へ異動後も同じ状態が続いた。出勤日数は、休職となる前日の今年4月22日までで計291日だった。職員は早退も多く、1日8時間勤務で計算すると、実労日数は約130日という。 最高裁の基準によると、職員が連続して90日を超える病気休暇をとると、翌日から休職扱いになる。この職員は90日連続で休んでいないものの、病気休暇は計963日に及ぶ。地裁は職権で休職扱いにできたが、休暇扱いのままにしていた。休職になると、最初の1年間は給与の8割が支給されるが、2年目からは支払われなくなる。 佐々木茂美所長は「病気とはいえ、長年にわたって安易に休暇扱いとしたのは不適切だった。今後は適切な労務管理に努めたい」と話す。 自治体の職員厚遇問題に詳しい辻公雄弁護士(大阪弁護士会)は「裁判所が公金を漫然と支出していたことはずさんと言うほかない」と指摘している。 一言: 病気休職だった職員は早くよくなってください。
マリナーズは11日、本拠地でヤンキースと対戦し、1番・中堅で先発したイチローは3打数2安打で今季11度目の複数安打をマーク。二盗も2回決めて、連続盗塁成功のア・リーグ記録を43に伸ばした。7番・捕手で先発した城島健司は4号2ランを含む4打数2安打2打点と活躍。今季7度目の複数安打となった。5番・左翼で先発出場したヤンキースの松井秀喜は4打数無安打といいところがなかった。試合はマリナーズが3―0で勝利。 ロイヤルズ戦に7番・二塁で先発したホワイトソックスの井口資仁は3打数1安打。ホワイトソックスは2―1で勝った。ドジャースの斎藤隆はレッズ戦の九回、2点リードの場面に3番手で登板。1回を1安打無失点に抑え、2―0で勝利。今季11セーブ目を挙げた。
光化学スモッグ注意報が8、9日に全国で相次いだのは、中国の大気汚染が日本に流入する「越境汚染」が原因である可能性の高いことが12日、国立環境研究所などのシミュレーション分析で分かった。梅雨入り前までは同様の状況が周期的に訪れる恐れがあるという。
環境省のまとめによると、8日は福岡、長崎、熊本、山口、広島の5県が注意報を発令。翌9日は九州から栃木、群馬、新潟各県までの22都府県で注意報が出た。5月としては既に過去5年間で最も多い発令になったという。
同研究所の大原利真・広域大気モデリング研究室長(大気環境科学)らは、中国の自動車台数やエネルギー消費などの統計をもとに、日本と中国を中心とした東アジア各地の光化学オキシダント濃度を推定。約1カ月前からは毎日、風向や風速などの気象データも加味して汚染物質の移動状況をシミュレーションしている。
6~9日の移動状況を分析した結果、6日に中国上空にあった、日本の大気基準以上の高濃度の汚染物質(光化学オキシダント)が徐々に東に移動、7日から、9日にかけて日本上空一帯に達していた。
大原室長によると、東シナ海付近に移動性高気圧があると、日本は西風が吹きやすい。さらに、日本付近も高気圧の影響で好天になりやすく、光化学オキシダントが高濃度になりやすい条件がそろうという。8日には東シナ海に移動性高気圧があり、これらの条件が重なった。
ただ、8日の注意報は中国からの流入が原因の可能性が高いが、9日に東日本まで広がった注意報は「越境汚染」に加え、日本国内の大都市の大気汚染も関係しているという。
大原室長は「中国からの越境汚染だけが問題なのではなく、日本もまだまだ改善する必要がある。両国は協力して大気汚染改善に努力してほしい」と話している。【江口一】
■ことば(光化学スモッグ) 気温が高くて日差しが強く、風があまり吹いていない日に発生しやすい。目がチカチカしたり、のどが痛くなる。原因は光化学オキシダント。自動車や工場から排出された窒素酸化物(窒素酸化物)などが太陽光による光化学反応で生成する。濃度が高くなると、もやがかかったような「光化学スモッグ」現象に至る。一般的に光化学オキシダントの大気中濃度が0.12ppmのので注意報、0.24ppmのので警報を都道府県知事が発令する。
。
環境省のまとめによると、8日は福岡、長崎、熊本、山口、広島の5県が注意報を発令。翌9日は九州から栃木、群馬、新潟各県までの22都府県で注意報が出た。5月としては既に過去5年間で最も多い発令になったという。
同研究所の大原利真・広域大気モデリング研究室長(大気環境科学)らは、中国の自動車台数やエネルギー消費などの統計をもとに、日本と中国を中心とした東アジア各地の光化学オキシダント濃度を推定。約1カ月前からは毎日、風向や風速などの気象データも加味して汚染物質の移動状況をシミュレーションしている。
6~9日の移動状況を分析した結果、6日に中国上空にあった、日本の大気基準以上の高濃度の汚染物質(光化学オキシダント)が徐々に東に移動、7日から、9日にかけて日本上空一帯に達していた。
大原室長によると、東シナ海付近に移動性高気圧があると、日本は西風が吹きやすい。さらに、日本付近も高気圧の影響で好天になりやすく、光化学オキシダントが高濃度になりやすい条件がそろうという。8日には東シナ海に移動性高気圧があり、これらの条件が重なった。
ただ、8日の注意報は中国からの流入が原因の可能性が高いが、9日に東日本まで広がった注意報は「越境汚染」に加え、日本国内の大都市の大気汚染も関係しているという。
大原室長は「中国からの越境汚染だけが問題なのではなく、日本もまだまだ改善する必要がある。両国は協力して大気汚染改善に努力してほしい」と話している。【江口一】
■ことば(光化学スモッグ) 気温が高くて日差しが強く、風があまり吹いていない日に発生しやすい。目がチカチカしたり、のどが痛くなる。原因は光化学オキシダント。自動車や工場から排出された窒素酸化物(窒素酸化物)などが太陽光による光化学反応で生成する。濃度が高くなると、もやがかかったような「光化学スモッグ」現象に至る。一般的に光化学オキシダントの大気中濃度が0.12ppmのので注意報、0.24ppmのので警報を都道府県知事が発令する。
。
安倍晋三首相は11日午前の閣僚懇談会で、6月1日から夏季軽装「クールビズ」期間が始まるのに合わせ、当日の閣議で沖縄のかりゆしウエアを着用するよう全閣僚に指示した。 閣議後に行われる閣僚懇で塩崎恭久官房長官がクールビズの開始に触れたのに対し、高市早苗沖縄担当相が「かりゆしウエアの普及は地球温暖化防止への寄与に加え、沖縄の地域特性や優位性を生かした産業振興にも非常に重要だ。各閣僚に率先して着てもらい、服装の選択肢の1つに加えてほしい」と提案。安倍首相が「6月1日はかりゆしウエアを着用するように」と述べた。 クールビズ期間は9月末まで。5月23日に自民党本部、同25日に内閣府がある合同庁舎4号館でかりゆしウエアの展示即売会が開かれる。 。
岩手県職員の昼休みが1時間から45分に短縮され、ランチを提供する周辺商店街が売り上げが減少したと訴えていた問題で、県は10日、昼休みを基本的に1時間に戻すと発表した。アンケートの結果、職員の6割以上が復活を望んだため。県への要望活動を展開してきた商店街は「ようやく客足が戻る」と一安心している。代わりに勤務終了時間を午後
見直し方針では、昼休みは1時間を基本とし、5時15分から15分延ばして5時半とする。現在の45分間も選択できるようにし、午後5時15分に帰宅したい職員にも配慮する。県職労や県人事委員会と協議し、早ければ7月1日から切り替える。
1時間復活を2度にわたって要望した県庁近くの東大通商業振興会の颯田淳会長は「またにぎわいが戻ってくる。飲食店には死活問題だけに、すぐにでも復活を実行してほしい」と歓迎する。
昼休み時間短縮は、公務員優遇批判を受け、全国的に始まった有給休息時間廃止に合わせた措置。岩手県は1月から、昼と午後3時に15分ずつあった休息時間を廃止した。昼休みが45分になった結果、外食を控える職員が増え、商店街が悲鳴を上げていた。
見直し方針では、昼休みは1時間を基本とし、5時15分から15分延ばして5時半とする。現在の45分間も選択できるようにし、午後5時15分に帰宅したい職員にも配慮する。県職労や県人事委員会と協議し、早ければ7月1日から切り替える。
1時間復活を2度にわたって要望した県庁近くの東大通商業振興会の颯田淳会長は「またにぎわいが戻ってくる。飲食店には死活問題だけに、すぐにでも復活を実行してほしい」と歓迎する。
昼休み時間短縮は、公務員優遇批判を受け、全国的に始まった有給休息時間廃止に合わせた措置。岩手県は1月から、昼と午後3時に15分ずつあった休息時間を廃止した。昼休みが45分になった結果、外食を控える職員が増え、商店街が悲鳴を上げていた。
発達した低気圧の影響で関東各地で11日午前、風速25メートルを超える強い風を観測し、東北新幹線や在来線が一時運転を見合わせる影響が出た。JR東北新幹線は午前7時半ごろ、大宮-小山間に設置した風速計が規制値を超え、同区間を走行中の東京発八戸・秋田行きはやて・こまち1号を一時停止、約35分後に運転を再開した。
JR東日本によると、東北新幹線は後続の上下20本を含め、最大44分の遅れが出て約1万4200人に影響した。東京メトロ東西線も西葛西―西船橋間で強風のため午前6時40分ごろから運転を一時見合わせ、約5万3000人に影響した。
秦野市でも、11日は午前中は強風が吹き荒れた。
JR東日本によると、東北新幹線は後続の上下20本を含め、最大44分の遅れが出て約1万4200人に影響した。東京メトロ東西線も西葛西―西船橋間で強風のため午前6時40分ごろから運転を一時見合わせ、約5万3000人に影響した。
秦野市でも、11日は午前中は強風が吹き荒れた。